2015年11月17~19日にパリのノール・ヴィルパント見本市会場でミリポル・パリと併催されるカルト・セキュア・コネクションは、出展企業、会議、イノベーション・プレイグラウンドなどでスマートシティーを取り上げます。




パリ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- これから直面する最も大きな課題の1つに、都心部をスマートで、接続された安全な場所にすることが挙げられます。現在、世界の250都市が革新的なプロジェクトに試験的に取り組み、都市サービスを最適化して、住民やユーザーの生活環境を改善しています。2015年の最もスマートな都市として、バルセロナ、ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、フランスのニースなどがあります1。これらの都市は、新しい合理化された環境設計コンセプトを先駆的に導入し、すべての人々の恩恵をもたらしています。




1. テクノロジーが都市にサービス提供



「スマートシティー」のコンセプトが好調に勢いを増しています。これらのスマートシティーでは、明確な目的、すなわち都心部を接続されたスマートな場所に変えることで、個人とコミュニティー全体の生活の質を改善するために、技術が活用されています。「スマートシティー」は、市民をその他の都市環境や公的機関とつなぐ、あらゆる手段で一貫性を提供し、新基準を打ち立てました。



私たちの日常生活における新技術(インターネット、スマートフォン、ノートパソコン、コンピューター、モバイルアプリケーション、近距離無線通信(NFC))の大規模な普及や、非接触決済の拡大が契機となり、公的機関はあらゆる市民サービスを見直し始めています。この新しい環境でも、市民のセキュリティーとプライバシーの保護は、これまで同様に重要です。



1.1 電気通信:社会的絆の構築



携帯電話分野も拡大の真っただ中にあり、2014年後半には世界で登録SIMカードによる接続が71億件、機械間(M2M)接続が2億4300万件にのぼりました2。2020年には加入者数がさらに10億人増加し、世界の普及率が約60%に達する見通しです。



このようなレベルの世界的なカバー範囲は、社会に多数の恩恵をもたらします。孤立した環境に住む人々は、これまで隔離されていたサービスへのアクセスやモビリティーが改善します。仮に、2050年に人口の75%が都市部に住むようになると、農村部の人々が隔絶してしまわないように、そうした技術にますます依存することになるでしょう。



モバイルヘルス(mヘルス)のおかげで、遠隔医療によって治療を受ける、個人の健康データを共有する、もしくは遠隔地の医療従事者が監視するといったことが、携帯電話を介して行えるようになりました。



カルト・セキュア・コネクションの「イノベーション・プレイグラウンド」で実際にテスト:



接続された温度センサー



ヘルスケア分野では、慎重な取り扱いが必要な製品輸送の重要課題の1つに、物流チェーンの各段階における関係者間の責任の引き継ぎがあります。接続された温度センサーは、センサーとスマートフォンが絶えず通信して、製品温度を検証するため、いつでも一目で確認することができます。



主な利点:




  • 配達プロセスの各段階で責任の引き継ぎを保証


  • 密封されたパッケージもリアルタイムで履歴を提供


  • 温度のほか、物理的影響やその他の影響をチェック


  • Nユーザーは機器コストが不要



M2M通信(機械間)とモノのインターネットが、さらなるメガトレンドとなっています。2015年に、スマートシティーで使用される接続されたモノの数は11億個にのぼり、2020年にはその数が97億個に達する見通しです3。2015年に、接続されたモノの45%は、スマートホームとスマートオフィスビルによって占められます。投資とサービスの可能性が後押しし、2020年にはその割合が81%に達する見込みです。世界の接続件数の42%を占めるアジアは、M2Mシステムの最大の市場で、欧州(28%)、北米(18%)、中南米(8%)、アフリカ(4%)、オセアニア(1%)が続きます。



カルト・セキュア・コネクションの「イノベーション・プレイグラウンド」で実際にテスト:



