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敬太)は、本日、神経系疾患を対象に日米で開発を進めている再生細胞薬SB623(以下、「本剤」)の外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2臨床試験(以下、「本試験」)について、日本国内で最初の被験者の組み入れが開始されましたのでお知らせします。本試験は、他家由来の間葉系幹細胞を使った再生細胞薬としては世界で初めてとなる外傷性脳損傷を対象としたグローバル臨床試験です。
本試験では、外傷性脳損傷受傷後12か月以上が経過した慢性期の運動障害をもつ患者様を対象に、本剤の有効性、安全性、忍容性について評価を行います。本試験は、日米合計で約30カ所の医療機関で実施される予定で、すでに米国では2016年7月に最初の被験者の組み入れを実施しています。本試験の被験者数は日米合わせて52人に達する見込みです。
外傷性脳損傷は、自動車事故、転倒、スポーツ外傷など極めて多様な事象によって引き起こされ、患者様に運動機能不全など生涯にわたる障害をもたらすことも多く、現時点では外傷性脳損傷を起因とする運動機能障害に対する効果的な治療法は存在しません。外傷性脳損傷により後遺障害を抱える人の数は米国だけでも530万人に上ると推計されており、アンメッド・メディカル・ニーズの高い領域です。本試験では外傷性脳損傷に起因する運動障害に対して本剤の安全性と有効性を検討します。
当社のチーフ・メディカル・オフィサー兼リサーチ・ヘッドのダミアン・ベイツ医師は、「当社が開発中の再生細胞薬について、この度、日本の当局から治験許可を取得し、スピーディに治験を開始することができました。これは、当社にとって非常に重要なマイルストンです。」とコメントしています。
日本では2014年11月に薬事法が改正され、再生医療等製品に関しては条件および期限付きの早期承認制度がスタートしており、日本が世界でもっとも早く販売承認が下りる国となりました。当社グループでは、本試験の早期完了に注力し日本の再生医療等製品に対する早期承認制度の活用を目指すとともに、世界に先駆けて日本での再生細胞薬の販売に向けて尽力してまいります。
当社の代表取締役社長の森敬太は以下の通りコメントしています。「これまで米国で先行して実施してまいりました脳再生の治験をここ日本においても始めることができ、大変うれしく思っております。2014年に施行された薬事法改正を活かし、世界に先駆けて日本での製品認可を受け、日本の患者の皆さまに、世界に先駆けた新たな治療をお届けすることを目指してまいります。」
本件に関して、平成28年3月16日付「平成28年1月期決算短信〔日本基準〕(連結)」にて公表しました平成29年1月期の通期連結業績予想値に修正はありません。
以上
再生細胞薬(SB623)について
当社グループが開発中の再生細胞薬(SB623)は、一過性に遺伝子導入した成人骨髄由来の間葉系幹細胞を加工・培養して製造したもので、脳内の神経組織に投与されると自然な再生機能を誘発することで失われた運動機能の改善を促すことが期待されています。米国において、慢性期脳梗塞患者(脳梗塞発症後6か月から5年を経過した、運動機能障害を抱えた患者)を対象に行われたフェーズ1/2a臨床試験では、本剤による脳梗塞後の運動機能の改善を示唆するデータが確認されており、その結果を受け、2015年12月には、慢性期の脳梗塞患者様156人を対象としたフェーズ2b臨床試験(二重盲検試験)を開始しています。
サンバイオ株式会社およびSanBio, Inc.
当社グループは、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開しています。当社独自の再生細胞薬であるSB623は、米国において、慢性期脳梗塞を対象に2015年12月にフェーズ2b臨床試験を、外傷性脳損傷については2015年10月にフェーズ2臨床試験を開始しています。当社グループは、東京を本社とし、米国のサンフランシスコ・ベイエリアに研究開発の主たる拠点を構えています。
サンバイオ株式会社
経営管理部
松岡 弘子
電話:03-6264-3481