有力なIoT標準化団体が強化したセキュリティー機能とクラウド管理機能を導入、エレクトロラックス、ハイアール、LGエレクトロニクス、サムスン電子が2019年にOCF認定製品を本格展開する意向


ベルリン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --
モノのインターネット(IoT)の有力な標準化団体であるオープン・コネクティビティー・ファンデーション(OCF)は本日、ドイツのベルリンで開催中のIFA
2018にて、家電製品メーカーのエレクトロラックス、ハイアール、LGエレクトロニクス、サムスン電子と共同で、IoTエコシステム内での相互運用性を前進させ、シームレスでセキュアなコネクテッドデバイス体験を確立するための新規活動について発表します。また、OCFは機能強化した公開鍵基盤(PKI)セキュリティーモデルとセキュアなクラウド管理機能を導入し、当コンソーシアムの400超のメンバーエコシステムにおけるセキュアな相互運用性をさらに高めていきます。







業界では包括的な適合性プログラムが欠如していることに加え、IoTの成長が止まるところを知らないため、適合性上の課題によって生まれたギャップが拡大し、消費者・企業・車載機器ユーザーの間でIoTの十分な潜在能力が制約されています。機能強化したPKIセキュリティーモデルとセキュアなクラウド管理機能を導入することで、OCFはこのギャップを埋め、製造業者が協力して開発者、ユーザー、その間のあらゆる関係者のための統一規格を確立できるよう、高度にセキュアでオープンな相互運用可能デバイスエコシステムの構想に傾倒しています。



IDCのEMEA担当リサーチディレクターのMarta
Munoz氏は、次のように述べています。「IDCによる最新のIoT欧州調査によれば、セキュリティーと統合がIoTを導入している諸組織の間で最重要課題として指摘されており、OCFが本日発表したように、相互運用性とセキュアなコネクテッドデバイスを目指す統合手法が、間違いなく歓迎されます。これにより、今日および今後のIoT計画を抱えている各組織は、これらベンダーが各自の重要な関心事に対処しようとしているのだと分かるはずです。」



さらに、エレクトロラックス、ハイアール、LGエレクトロニクス、サムスン電子がダイヤモンドメンバーとして、有力なIoT標準技術・認定プログラムのOCFを支え、IoTの適合性ギャップを埋め、広範な産業OCFエコシステムで実際に体験される弱点を克服するというOCFの使命の追求で先頭に立ちます。OCFのエコシステム自体は、消費者向け電子機器、エンタープライズ、ヘルスケア、ホームオートメーション、産業用、ウエアラブルを含む多様な市場の一連のIoTサービス/ソリューションプロバイダー、チップメーカー、デバイスメーカーで構成されています。



IDCの世界スマートホームデバイス四半期予測1によれば、世界のスマートホームデバイス市場は2018年に全体で5億4950万台のデバイスを出荷する見通しであり、エレクトロラックス、ハイアール、LGエレクトロニクス、サムスン電子は当市場の業界リーダーとして、2019年に相互運用性のあるOCF認定製品/ソリューションを相次いで提供することに努めていきます。見通しとしては、この動きがOCFの会員400組織から成る強固なエコシステムが引っ張る第二波のOCF認定製品として、2020年以降に向けて発展していくとみており、リナックス・ファンデーションがホストするIoTivityと呼ばれるリファレンス実装コードを含め、最先端のオープンなIoT適合性規格の開発に取り組んでいるOCFの活動を下支えすることになります。



OCF議長のマシュー・ペリー博士は、次のように述べています。「エレクトロラックス、ハイアール、LGエレクトロニクス、サムスン電子から支援をいただいたことは、IoTのサービス、デバイス、ソリューションのエコシステムが急速に拡大している中で、広い範囲の相互運用性を追求するOCFの構想の重要性を浮き彫りにしています。私たちは、これらの企業が取り組むことで、IoTの潜在力をフルに実現して、IoT業界が長らく求めてきたIoT規格をもたらしてくれるものと、大いに期待しています。」



また、OCFはPKIセキュリティーモデルとクラウド管理機能を追加することでコネクテッドユーザー体験を向上させます。製造業者、開発者、広範なコネクテッドエコシステムに、セキュリティー・柔軟性・信頼性のあるエンドユーザー体験を確立するために必要なツールを提供します。