接続されたスクリーン



Think&Goは、スクリーンがあらゆる接続されたモノ(電話、カード、腕時計等)と完全に通信できるようにして、スクリーンを変革してします。そしてペイウォールを含む、顧客のための新たな経路を、すべての消費者人口のために生み出しています。スクリーン上の各ピクセルが接続されたモノとやり取りし、データが両方向に行き来するため、カスタマイズされた経験と消費者のエンゲージメントを1秒未満で実現できます。



応用例:




  • ドライブ・ツー・ストア:消費者はスマートフォンや非接触カードを使い、割引クーポンをダウンロード
    本システムを利用している他の事業分野に、交通、観光、銀行、ファストフード、広告などがあります。




























 

カルト・セキュア・コネクションで
業界有数の企業をご覧ください。

- ジェムアルト

- インフィニオン

- モルフォ

- オアシス

- オベルチュール・テクノロジーズ

- オレンジ


1.2 スマートな電力網:電力使用をよりインテリジェントに管理



業界にとって大きな前進であるスマートな電力網によって、電力資源により適した電気の使い方が可能になると同時に、支出を削減し、インフラ効率を改善することができます。統合サービス環境が家庭や公共ビルを相互接続して、「スマート対応」となることで、カスタマイズ性を向上したサービスが提供可能になります。



2019年には、とりわけ省エネルギーとCO2排出量の低下が貢献し、スマートグリッドプロジェクトによって年間107億ドルのコスト削減が実現する見通しです4。排出量の低減は、年間使用による削減と同程度で、1億3000万石油バレルとなります5



カルト・セキュア・コネクションの「イノベーション・プレイグラウンド」で実際にテスト:



通信可能なガス検針メーターのGazpar



GazparはGrDFの通信可能なガス検針メーターで、天然ガスを利用する個人ユーザーと企業の顧客の両方に、機器を提供しています。顧客に毎日、ガス使用レベルを通知し、エネルギー節約を支援するというのがコンセプトです。



これにより検針の新たな時代が到来するばかりか、顧客は1日単位の正確なデータを使って、電力使用に関する具体的な行動をとることができます。



主な利点:




  • 天然ガスの日々の使用量を監視・分析


  • 月間使用データを自動的に送信


  • 技術的ライン作業を簡素化



電力インフラの設定



ルグランの電力エネルギーメーターは、スマートフォンにパワーアップ・スマートデータが直接、送信される前後の設定・保守・診断を簡素化するため、調整とアップデートをより簡単に行えます。市民は、用途ごとに分類された日々の電力使用データに容易にアクセスできる一方、技術的業務が簡素化され、コスト全般を低減できます。



主な利点:




  • 設定をインストール時に確実に実施


  • インストール時間を最適化


  • 運用コストの低減



1.3決済:非接触機能が果たす中心的役割



スマートシティーでは、決済システムが大きな役割を担っています。消費者に、モバイル機器から直接利用できるサービスを提供して、生活をより快適なものにしています。透明かつ簡単な決済手段により、住みやすさ、実用性、持続可能性の点で、生活の質を改善できます。



2016年には、eコマースの20億米ドル以上(17億ユーロ6)が、モバイルデジタルアシスタントによって創出される見込みです。モバイル分野における米国消費者のエンゲージメントは非常に高いため、2017年には米国のデジタル商取引全体でモバイル商取引の売り上げが占める割合は、50%になると予測されています7



「非接触」の大きな需要は、新規参入企業によってアップル・ペイ(米国)、サムスン・ペイ、アンドロイド・ペイなど、NFCを磁気安全伝送技術やホスト・カード・エミュレーションと組み合わせたソリューションが市場に登場したことで、ますます高まるでしょう。













 

発券の新ソリューション:

- ロンドン交通局:ロンドン交通局(TfL)は2014年に、同局初の非接触決済ソリューションを展開し、ユーザーが公共交通機関の利用ニーズに合わせて支払いを行えるようにしました。システムを導入してから最初の6カ月間に、非接触カードを利用して6000万回以上の乗車が支払われました。TfLは最近、同局のネットワークでアップル・ペイ・システムも利用可能であることを発表しました。


