• ロンドンを拠点とする決済代行会社、ワールドレミットは日本市場進出を発表


  • 日本企業の対英投資は他のヨーロッパ国を上回る最大


  • 日本はキャッシュレス決済を受け入れる準備が整ったとマスターカードの新報告書


  • 若く裕福な英国人がフィンテックを急速に採用、英国は魅力的な投資市場に - グローバル会計事務所アーンスト&ヤング


東京--(BUSINESS WIRE)--2020年東京オリンピックを前に、日本企業はロンドンで拡大中のファイナンシャルテクノロジー部門との連携に理想的な立場にある、とロンドン市長ボリス・ジョンソン氏は本日述べた。




市長は日本の有力なビジネスリーダーらを前に、ロンドンはフィンテック革新の世界的リーダーであり、物品およびサービスの支払方法における革命を推進していると述べた。



英国のフィンテック部門は驚異的な速度で成長、年間収益は現在300億ドルに達している1。市長のプロモーション会社であるロンドン&パートナーズ(London
&
Partners)の分析によると、ロンドンはフィンテックブームであり、ベンチャーキャピタルからの投資は2010年の3600万ドルから2015年には4億7200万ドルに急拡大した2



またロンドンには世界で最も才能ある人材が集まっており、シリコンバレー3のような従来の大拠点より多数の優れたフィンテック人員がこの急成長を支えている。



日本を拠点にするフィンテック企業への投資も2013から2014年で106%急増した4。日本におけるクレジットカードによる購入額は、住人によるカード申し込み数の増加と、東京オリンピックに関連して海外から訪れる観光客がキャッシュレス決済を好むことから、2020年には5000億ドルに達する見込み5



貿易<fn
id="6"/>進のために3日間の予定で日本を訪問し、有力政治家やビジネスリーダー、投資家らと懇談しているジョンソン氏は、「ファイナンシャルテクノロジーは記録的なレベルの投資と何千もの雇用機会をロンドンにもたらした。これはロンドンが長期にわたる金融サービスの専門知識と技術革新における新しい才能と融合させているからである。



ロンドンを拠点にするフィンテック企業は記録的なペースで成長しており、専門知識やノウハウを日本と共有し、この分野のイノベーションと成長を共に促進できることを嬉しく思う」と述べた。



パッション・キャピタルのパートナーでロンドンの技術大使でもあるアイリーン・バービッジMBE(大英勲章第5位)氏は、
「ロンドンはフィンテック分野において世界で最もエキサイティングな市に急成長している。ロンドンと東京、技術大国2国のコラボレーションは、2020年オリンピックに先駆けてファイナンシャルテクノロジーへの取り組みを加速させ、他のセクターにおける成長の機会を促進するだろう」と述べた。



東京の英国大使公邸で催されたイベントでは、2020年東京オリンピックを前に、ロンドンで拡大中のファイナンシャルテクノロジー部門との連携、特にロンドンが開拓している最新の非接触型決済の活用において、日本企業は理想的な立場にあることを説明した。



ロンドンに拠点を置く新興企業ワールドレミットは、同社が提供する携帯電話を利用した送金サービスを日本市場にも年内に提供すると発表した。



今年ベンチャーキャピタルから1億ドルの投資を集めたワールドレミットの設立者で最高責任者のイスマイル・アハメド氏は、
「フィンテックで金融サービスをより良い方向に変身させる非常に大きな機会が日本にはある。



当社はこれまで送金市場のサービスが十分でなかった日本に、送金アプリを提供する。これによりインスタントメッセージを送るのと同じ手軽さで海外に送金できるようになる。携帯電話技術を早期に導入した日本は、携帯金融サービスのリーダーとなる態勢が整っている」と述べた。



日本の銀行、電気通信会社、製薬会社など多数が既にロンドンに確立しており、ロンドンと日本の関係は強固だ。世界に投資する日本企業にとって英国はヨーロッパで最も人気が高く、米国に続く第二の投資先となっている。日本から英国へのM&Aは、今年これまでに既に120億ドルを記録、過去5年間で倍増した6



