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米マサチューセッツ州ダンバース--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アビオメッドは、機械的循環補助における費用と患者さんの転帰に関するStretchらの研究から5周年を迎えることを記念し、高リスクPCIおよび心原性ショック治療におけるImpellaの費用と相対的有効性に関する包括的な論文レビューを発表します。本レビューは、2004年から2019年までの米国と欧州の豊富なエビデンスに基づいたデータである、FDAによるランダム化対照試験のPROTECT II、メディケア・メディケイド・サービス・センターのMedPARデータベースおよび、費用効果に関する20件を超える査読付き論文で構成され、高リスクPCI(プロテクテッドPCI)および心原性ショックでのImpella使用は、大動脈内バルーンポンプ(IABP)または他の治療法と比較して、患者さん転帰の改善と費用削減がもたらされることを証明しています。ドイツのミュンヘンとアリゾナ州フェニックスで近々、インターベンショナル心臓内科医および心臓外科医の会合が開催されますが、本レビューはそこで発表されます。
Impellaの費用効果を示す重要な証拠には、下記に関するデータがあります。
Impellaは死亡率と費用を低減
Impellaを含む経皮的心室補助装置(PVAD)の使用が、心原性ショックの症例で特に費用効果が高いことがいくつかの研究で示されています。
Impellaは入院期間を短縮し再入院を減らす
費用効果に関する多数の論文の体系的レビューを含む数件の研究で、Impellaの使用によって患者入院期間の短縮がもたらされ、疾患の重症度レベルが高くなるほど費用効果の利点を得る確率が高まることが示されています1。
査読論文のデータによれば、Impellaの使用によって下記がもたらされます。
これらの研究結果は、米国と欧州で一致しています。USPellaおよびEuropellaの各データベースに基づく後ろ向きの費用効果分析は、Impellaが高リスクPCIの患者さんにとって、IABPとの比較で費用効果の高い介入方法であると結論付けています(Roos, et al., Journal of Medical Economics, 2013)。
Impellaの費用効果を示す一例として、世界で最も保守的な評価を行う規制機関の1つである英国国立医療技術評価機構(NICE)が、一定の高リスクPCI患者さんでのImpellaの使用を承認しました。
バージニア・コモンウェルス大学のGeorge Vetrovec名誉教授(MD)は、次のように述べています。「時には革新的な技術の使用を避けたり遅らせたりすることが費用の削減を試みる上で良いことと思われますが、安全で有効な治療を遅らせることになります。そして患者さんの病状は重くなって転帰が悪化し、結果的に患者さんと医療制度にとって費用が高くなります。より優れた治療を前もって採用すれば、長期転帰の改善と同時に費用総額の削減を達成することができます。」
症例研究:Impellaは長期医療費を削減
Impellaは心臓の休息と回復をもたらし、自己の心機能を取り戻すことに役立つため、埋込型の左心補助人工心臓(LVAD)または心臓移植が必要となる危険性を低減します。このことにより、移植30日前から移植180日後の退院までの期間で推定88万7000ドルの医療費削減をもたらす可能性があります2。患者さんの自己心機能回復は、医療における最も費用効果の高い治療の1つとなります。
アダム・ミラー氏の例は、自己心機能の回復がもたらす実臨床における効果を示すものです。アダム・ミラー氏が18歳だった2018年、心房細動との診断を受け心原性ショック状態にあったミラー氏の心臓を回復させるため、コロラド州レイクウッドのセントアンソニー・セントラル病院のインターベンショナル心臓医Nima Aghili医師(MD)はImpella CPおよびImpella RPを留置しました。ミラー氏は当時ジュニアホッケーの選手でしたが、自己心機能の回復が氏の健康と将来の生活の質にとって最善の転帰をもたらすことになりました。ミラー氏の治療は、ユナイテッド・ヘルスケアの保険でカバーされました。
ミラー氏は次のように述べています。「Impellaによって自分の心臓が回復する前、医師らは私を埋込型LVADおよび心臓移植の候補者と考えていました。それらの処置はいずれも、私の生活の質を劇的に低下させることになったでしょう。もし心臓移植を受けていたら、回復までの期間は長く、移植心臓に対する拒絶反応を防ぐため生涯にわたって免疫抑制剤を服用しなければならないことになったでしょう。」