1.4電子政府



欧州の多数の国々は、安全な本人確認のパイオニアとなりました。これらの政府は多額の投資を行い、生体認証に基づいた非常にセキュアで高信頼性の物理的・電子な本人確認システムを構築しています。電子本人確認市場に関する報告書によれば、2018年には電子本人確認システムを全国規模で導入する国々が127カ国に達する見通しです。それにより、年間7億4000万件以上の電子確認が実現し、2013年~2018年にかけて491億ユーロ以上8の売り上げを創出すると見込まれています9



政府が運営する本人確認関連プロジェクトにより、政府は住民の特徴を正確に把握して、改善したサービスを提供できます。スマートカードがオンラインの本人確認で使用する電子証明書を発行し、セキュアな本人確認を保証します。その結果、市民は納税、文書署名、文書アクセスなどの政府サービスを利用できる一方、政府は各種サービスを効率化して、資源管理を向上させることができます。



デジタルまたは電子的な本人確認は、市民と政府の距離を縮める上で役立つため、より環境にやさしい社会への移行で重要な要素となります。



カルト・セキュア・コネクションの「イノベーション・プレイグラウンド」で実際にテスト:



自律的なアクセス管理



セキュアな本人確認は、今なおアクセス管理システムの拠り所です。スマートフォンやバッジが鍵を置き換え、毎日の生活をより簡素化しています。自律的なアクセス管理は、高セキュリティーの軍事基地や工業用地、空港、そして高レベルのセキュリティーを要するサービス分野(銀行、大手企業の本社、省庁)において、とりわけ重要な意味を持っています。



主な利点:




  • アクセス権を遠隔管理


  • 安全で自律的なアクセス管理


  • ドアの施錠・解錠の履歴


  • 常連訪問者と一度限りの訪問者のアクセス権と認証を管理


  • ユーザーの制約が少数



世界の電子本人確認プロジェクトの紹介:




  • -- エストニア
    エストニアの主要な公共インフラの1つである電子本人確認により、市民はオンラインで安全にサービスを利用できます。エストニアはeIDカードと同じPKI(公開鍵基盤)を使用するモバイルIDも展開していますが、その場合、データは電話の中にある安全なSIMカードに保存されています。



    • 欧州:欧州連合は電子本人確確認認証を含む、eIDASを開発しました。これは、28加盟国の信頼できるすべての電子サービスを網羅しています。


    • インド
      UIDAI(インド固有識別番号庁)公認のアドハー・カードは、同国の住民一人ひとりに固有の番号を割り当てています。これは補助金の不正流用を回避して、新たな財政プログラムを首尾よく追加する上で、重要なツールとなります。


