株式会社ナガセビューティケァ(本社:東京都中央区/代表取締役社長:鳥江 孝治)は、三洋化成工業株式会社(本社:京都市東山区、代表取締役社長:原田 正大)および長瀬産業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:上島 宏之)との共同研究において、においセンサーを用いた解析により、ローズマリー由来の化粧品原料における「香りの品質ブレ」を客観的データとして評価する新たな技術手法を確立いたしました。

本研究成果は、天然物由来原料の課題であったロット間での香りの変動を抑制した化粧品原料の開発およびデータ駆動型の高度な品質保証・品質管理(QC)体制の構築を可能にするものです。

なお、本研究成果は、第39回 におい・かおり環境学会(会期:2026年8月24日~25日、会場:法政大学)において発表いたしました。



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研究の背景と目的:天然物由来原料の「香りの品質ブレ」という長年の課題



化粧品に用いられる天然物由来原料は、天候・日照、生育地・産地、収穫時期などの様々な環境要因の影響を直接受けるため、安定した香りの確保が非常に困難であり、ロット間での香りの変動(品質ブレ)が課題となっていました。特に化粧品において「水」や「蒸留水」などの水性成分は製品全体の大部分を占めるため、原料の香りのブレは製品品質やお客様のブランド体験に直結します。ナガセビューティケァでは、独自の高精度蒸留プロセスを適用することで、ローズマリーから香りの良い主要成分のみを抽出する技術を開発いたしました。本研究では、この独自蒸留技術によって得られた化粧品原料の香りの均一性を客観的に評価・検証し、良質な化粧品原料としての実用性を確かめることを目的としました。



評価手法:においセンサー「FlavoTone」と主成分分析(PCA)の融合



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評価にあたっては、三洋化成工業株式会社が保有する高精度においセンサー「FlavoTone」で香気データを取得し、得られたデータを主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)により多次元解析いたしました。

官能評価(人の嗅覚による評価)に頼るのではなく、PCAスコアプロット上における「クラスタの広がり(分布領域)」を香りのブレの客観的指標として設定することで、原料の差異や製造プロセスの有無による香気プロファイルの再現性を視覚的・定量的に評価しました。



3つの検証テーマと得られた成果



1.原料(原木・採取時期)の違いによる影響評価とセンサーの識別能力



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原木の種類(原木A、原木B、原木C)および採取時期(2023年、2024年)の異なるサンプルを評価した結果、PCA空間上でそれぞれの条件に応じた明確なクラスタが形成されました。これにより、FlavoToneセンサーが原料の僅かな差異や経年・採取時期の違いを高精度に識別できる能力を有することが確認されました。



2.ナガセビューティケァ独自蒸留プロセスによる驚異的な香り安定性の実証



ナガセビューティケァの独自蒸留法を適用したローズマリー蒸留水(製品グループ5LOT)と、プロセスを適用しない未処理サンプルを比較解析しました。その結果、独自蒸留法を適用した製品群は原料ロットが異なる場合であっても、「極めて狭い領域」に集中して集積(クラスタ化)することが確認されました。

これは、ナガセビューティケァの蒸留技術が天然原料特有のバラツキを吸収し、香りのブレを極小化して高い再現性と均一性を実現できることを証明するものです。



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3.品質管理への適応検証



他植物(ペパーミント)を対象とした比較評価において、他植物製品はターゲットであるローズマリー蒸留水のクラスタから大きく離れた領域に明確に分布しました。

万が一の製造現場における植物の取り違いや異物混入などの重大な異常に対しても、本評価手法により確実に検知できることが実証されました。



結論と今後の展望:品質管理システムへの実装へ



本共同研究を通じて、ナガセビューティケァの「独自の高精度蒸留技術」と三洋化成工業の「FlavoTone+PCA解析によるにおいの客観的評価」を組み合わせることで、天然物由来原料における香りの均一化と客観的な品質保証が可能であることが示されました。

今後は、製造現場での品質管理システムへの実装を目指し、以下の取り組みを推進してまいります。

1. 測定条件の標準化:様々なロットにおいて恒常的にデータを取得できる評価環境の構築

2. 定量的な判定基準の設定:PCAスコアのクラスタの広がりをベースとした明確な受入規格および管理限界の策定

ナガセビューティケァは、従来の属人的な官能評価から脱却し、データ駆動型の高度な品質保証体制を確立することで、お客様に常に最高品質で安心・安全な化粧品をお届けしてまいります。



学会発表の概要



学会名:第39回 におい・かおり環境学会(会期:2026年8月24日~25日、会場:法政大学)

演題名:においセンサー解析によるローズマリー由来化粧品原料の香り評価

発表者:横野多恵子1), 下元佑也2), 那須浩太郎2)*, 中村理晴3)

1)株式会社ナガセビューティケァ、2)三洋化成工業株式会社、3)長瀬産業株式会社

キーワード:化粧品原料、匂いセンサー(FlavoTone)、品質管理/品質保証、香気評価

研究のポイント:

・独自蒸留技術(ナガセビューティケァ)による香りのコントロールと均一化

・においセンサー(FlavoTone)+PCA解析による香りの視覚化・データ化

・ロット間ブレの極小化と品質管理システムへの実装







情報提供元: @Press