賞金700万ドルの新しいXプライズコンテストが海洋探査の新時代を切り開く
シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズが、高速・無人海洋探査の技術的躍進を加速
サンフランシスコ--(BUSINESS WIRE)--（ビジネスワイヤ） -- Xプライズ会長兼最高経営責任者（CEO）のピーター・H・ディアマンディス博士は、米国地球物理学連合の秋会合の基調講演の中で、700万ドルのシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズの立ち上げを発表しました。これは高速・無人海洋探査のための海洋技術の進歩に向けてチームが競う3年間の世界的コンテストです。米国海洋大気庁（NOAA）が賞金総額700万ドルの一部として、海洋の特定物体を生物学的・化学的信号によって見つけ出すことができる技術を証明したチームに、100万ドルのボーナス賞金を提供します。ディアマンディス博士と共に、シェルの米大陸地球物理学担当バイスプレジデントのDavid
Schewitz氏とNOAAの主任科学者のリチャード・スピンラッド氏が登壇し、この新しいコンテストをスタートさせました。
ディアマンディス博士は、次のように語りました。「海洋は地球表面の3分の2を覆っており、食料、エネルギー、経済の安定、そして私たちが呼吸する大気まで、海洋がそれらの重要な源となっていますが、深海の95パーセントは未だに謎に満ちています。実際のところ、私たちが持っている地図は、地球の海底よりも火星の表面の方が詳しいくらいです。シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズは、最も素晴らしい未研究分野の1つをさらに探査できるように革新技術を加速させ、海洋の重要な課題に挑戦していきます。」
この3年間のコンテストは、チーム登録に9カ月間、初期ソリューション開発に12カ月間、専門家パネルが行う2ラウンドのテストおよび審査に18カ月間費やします。チームは各ラウンドで、等深線地図（海底地形図）の作成、特定物体の高解像度画像の生成、考古学的・生物学的・地理的特徴の特定など、一連の課題を達成するために取り組みます。またチームは、海岸や上空から配備した自社技術を深度最大4000メートルで操作できることを証明して、回復力と耐久力を示す必要があります。
Schewitz氏は、次のように述べています。「Xプライズとの協業により、海洋探査における革新を促進して、急進的なブレークスルーを達成できるので、大きな期待を寄せています。シェルが、革新が持つ力をフル活用することの必要性を認識しているのは、革新によって以前とは違う優れた方法で物事を行えるようになるからです。」
スピード、自律性、深度に関する最低要件をすべて満たし、最も高解像度の海底地図を作成して、高得点を獲得した2チームに、400万ドルの大賞と100万ドルの2等賞が授与されます。第2ラウンドに進む最大上位10チームが、マイルストーン賞の賞金100万ドルを分割します。そして生物学的・化学的信号を追跡し、その発生源を突き止めることができたチームに、100万ドルのNOAAボーナス賞が贈られます。
スピンラッド氏は、次のように語っています。「100万ドルのNOAAボーナス賞は、漏れや流出に素早く対応するための汚染源の特定、熱水噴出孔やメタンガス漏れの探知、そして科学研究と保護の取り組みための海洋生物の追跡において、役立つ技術を特定するためのものです。」
シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズは、10年間におよぶXプライズ海洋イニシアチブの一環となるものです。このイニシアチブは、2020年までに賞金数百万ドルのコンテストを5つ立ち上げ、海洋の重要な課題に対応して、海洋を健全なものにし、その価値の評価と理解を深めることに尽力しています。Xプライズは、ウェンディ・シュミット原油クリーンアップXチャレンジを2011年に、ウェンディ・シュミット・オーシャン・ヘルスXプライズを2015年7月に授与しています。
詳細情報、コンテストへの参加登録はoceandiscovery.xprize.orgをご覧ください。
ウェブキャストでAGUの基調講演の生中継をご覧になるには、午後零時30分（太平洋標準時）にAGUのライブストリームにアクセスしてください。
シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズの概要を紹介した映像を、こちらで視聴またはダウンロードできます。
Xプライズについて
1995年に設立されたXプライズは、注目を浴びる大規模な賞金付きコンテストを立ち上げて運営することで、世界の大きな課題の解決に取り組む世界的なリーダーです。コンテストは学習、探査、エネルギーと環境、世界規模の発展、ライフサイエンスの5つの領域を対象としています。現在実施中のコンテストには、賞金3000万ドルのグーグル・ルナーXプライズ、賞金2000万ドルのNRG
CosiaカーボンXプライズ、賞金1500万ドルのグローバル・ラーニングXプライズ、賞金1000万ドルのクアルコム・トリコーダーXプライズ、賞金700万ドルのアダルト・リテラシーXプライズがあります。詳細については、www.xprize.orgをご覧ください。
ロイヤル・ダッチ・シェルについて
シェルは100年以上にわたって、技術のパイオニアとして多数の変革的な「業界初」を達成し、顧客とパートナーが必要するエネルギーを提供してきました。2007年以来、シェルは年間10億ドル以上を研究開発に投じています。2014年のシェルの研究開発費は12億ドルでした。シェルは、技術およびエンジニアリングに従事するスタッフを4万3000人以上抱えています。
シェル傘下の企業は70以上の国・地域に拠点を持ち、その事業は石油・ガスの探査・生産、液化天然ガスの生産・販売と天然ガスの液化、石油製品と化学品の製造・マーケティング・出荷、再生可能エネルギープロジェクトなどを含みます。ロイヤル・ダッチ・シェルはイングランドとウェールズで設立され、ハーグに本拠を構えています。ロンドン、アムステルダム、ニューヨークの証券取引所に上場しています。詳しい情報については、www.shell.comをご覧ください。
米国海洋大気庁（NOAA）について
米国海洋大気庁（NOAA）は、商務省内に設置されている科学的な連邦政府機関です。規制、運営、情報サービスに関する業務を担い、米国のすべての州・地域に拠点があります。NOAAの使命は、深海から太陽の表面に至るまで、地球環境の変化を理解・予測し、沿岸資源と海洋資源の保全と管理を行うことです。詳しい情報については、www.noaa.gov.をご覧ください。
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