    • アラブ首長国連邦:アラブ首長国連邦(UAE)の本人確認カードは、政府機関のウェブサイトやさまざまな民間組織が行う取引を認証する際の標準となっています。


    11月18日(水)に実施する終日会議の「電子文書と電子本人確認がデジタルサービスをけん引」で、充実した時間をお過ごしください。2.
    スマートシティーに関する5つの例
    都市が「スマートな行動」をするあらゆる方法を詳細に分析することで、電力網のインテリジェントな利用や、交通および街頭の管理、そして技術力や社会的一体性など、その他の側面が持つ意味合いが浮き彫りになります。2.1
    スペイン・バルセロナ
    直角に交差するバス路線システム、自転車交換プログラム、NFC技術に基づいた非接触「タップ・アンド・ゴー」決済プログラム、そして新しい都市センサーなどすべてが、バルセロナを生きた実験室にしています。
    バルセロナはさまざまな選択肢を再検討した結果、街頭を遠隔管理できる高機能ツールに投資しました。また1万9500台のスマートメーターも展開しています。都市交通は、直角に走るバス路線システムを採り入れて設計されており、ユーザー体験を向上できる技術を備える、相互接続した持続可能なバス停留所の「smartquesinas」を設置しています。2.2
    米国・ニューヨーク
    世界で最も人口が密集している大都市の1つであるニューヨークは、長らく新技術を積極的に支持してきた最先端の都市です。双方向プラットフォームの「シティー24/7」がその最たる例で、政府プログラム、地元企業、ニューヨーク市民に関する情報が統合されています。このツールはあらゆる人々と場所に関するデータを、いつでもどこでも、すべてのデバイスに提供できます。さらにニューヨーク市は米国最大のWi-Fiネットワークを構築し、すべての公衆電話を徐々にWi-Fiホットスポットと置き換えることを検討中です。2.3
    英国・ロンドンロンドンの道路・乗客・交通管理システムは、世界で最高レベルの効率を誇ります。同システムの革新的な特徴として、自動車のナンバープレート認識技術を使って道路の渋滞状況を算出し、ザ・シティーに乗り入れる自動車の数を7万台以上削減した交通量ベースの課金システム、オリンピック大会中にテストしたスマート道路システム、セルフサービス自転車レンタルシステムのバークレイズ・サイクル・ハイヤー・スキーム、2014年に150の地下鉄駅にWi-Fiを設置した取り組みなどがあります。ロンドン交通局(TfL)が採用しているオイスター非接触カードは、クレジットカードやデビットカードを使って事前にチャージでき、乗車料金を直ちに支払える選択肢をユーザーに提供しています。本カードにより、さらに大幅な効率化を実現できる電子財布システムの道筋が開いています。
    ロンドンは2018年までによりスマートな都市になることを目指し、2億ポンド(2億8120万ユーロ)以上を投資します。2.4
    フランス・ニースニース市とシスコはシンク・グローバル10と連携し、「コネクテッド・ブルバード(接続された大通り)」を作りました。ニース中心にあるビクトル・ユーゴー通りで
    「すべてをつなぐインターネット」の初のコンセプト検証プログラムを実施しており、200個のセンサーと検知システムを完備したスマートシティー区域になっています。収集データはレビューと分析を行い、市と住民に駐車、交通、街灯、ゴミ処理、そしてリアルタイムでテストを行う環境品質について、関連性のある情報を提供するために役立てられています。最初に試験運用を行なったインテリジェントパーキングは、自動車密度を少なくとも30%削減して大気汚染を軽減するとともに、駐車料金の売り上げを増加できることが明らかになりました。2.5シンガポールシンガポールの情報通信開発庁(IDA)は2014年に、同市の新しいスマートプラットフォーム、スマート国家プラットフォーム(SNP)を発表しました。接続・収集・理解という3つの重要能力を中心に設計されており、すべての公的機関が記録可能な運用システムを提供しています。このシステムは、意図的に市の外縁部に設置したセンサーで収集した重要データを有効化し、匿名のまま安全に管理・共有できるようにしています。それらのデータは、住民サービスの応答性と予測能力を高めるために利用されます。
    シンガポールのeCitizenは、政府の電子サービス400件などにワンストップで対応できるポータルで、さまざまな機関から集めたコンテンツを提供しています。mGov@SGでは、政府機関のほか、病院や大学などの非政府組織の100を超えるモバイル専用サービスに加え、政府データを利用して民間部門と共同設計したアプリケーションを利用できます。1
    ジュニパー・リサーチ(2015年) – 「グローバル・スマートシティー – 2015年」。
    2 同上。
    3
    「2020年までにスマートシティーは100億個のモノを網羅」 – スマート・インサイツ・レポート(2015年)。
    4
    2015年6月15日の為替レート
    5 ジュニパー・リサーチ –
    「スマートシティー:戦略、エネルギー、排出ガス、コスト削減2014~2019年」。
    6
    2015年6月15日の為替レート
    7 ガートナーの調査、2015年 -
    「2015年以降の戦略的予測トップ10:デジタル事業が大きな変革をけん引」。
    8
    2015年6月25日の為替レート
    9 アキュイティ・マーケット・インテリジェンス(2014年) –
    「世界の国民eID業界レポート」。
    10最適な柔軟性の実現と、必要な都市ソリューションを備えるスマートシティーの提供を目指し、新興企業と大手企業が結集した協同プロジェクト。



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 カルト・セキュア・コネクション:スマートかつ持続可能でセキュアな都市