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人口は都市の勢いを計る重要な指標である。世界的に人口の急激な減少により国家及び都市の競争力の衰退が憂慮される中で、人口の300万人突破は世界主要都市と肩を並べることができる原動力を持ったことを意味する。3億人を超える人口のアメリカでも300万人以上の都市はニューヨーク、ロサンゼルスの2か所だけであり、同じ位の規模の都市はドイツのベルリン(350万人)、スペインのマドリード(320万人)
などである。大韓民国では現在急速に高齢化が進んでおり、人口推移を考慮するとこれ以上大規模な都市が誕生することは難しいであろうと言われており、これは注目に値することである。
仁川の人口が増加した要因は、人口の流入に負うところが大きい。ソウルに比べて仁川は住宅環境では価格競争力があり、雇用が増加し、交通の利便性に優れるためにますます人口が増加する中、ソウル、釜山の人口は減少する一方である。
ソウルの衛星都市という世間の偏見を覆すように、2001年国際空港を開港し、2006年には韓国国内最初の経済自由区域の造成を足掛かりとして、仁川は北東アジアの主要都市に成長した。仁川から飛行機で2時間以内で移動できる半径1,000km内に人口100万人を超える都市が84か所も存在する。国際空港と港湾を有し、168個の島と海に恵まれ、松島・青蘿・永宗から構成される大韓民国で最高の経済自由区域を持つ仁川は、観光とビジネスの中心地として最適の条件を備えている。
歴史的に見ると仁川は大韓民国で最初の開港地であり、外国と交易をする最初の関門であった。大韓民国で野球、サッカーが始まった所でもあり、鉄道、西洋式ホテルなどが初めて造られた地である。少し前に上映された映画「仁川上陸作戦(OPERATION
CHROMITE)」の歴史的場所として外国人にもよく知られている。また、2014年のアジア競技大会と
2015年のプレジデンツカップゴルフ大会の誘致を通して世界の人たちに仁川という都市を印象付けた。
仁川市は
2016年10月19日付けで人口300万人を突破して大韓民国ではソウル、釜山に続き36年ぶりに人口300万人の都市になった。人口300万人時代を迎えた仁川は歴史的、地理的特徴を最大限に活かして大韓民国の発展を主導的に導くという決意のもとに、2012年にはグローバル都市調査で56位であったものを2050年までには10位圏内に入ることを目標として定めた。
劉正福(ユ・ジョンボク)仁川広域市長は「仁川は大韓民国の歴史を作った所であると同時に、未来に飛躍する出発点であり、大韓民国において外国人がまず最初に足を踏み入れる都市」であり、「グローバル都市として継続的に成長するよう仁川が主導する時代を切り開いて行く」と語った。
仁川はEIU*から「成長の可能性が大きな都市」の第2位に選定された事があり、世界最大の都市・国家比較統計サイトNumbeoが実施した2016
世界の犯罪及び安全度調査で東京(2位)、ソウル(3位)を抜いて一番安全な都市に選定された。黄海を囲む中心である地政学的な位置を考慮してみると国際的にも非常に重要な都市であり、これから仁川の役割はさらに大きくなると予測される。
*EIU :イギリス時事週刊誌エコノミストの研究機関であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)
Incheon Metropolitan City
Yuree Choi, 82-32-440-3092
yuree@korea.kr