またImpellaにより、高リスクPCIの患者さんはImpella補助によるPROTECTED PCIを通じて、自己心機能を改善できます。ジム・ホーグ氏の例は、Impellaを使用したプロテクテッドPCIと完全な血行再建で患者さんの転帰改善と生活の質の向上が可能なことを示しています。
67歳のホーグ氏は、極度の衰弱と疲労により、孫のスポーツ観戦のために駐車場から運動場まで歩くことがほとんどできませんでした。ホーグ氏はミシガン州グランドラピッズのスペクトラム・ヘルスクリニックを訪ねたところ、カテーテル検査で重度の冠動脈閉塞と心機能の低下が判明し、左心室の駆出率は25%でした。ホーグ氏は先進的な心不全クリニックを紹介され、クリニックの心臓治療チームは氏がプロテクテッドPCIに適した候補者であると判断しました。David WohnsとKevin Wolschlegerの両医師は、複数のステントを留置する際にImpella 2.5を使用してホーグ氏の弱った心臓を補助しました。
ホーグ氏は1日後に退院し、2カ月以内で心機能はほぼ正常に戻り、左心室の駆出率は55%まで回復しました。ホーグ氏の治療費はメディケアより払い戻されました。ホーグ氏は現在、ここ数年来の衰弱と疲労から解放され、今夏にマサチューセッツ州ダンバースで開催されたアビオメッドの患者サミットに出席され、現在では孫の応援のためにスタンドの最上段まで上がることができます。
他の治療法と比較した費用効果
LVADを含め、他の循環補助による治療法と比較したImpellaの費用効果は、増分費用効果比(ICER)に基づいて検証されています。ICERは、次善の代替治療または標準治療との比較で、ある種の医療介入ないし戦略によって得られる質調整生存年などの健康転帰の1単位当たりの追加費用を示す標準的な経済指標です。米国では10万ドル、その他のほとんどの国では5万ドルを下回る金額は費用効果が高いと見なされています。ImpellaのICERは、緊急対応を受けた集団で年間13万5000ドルの費用削減を示しています3。
1 Nalluri, et al, Expert Review of Medical Devices, 2017;Aryana, et al, Heart Rhythm Society, 2014;Krenn, et al, SCAI, 2014;Maini, et al, Journal of Catheterization and Cardiovascular Interventions, 2014;Maini, et al, Expert Review of Pharmacoeconomics &Outcomes Research, 2014;Wohns et al, International Society for Minimally Invasive Cardiothoracic Surgery, 2014;Gregory, et al, American Health &Drug Benefits Journal, 2013;Gregory, et al, Journal of Managed Care Medicine, 2013;O’Neil,l et al, Journal of American College of Cardiology. USPella, 2013;Roos, et al, Journal of Medical Economics, 2013;Lamarche, et al, Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery, 2010
2 Milliman 2017 US Organ and Tissue Transplant Cost Estimates and Discussion
3 Maini et al, Journal of Catheterization and Cardiovascular Interventions, 2014
IMPELLA心臓ポンプについて
