• COVID-19を有するハイリスク患者さんの治療薬として抗SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン(H-IG)の開発を開始


  • 上市済みの製品およびパイプラインの中でCOVID-19治療への再利用を探索



 


米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社は、米国時間3月4日、米国議会において、当社が新型コロナウイルスに感染されたハイリスク患者さんに対する治療薬として抗 SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン(H−IG)の開発を開始すること、および、当社の上市済みの製品およびパイプラインの中で感染者に対する有効な治療薬となり得るものを調査していることについて情報提供します。SARS-CoV-2は、COVID-19の原因となるウイルスです。



高免疫グロブリンは、これまでに重症急性ウイルス性呼吸器感染症の治療薬として有効であることが示されている血漿分画製剤であり、COVID-19の治療選択肢となる可能性があります。当社は、75年以上にわたる血漿分画製剤の開発経験を有する本分野のリーディングカンパニーとして、抗 SARS-CoV-2ポリクローナルH-IGとなり得るTAK-888の研究、開発、製造に関する専門性を有しています。



当社Vaccine Business UnitのPresidentであり、COVID-19対策チームの共同代表者であるRajeev Venkayyaは、「世界中の人々の健康と福祉に貢献する企業として、当社は新型コロナウイルスの脅威に対処するため、あらゆる対応を行ってまいります。当社は、社内において関連するアセットや技術を特定済みであり、COVID-19の患者さんや患者さんをサポートする方々に対する治療オプションを拡大できることを願っています」と述べています。



当社は現在、TAK-888に関する研究を迅速に進めるために、米国、アジア、欧州における複数の国の規制当局や医療関連パートナーと協議中です。TAK-888の開発を進めるには、COVID-19から回復した方、またはワクチンが開発された場合にワクチン接種を受けた方から得た原料血漿にアクセスできなければなりません。COVID-19から回復したドナーは、COVID-19患者の病状の重症度を軽減し得る、また感染を予防し得る抗ウイルス抗体を産生しています。



高免疫グロブリンは、回復した患者さんや将来的にはワクチン接種を受けたドナーから採取した血漿の病原体特異的な抗体を濃縮することで作用します。抗体を患者さんに投与すると、その患者さんの免疫系の活性を高め、回復の可能性を高めることが期待できます。TAK-888に必要な血漿は通常の血漿ドナーから得ることが難しいため、当社はまず、米国ジョージア州の製造拠点の隔離されたエリアにて製造を開始します。TAK-888の開発と製造に伴う、当社の既存の血漿分画製剤の製造に対する影響はありません。



当社Plasma Derived Therapies Business Unitの Head of Research and DevelopmentであるChris Morabitoは、「血漿分画製剤は、希少かつ複雑な疾患を有する何千人もの人々が世界中で毎日投与を受けている、命を救う重要な薬です。当社は、これまで積み重ねてきた実績と、規模、専門性、能力を組み合わせ、TAK-888のような血漿分画製剤の可能性を実現するために当社ができることを実行してまいります」と述べています。



また当社は、当社の上市済みの製品および薬物候補ライブラリの中からいくつかを選定し、それらがCOVID-19の患者さんに対する有効な治療薬の候補となる可能性について探索しています。これらの取り組みは早期の段階にあるものですが、当社の中で高い優先順位を与えています。



公衆衛生、ワクチン、血漿分画製剤、および研究開発の社内専門家で構成されるワーキンググループは、COVID-19に対処するため、当社の専門知識と世界中に広がるパートナーとのネットワークを活用して、引き続き検討を進めてまいります。 COVID-19は重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV-2)によって引き起こされる疾患で、肺炎を引き起こす可能性があり、最近の発見以来、世界中で3,000名以上が亡くなられています。現時点で、COVID-19の予防もしくは治療に用いるワクチンや薬剤は承認されていません。



<武田薬品について>



武田薬品工業株式会社(TOKYO:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。

詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。


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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 武田薬品: 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬としての血漿分画製剤開発の開始について