ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --
IBC2016イノベーション・アワードの最終選考リストが発表されました。6カ国9社の最終候補は、中国から米国まで、世界各地にわたっています。各候補は、技術の前進がコンテンツ業界の創造性と効率を高めている状況を示しています。



このような最新技術の実世界への応用は、IBCイノベーション・アワードの中心的精神です。今年、この精神は、コンテンツの視聴者への訴求力の強化、コンテンツ配信および発見における新機能の提供、クリエイターの作業効率の改善支援という形で具体化されました。



審査委員長のMichael
Lumleyは、このように述べています。「IBCイノベーション・アワードは、各候補がエンドユーザーにもたらす便益を基準に審査することが特色です。結果的に、この賞は何か気の利いた小道具を開発した企業に授与されるよりも、真の意味で協力的なプロセスを利用して実現可能な最良のソリューションを開発した放送事業者やメディア企業に授与されています。」



「審査は毎年難しくなっています。今年の最終候補には、オンライン・デリバリーやウルトラHDコンテンツといったホットなテーマの最新動向が反映されています」とLumleyは語っています。



IBCイノベーション・アワードには、コンテンツ制作、コンテンツ管理、コンテンツ配信の3つのカテゴリーがあり、各カテゴリーで最も優れた技術利用事例に賞が与えられます。今年は各カテゴリーで3つのプロジェクトが最終候補に残りましたが、受賞プロジェクトは、9月11日(日)18時30分にIBCアワード授賞式で発表されます。



コンテンツ制作



コンテンツ制作の最終候補3社のうち2社はスポーツ・テレビでの視聴者エンゲージメントを高めましたが、その方法は大きく異なっています。BTスポーツは、サッカー欧州チャンピオンズリーグの放映権を獲得した際にインパクトをさらに大きく高めることを考え、スタジオ放映に非常に高度な拡張現実の要素を加えました。シグナチャー・ショットでは、各試合を開催するスタジアムへとヨーロッパの地図上を飛んでいく様子が描かれました。巨大でほぼ真っ黒なスタジオの中での作業という厳しい環境で、カメラ・トラッキング企業NcamはMoov、RTソフトウェア、タイムラインTVと共に業務をこなし、ソリューションを作り出しました。



スポーツの競技場内カメラによる撮影は新しいものではありませんが、ESPNが開発したパイロン・カメラはそれを新たなレベルに引き上げました。アメリカンフットボールという衝突の激しいスポーツでコーナーポストを置き換えるパイロンカムは、選手の怪我を防止するために衝突吸収ゾーンを設ける必要があり、同時に各パイロンからの複数の視野を確保する必要がありました。映像は刺激に富んだものになり、それだけでなく、主要な試合の重要なタッチダウンの判定で審判の参考にもなりました。技術パートナーは、BSIとGilmanです。



第3候補は、EBUによって制作され、ブリュッセルのVRTサンドボックス内に設けられた目を見張るライブIPスタジオです。ここではオープンスタンダードを利用し、複数ベンダーの機器の相互接続性を実証しました。さらに重要な点として、実際の稼働する妥協のない制作スタジオが生放送のためにIPワークフローを中心に構築できることが示されました。技術パートナーは数多く、Axon、D&MS、Dwesam、EVS、Genelec、グラスバレー、Lawo、LSB、Nevion、テクトロニクス、トリロジーが関係しています。



コンテンツ管理



優れたコンテンツの制作と同様に重要なことは、魅力ある視聴体験を作り出す管理です。MoovITプロダクション・サービシズは、中米沖の2つの孤島でエンデモル・シャイン・ジャーマニーによるリアリティーショー「Wild
Island」の撮影を行うという課題に取り組み、ポストプロダクションはドイツのケルンで行ってショーを放送しました。EditShareと協力することで、遠隔的作業によって電力供給が不安定な厳しい環境でもコンテンツを安全に維持し、ドイツで編集を行うことで、時間と資源を通常と比べて50%節約しました。



