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– Pevonedistatの併用療法は、HR-MDSにおいて完全寛解率を2倍に高めるとともに転帰を改善する可能性を証明、安全性プロファイルはアザシチジンの単独療法と同等 –
– Pevonedistatはこの患者集団にとって、10年以上ぶりの新しい治療選択肢となる可能性 –
– 米国臨床腫瘍学会(ASCO)および欧州血液学会(EHA)の各年次総会で口頭発表 –
米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は本日、第2相Pevonedistat-2001試験の結果を、バーチャル形式の第56回米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会およびバーチャル形式の第25回欧州血液学会(EHA)年次総会の口頭セッションで報告すると発表しました。本試験では、高リスク骨髄異形成症候群(HR-MDS)を含む希少白血病患者で、pevonedistat(ペボネジスタット)とアザシチジンの併用療法をアザシチジン単独療法と比較評価しました。これらの結果は、pevonedistatとアザシチジンの併用療法が、非常に有効で有望な治療手法であるとともに、HR-MDSサブグループにおいてはアザシチジンの単独療法と同等の安全性プロファイルであり、全生存期間(OS)、無イベント生存期間(EFS)、完全寛解率(CR)、輸血非依存性を含め、臨床的に意義のある複数の評価項目での利点を示すものです。
Pevonedistat-2001試験は、HR-MDS、高リスク慢性骨髄単球性白血病(HR-CMML)、低芽球比率急性骨髄性白血病(LB-AML)の患者での概念実証試験としてデザインされました。試験は主要評価項目のOSにつき事前規定した統計的有意性を達成できませんでしたが、pevonedistatを加えた併用療法はアザシチジンの単独療法と比較して数値的に長いOSと、死亡またはAMLへの進行と定義したEFS上の利点をもたらす傾向を示しました。
武田薬品Oncology Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるクリストファー・アーレントは、次のように述べています。「これら第2相試験の結果、特に高リスクMDSサブグループにおける結果は、pevonedistatとアザシチジンの併用療法が、安全性の新たな懸念もたらすことなく、幾つかの重要な評価項目レベルで患者に利点をもたらすことを示すものです。当社はこれらの結果に基づき、pevonedistatに非常に楽観的な見方をしています。併用療法は生存期間の延長を実証したのみならず、高リスクMDSサブグループの患者は奏功率の向上と輸血非依存性の増大も達成しました。当社は第3相PANTHER試験によってこのデータセットを発展させていきたいと思っています。本試験は患者組み入れを昨秋完了しており、世界各国でpevonedistatの登録を支えるものとなるでしょう。」
HR-MDSに対する治療は10年以上にわたり進歩がなく、現在の治療選択肢がもたらす利点は限られたものです。pevonedistatはこれら患者にとって、初めての新しい治療選択肢となる可能性があります。
Pevonedistat-2001試験の治験責任医師であるLionel Adès医師(MD、PhD、Hôpital Saint-Louis)は、次のように述べています。「Pevonedistat-2001試験で、特に高リスクMDSでこのように有望な結果を目の当たりにして感激しています。高リスクMDSは侵襲性のMDSであり、予後不良、生活の質の低下、AML進行の確率上昇を伴います。高リスクMDSの現在の標準治療にpevonedistatを追加することにより、アザシチジン単独療法と同等の安全性プロファイルにて、完全寛解率が2倍に高まり、奏功期間が延長され、長期転帰が改善されましたが、これにより本疾患を抱える患者にとっての大きなニーズを満たす可能性があります。」
Lionel Adès医師が発表する重要な知見は下記の通りです。
Pevonedistat-2001試験について
Pevonedistat-2001(NCT02610777)は国際ランダム化比較対照非盲検多施設第2相臨床試験として、高リスクMDS、CMML、低芽球比率AMLのいずれかを患い、幹細胞移植に不適格で、治療歴がない患者を対象に、pevonedistatとアザシチジンの併用療法を、アザシチジン単独療法と比較評価するようにデザインされています。世界中で約120人の患者が組み入れられました。本試験の主要評価項目はOSです。
Pevonedistatについて
Pevonedistatは、ファーストインクラスのNEDD8活性化酵素(NAE)阻害剤として、特定のタンパク質の修飾を阻害します。Pevonedistatによる治療は、細胞周期進行と細胞生存を阻害し、白血病を含むがんにおいて細胞死をもたらします。Pevonedistatとアザシチジンの併用療法は、前臨床試験で抗腫瘍活性を示し、AML患者での第1相試験では良好な忍容性と有望な臨床活性を示しました。Pevonedistatは現在、移植または集中的導入化学療法に不適格(非健康)なHR-MDS、HR-CMML、AMLの患者に対するファーストライン治療としての第3相試験で評価中であり、また非健康なAML患者での第2相試験でアザシチジンおよびベネトクラクスとの3剤併用療法にて検討中です。
MDS、CMML、AMLについて
MDS、CMML、AMLは骨髄関連の希少がんで、骨髄内における血球産生の異常によって引き起こされます。これらのがんに最も多く罹患するのは高齢患者で、診断時年齢の中央値は60歳~74歳となります。この異常産生の結果、MDS、CMML、AMLの患者は循環中の正常な赤血球、白血球、血小板のいずれか、またはこれらの組み合わせが不足しています。MDS、CMML、AMLの症状はあいまいで血球数減少と関連している場合が多く、疲労、息切れ、あざができやすい/出血しやすい傾向、食欲減退、虚弱、皮膚蒼白、発熱、頻回ないし重度の感染症を伴う場合があります。
MDSには超低リスクから超高リスクまで幾つかの分類が存在し、それらは血球数、芽球数、変異、細胞遺伝によって決定します。国際予後予測スコアリングシステム改訂版(IPSS-R)で高リスク疾患は中間リスク(intermediate)、高リスク(high)、超高リスク(very high)が定義されており、それら患者は多くの場合に予後不良となります。HR-MDS患者の約40%は、成人における侵襲性の急性白血病であるAMLへと進行し、転帰不良となります。
武田薬品のオンコロジー領域に対する取り組み
当社の研究開発上の中核的使命は、科学に対する傾倒、画期的イノベーション、患者の生活改善への熱意を通じ、世界中のがん患者に新規医薬品を届けることです。当社の血液疾患治療薬、充実したパイプライン、固形腫瘍治療薬のいずれにおいても、当社は患者に必要な治療を届けるべく、革新的であるとともに競争力のある立場の保持を目指しています。詳細情報についてはwww.takedaoncology.comをご覧ください。
武田薬品工業株式会社について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細情報についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。
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