松本のドローン企業ASOLAB.が120周年を迎えた白馬山荘を3Dモデル化しました 標高2,832mの山小屋全体を3種のレーザー計測でデジタルアーカイブ
3Dモデル:山荘全体を上空から見る(ドローンのレーザー計測による点群データ)
3Dモデル:屋根を外し、室内の配置を上から見る(スカイプラザ)
3Dモデル:建物の内部に入り込んで見る(スカイプラザ)
株式会社ASOLAB.(長野県松本市、代表取締役:原 数幸)は、北アルプスの白馬岳にある日本最古の山小屋「白馬山荘」( https://hakubakan.com/lodge/hakubasanso/ )の3Dモデルを完成させました。白馬山荘は1906年の開業から、2026年で120周年を迎えています。
株式会社アスピア(長野県松本市、代表取締役:百瀬 方洋)と連携し、株式会社白馬館(長野県北安曇郡白馬村、代表取締役:松沢 貞一)の協力のもとで実施したプロジェクトです。標高2,832mの稜線に建つ山荘全体を、地上と上空から3種類のレーザー計測で記録しました。節目の年の姿をデジタルデータとして残し、今後の維持管理や修繕計画に役立てます。
画像 : https://newscast.jp/attachments/VXDjTyAikGoY9jsIxjyD.jpeg
3Dモデル:山荘全体を上空から見る(ドローンのレーザー計測による点群データ)
■プロジェクトの背景
白馬山荘は、冬の強風や積雪、凍結と融解に毎年さらされています。一方で、資材や職人の移動はヘリコプターや歩荷が前提となり、営業期間や天候にも左右されます。傷みに気づいても、平地の建物のようにすぐには直せません。
修繕や改修を検討するたびに、設計者が稜線まで登って採寸と確認を繰り返すのも現実的ではありません。山を下りても現地を確かめられる仕組みが求められていました。
そこでASOLAB.は、山荘全体の3Dデジタル化を提案しました。120周年という節目の年に、建物を測るだけでなく、山荘の「今」をデジタル空間として残す取り組みです。
■計測の概要
計測期間:2026年6月29日〜7月3日(5日間)
計測対象:スカイプラザ、1号館、2号館、3号館の4エリアと建物外観
協力:株式会社白馬館、株式会社アスピア
すべてを同じ方法で測るのではなく、場所に応じて3種類の計測技術を使い分けました。
・精密計測:三脚型の3Dレーザースキャナー(Leica RTC360)で、精度が必要な部屋を詳細に計測
・全体計測:ハンディ型のスキャナー(FJD S1)で、広い館内を移動しながら全体を取得
・外観計測:ドローン搭載レーザー(DJI Matrice 400 RTK+Zenmuse L3)で、地上からは取得しにくい範囲を上空から計測
■山岳環境での計測
最大の課題は山の天気でした。6月30日は濃い霧によりセンサーが異常を検知し、ドローンによるレーザー計測を途中で中断しました。翌7月1日の早朝、霧が晴れた時間帯にあらためて飛行し、外観の計測を完了しています。
館内の計測は、山荘の営業を止めずに進めました。宿泊者の状況に合わせて計測の順序を調整し、施設運営を妨げない範囲でデータを取得しています。
■完成した3Dモデルでできること
完成した3Dモデルは、写真ではなく空間そのものを記録したデータです。位置情報と色を持つ点の集まり(点群データ)で、山荘の内外を再現しています。
山荘全体を上空から見渡す、屋根を外して室内の配置を上から見る、建物の中に入り込んで見るなど、画面上で自由な視点から確認できます。
画像 : https://newscast.jp/attachments/2EXwmQG14F3HeqeUacpo.jpeg
3Dモデル:屋根を外し、室内の配置を上から見る(スカイプラザ)
画像 : https://newscast.jp/attachments/ua6m1Mc2ZypnKZKWBTO6.jpeg
3Dモデル:建物の内部に入り込んで見る(スカイプラザ)
このデータは、次のような用途に活用できます。
・寸法の計測:天井の高さや梁の間隔、建物の全長などをデータ上で測れます
・図面やBIMへの展開:点群データをもとに平面図などの図面を作成でき、BIM(建物の3次元情報モデル)にもつなげられます
・劣化の把握:今回のデータを基準として保管し、将来の再計測と比べることで、変形や劣化の兆候を早期に捉えられます
修繕の範囲や寸法を事前に拾い出せるため、資材の数量や荷上げ、工程を山を下りてから計画できます。「確かめるために何度も登る」から、「データで確かめ、必要なときに確実に登る」へと進め方が変わります。
■今後の展開
今回のデータは、白馬山荘の維持管理と修繕計画の基礎資料として活用される予定です。120周年の姿を伝える記録としても保管されます。
ASOLAB.は今後も、アクセスや天候の制約が大きい山岳施設をはじめ、現地確認が難しい建物の3Dデジタル化に取り組み、施設の維持管理と記録の保存に貢献してまいります。
【会社概要】
社名:株式会社ASOLAB.(株式会社アソラボ)
代表者:代表取締役 原 数幸
所在地:〒399-0014 長野県松本市平田東2丁目14-5
設立:2022年8月
事業内容:ドローン総合サービス(空撮・点検・測量・3Dモデリング・運搬・防災災害対策・イベント)、ソフトウェア開発、アソラボドローンスクール運営(国家資格登録講習機関)
URL:https://asolab.co.jp