ベルギーのVRTの子供用チャンネルであるKetnetは、双方向の教育的オンライン体験へと変容しました。最初のアプリは2歳児から5歳児を対象とし、番組や映像を単純に提供するのではなく、刺激的な教育体験が中心となっています。このソリューションは現地企業のSmall
Town Heroesによって作成され、即座に成功を収め、子供は自由時間の半分をこのコンテンツの利用に使いました。



第3候補は、再びリアリティー番組ですが、今度は中国のテンセントビデオの制作による「The 15 of
Us」です。テンセントは動画ポータルであり、従来型放送チャンネルではないことが特色です。テンセントは常時120個のHDカメラと2個の360˚カメラを利用することを目指しました。1日に3000時間のコンテンツが1年にわたって撮影されました。技術パートナーのグラスバレーと協力して、コンテンツ編集、パッケージング、承認の管理を行いました。



コンテンツ配信



BTスポーツは、コンテンツ配信でも最終候補に残りました。2015年に、BTスポーツ・ウルトラHDが開始され、それ以来、サッカー、ラグビー、モトGP、スカッシュ、NBAバスケットボールといった多数のスポーツ・イベントのコンテンツを4Kで制作してきました。同社は外部放送パートナーのタイムライン・テレビジョンと協力して欧州初のウルトラHD
4Kトラックを作りました。これには、ソニーのカメラとSAMスイッチャーが搭載されました。



スイスコムは、多くのテレビ番組が固定されたスケジュールによってではなくオンデマンドで視聴されるようになる未来を待望しており、消費者が好みのコンテンツを発見する支援をする方法を検討しました。シンクアナリティクスと協力し、250チャンネル以上のテレビ・チャンネルで放映されるすべてのコンテンツを利用者が概観できるようにする新たなユーザー・エクスペリエンスを開発しました。個人に合わせた推奨も行われ、すべてがスイスの4つの言語でスムーズにまとまっています。



最後の候補に審査員が選んだのは、またしてもスポーツでした。欧州サッカーの統括組織であるUEFAです。サッカーのファンが単なる試合の放映だけを望んでいるのではないことを認識し、UEFAは技術パートナーのdeltatre、EVS、EBUと協力して次世代サービス・プロジェクトを開発しました。複数の角度からのデータフィードによる多数の追加コンテンツを提供し、セカンド・スクリーン体験をリンクし、放映権を持つ事業者がチャンピオンズリーグの視聴者を引きつける体験を作ることができるようにしました。



授賞式



IBC2016イノベーション・アワードの受賞者は、IBC2016期間中の9月11日(日)18時30分からライ・アムステルダム国際展示会場のオーディトリアムで開催される授賞式まで、極秘となります。



この快活でペースの速いショーには、来場者を驚かせる要素やエンターテインメント性の高い出し物があり、審査員賞(各国の編集者やコンサルタントで構成されるイノベーション・アワードと同じ審査員団から授与)とIBC国際栄誉賞を含むIBCのアワードすべてが授与されます。



授賞式は、すべてのIBC来場者が無料で参加でき、いつも人気の高いイベントとなっています。



審査員団



IBCイノベーション・アワードは、国際的な審査員団によって審査されます。



Michael Lumley(審査委員長)



Carolyn Giardina(米国)



David Crawford(英国)



Dick Hobbs(英国)



Fergal Ringrose(アイルランド)



Phil Sandberg(オーストラリア)



Vijaya Cherian(アラブ首長国連邦)



## 以上 ##



IBCについて



IBCは、娯楽とニュースのコンテンツの制作、管理、配信に関わる世界の専門職のための優れた年次イベントです。170カ国以上から5万5000人以上の参加者を集めるIBCでは、評価の高い会議(査読あり)のほか、先進的サプライヤー1600社以上による最新の電子メディア技術の展示が行われ、ほかにない交流の機会も提供されます。



詳細については、IBC.orgをご覧ください。



IBC会議の詳細 –IBC.org/conference



IBC展示会の詳細 – IBC.org/discovermore



IBC2016の日程:



会議:2016年9月8~12日



展示会:2016年9月9~13日



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 IBCイノベーション・アワードの最終候補が決定:業界トレンドの中でもIP、4K、OTTが焦点に