2010年以来、日本企業は220億ドル以上を世界各国の630社のテック企業に投資、投資の数で見ると最も人気の高い分野である。日本企業は過去5年間で英国のテック新興会社19社に1億7600万ドルを投資した7



日本最大のインターネットサービス会社楽天は、ロンドンに拠点を置くフィンテック会社、カレンシークラウド(Currency
Cloud)に対する1800ドルの投資に参加するなど、ヨーロッパの多数のテック会社に投資している。



楽天株式会社の創業者で最高経営責任者の三木谷浩史氏は、
「ロンドンがグローバルな金融センターのトップであることは誰もが認めるところだ。楽天はロンドンのフィンテックへの戦略的投資として、既にカレンシークラウドに投資している。魅力的な投資機会、革新的なテクノロジー、素晴らしい人々の源として、ロンドンには注目している」と述べた。



過去10年間でロンドンは1000件を超える国際的テック投資プロジェクトを誘致した。これはヨーロッパの各都市のみならずヨーロッパ各国を上回る記録である8。投資総額1億ドルを超えるロンドンの新興会社14社のうち5社はフィンテック会社であり、ロンドンで生まれた新興会社の多くがファンディングサークル(Funding
Circle)やワールドレミットなど、グローバルなブランドに成長した。



マスターカードのリサーチによると、英国はロンドン地下鉄の非接触型決済で利用されているような金融テクノロジーにより、キャッシュレス取引では最先端の経済である。英国消費者の非接触型カードによる支払いは、この12ケ月で5倍以上(560%)に急成長した9



この分析の予測によると、東京に優れた金融サービスセンターがあり新しいテクノロジーへの政府支援も強化している日本は、前進を続けるキャッシュレス支払テクノロジーを取り入れる態勢がアジア諸国で最も整った国であろう10



マスターカードによると、日本の消費者がキャッシュで支払う割合(85%)は英国(48%)よりも格段に高いが、日本がキャッシュレスに移行する構造的障害は存在しない。



英国およびアイルランドのマスターカード社長、マーク・バーネット氏は、
「英国と日本は人口密度が高い都市部を抱える先進経済という点で類似しているが、キャッシュと電子決済の利用については違いがある。英国ではマスターカードはトランスポート・フォー・ロンドン(Transport
for
London)などとパートナーを組んで支払い技術のイノベーションを市民にもたらしている。しかし当社分析によると、英国と日本は進化する支払い方法の受入れ態勢についてはそれほど違いがない。従って、特に2020年東京オリンピックや2019年ラグビーワールドカップなど一流の国際スポーツイベントに先立ち、日本における電子決済拡大を目指して協力する機会は非常に大きい」と述べた。



グローバルな会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)が来年全容を公表するデータによると、ロンドンのフィンテックへの投資が拡大する中、若く裕福な英国人が新しいフィンテック商品を急速に取り入れている。過去6ケ月間で、英国のオンライン人口の35%が少なくとも1つのフィンテック商品を利用した。ユーザーのほとんどが44歳以下で年収7万5000ドル以上であり11、今後12ケ月間でその割合は更に8%増加、英国はヨーロッパで最も進化し魅力的なフィンテック市場になるだろうとEYは予測している。



1 UKTI &EY- Landscaping UK FinTech, 2014 https://www.gov.uk/government/publications/landscaping-uk-fintech



2 CB Insights 2015年10月



3 South Mountain Economics 2015年10月



4 Accenture Fintech Report 2015年10月



5 Accenture Fintech Report 2015年10月



6 Dealogic analysis 2015年10月



7 Dealogic analysis 2015年10月



8 EY – Tech Sector Analysis 2015年6月



9 MasterCard 2015年8月



10 MasterCard Cashless Journey 2015年10月更新



11 EY – Survey of FinTech Adoption Rates


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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 2020年東京オリンピックの準備が進む中、ロンドンと東京は急拡大するファイナンシャルテクノロジー部門において連携、とロンドン市長ボリス・ジョンソン下院議員