このクラウド管理機能により、ユーザーはクラウドサービスの自分のアカウントにマルチベンダーのデバイスを登録して、場所に関係なく、単一のモバイルアプリケーションを使用しながら、デバイスを遠隔でモニタリング・管理することができます。OCFのフレームワークにPKIを追加することで、製造業者はOCF認定デバイス間で変更不可能性・証明可能性・独自性を備えた信頼性を確立するための能力が備わります。デバイスの出自を確認・認証するための証明書セットを使用すれば、デバイスの不正使用およびその他のデータ関連リスクが発生する機会が劇的に低減します。



PKIとクラウド管理機能を導入した認証ポータルを通じて、OCFはユーザーのネットワーク内の全OCF認定IoTデバイスを一元的に把握し、ホームセキュリティーやエネルギー管理などのクラウドベースサービスに指先の遠隔操作でアクセスできるようにします。



CableLabsの主任セキュリティーアーキテクトでOCFセキュリティーワーキンググループ議長のブライアン・スクライバーは、次のように述べています。「セキュリティーは製造業者と開発者にとって最優先事項であり続けており、PKIとクラウド管理機能のOCFコアフレームワークへの追加は、デバイス相互運用性の極めて重要な要素であるアイデンティティーの上に立脚しています。OCFは、消費者向け電子機器にさらに高度なセキュリティーをもたらし、エンドユーザーと企業にとっても強化されたコネクテッドエコシステムを確立すべく、積極的に前進しています。」



OCFのセキュアな相互運用性フレームワークの詳細については、当組織のブログをご覧ください。




オープン・コネクティビティー・ファンデーションについて



オープン・コネクティビティー・ファンデーション(OCF)は、標準通信プラットフォーム、ブリッジ仕様、オープンソース実装、認証プログラムを提供して、デバイスがフォームファクター、オペレーティングシステム、サービスプロバイダー、伝送技術、エコシステムに関係なく通信できるようにすることで、消費者・企業・産業界にとってのセキュアな相互運用性を確保することに専心しています。OCFとそのダイヤモンドメンバーは、セキュアで信頼性のあるデバイス発見/接続機能がIoTの実現で基礎を成すと考えています。詳細についてはこちらをご覧ください。



(1) IDC, “Worldwide Quarterly Smart Home Device Tracker,” August 2018



会員の声:



「エレクトロラックスは、アプライアンス間のセキュアな相互運用性、すなわち消費者の皆さまが自分のスマートホームエコシステムで種々のブランドの製品を安心して使用できるようにすることの重要性を強く確信しています。OCFはこの構想を実現して、モノのインターネットの潜在力を解き放つためのイニシアチブとして鍵を握っています。」(エレクトロラックス、最高執行責任者(COO)、Jan
Brockmann氏)



「Haier
U+はオープンで統合された仕様、実装、認定を実現するOCFの取り組みを全面的に支援します。OCFはマルチベンダーの相互運用性を実現することでIoT市場を成長させます。Haier
U+はOCFが提供する仕組みを活用して、お客さまにより良いユーザー体験をもたらします。」(Haier U+、COO、Wenting Yu氏)



「LGでは、AIを家庭や車道、オフィスで使用される多様な日常製品ポートフォリオに導入しています。当社は業界共通規格としてOCFを利用して、お客さまがシームレスでインテリジェントなコネクテッドライフという利点を実現することに役立ちたいと思います。」(LGエレクトロニクス、最高技術責任者(CTO)、I.P.
Park氏)



「サムスンは、OCFが現在の断片化した市場を統合して、多くのベンダーの種々のシステムを相互運用性のあるものにする上で鍵を握るとみています。他のOCF会員や提携先と連携して、シームレスでインテリジェントなIoT体験をOCFによって消費者に提供できることをうれしく思います。」(サムスン電子、エグゼクティブバイスプレジデント兼エンジニアリング担当責任者、Hyogun
Lee氏)



本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。




Contacts


for Open Connectivity Foundation
Sierra Dowling, 1-415-856-5178
OCFPR@blancandotus.com

情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 重要家電メーカーとオープン・コネクティビティー・ファンデーションが相互運用性とセキュリティーを備えたIoTデバイスエコシステムの発展に傾倒