Impella 2.5®およびImpella CP®の各デバイスは、閉塞した冠動脈を再開通するためにステント留置術またはバルーン血管形成術などの待機的または緊急の経皮的冠動脈形成術(PCI)を受ける特定の進行性心不全患者の治療を目的として、米国食品医薬品局(FDA)より市販前承認(PMA)を取得している心内留置型ポンプです。Impella 2.5、Impella CP、SmartAssist®搭載Impella CP、Impella 5.0®、Impella LD®、SmartAssist®搭載Impella 5.5™は、心原性ショック状態にある急性心不全心筋症患者の治療に使用する心臓ポンプとして米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得しており、心臓の自然な回復を可能にする独自の機能を有しているため患者さんが自分の心機能を回復させ帰宅することができます。Impella RP®は、右室不全および左心補助人工心臓の埋込、心筋梗塞、心臓移植、開胸手術後に発生する非代償性心不全の治療を目的として米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けています。Impellaは、米国食品医薬品局(FDA)の歴史の中で最も研究された循環補助デバイスで、10万人以上の患者に関する実臨床データ、550本以上の査読付き論文が存在します。
欧州でImpella 2.5、Impella CP、SmartAssist搭載Impella CPは、高リスクPCIおよび心原性ショックショックを伴う急性心筋梗塞(AMI)の患者さんの最長5日間の治療を対象としてCEマークを取得しています。Impella 5.0およびImpella LDは、心原性ショックを伴う心臓発作または心筋症の患者さんの最長10日間の治療を対象としてCEマークを取得しています。SmartAssist®搭載Impella 5.5™は、急性心不全または心原性ショックを伴う心筋症の患者さんの最長30日間の治療を対象としてCEマークを取得しています。Impella RPは、右心不全および左心補助人工心臓埋込、心筋梗塞、心臓移植、開胸術後に発生する代償不全に陥った心不全の治療デバイスとしてCEマークを取得しています。
承認された適応症や、デバイスの使用に伴う重要な安全性・リスク情報を含め、Impella心臓ポンププラットフォームの詳細については、www.impella.comをご覧ください。
アビオメッドについて
米マサチューセッツ州ダンバースに拠点を置くアビオメッドは、循環補助デバイスのリーディングカンパニーです。当社製品は血行動態を改善し、心臓のポンプ機能を補助することで心筋の負担を軽減し、その回復を目指しています。詳細情報については、www.abiomed.comをご覧ください。
Abiomed、Impella、Impella 2.5、Impella 5.0、Impella LD、Impella CP、Impella RP、Impella Connectは、アビオメッドの登録商標で、米国および一定の外国で登録されています。Impella BTR、Impella 5.5、Impella ECP、CVAD Study、SmartAssistはアビオメッドが商標登録出願中です。
将来見通しに関する記述
本リリースは、アビオメッドの既存製品および新製品の開発、営業活動による企業としての成長、将来的可能性、および行政当局による承認の見込みに関する記述等の将来の見通しに関する記述が含まれます。当社の実績は多くの要因によりこの将来の見通しに関する記述の中で記載とは大きく異なる可能性があり、それらの要因には、開発、試験、関連行政当局による承認に伴う不確定要素(将来の損失の可能性を含む)、さらには将来的な損失が生じる可能性、複雑な製造工程、高品質に関する要件、限られた供給源への依存、競争、技術的変更、行政規制、訴訟問題、今後の資金需要と追加資金の不確実性に加え、直近に提出されたForm 10-Kの年次報告書とForm 10-Qの四半期報告書を含めた証券取引委員会に提出した当社の報告書に記載されたその他のリスクおよび課題が含まれます。利用者は、本プレスリリースの発表日時点に述べられている将来の見通しに関するいかなる記述についても過度に依拠することのないようお願いいたします。当社は、本プレスリリースの発行日以降に発生する事象、または予想外の出来事の発生によって、見通しまたは予測など、当社の将来の業績に関する見通しを更新し、または修正する義務を負うものではありません。これらの訂正は、本リリースの日付以降に発生する出来事や状況を反映させたり、予想外の出来事を反映させたりする場合に行われる可能性があります。
本プレスリリースは、米国アビオメッド・インクが現地時間2019年11月14日に発表した英文プレスリリースを日本語訳したものです。正式な言語は英語であり、日本に適応しない内容が含まれます。解釈は英語が優先されます。
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