株式会社JMDC(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:野口 亮、以下「JMDC」)は、PHRサービス「Pep Up」において、睡眠の質を可視化し、改善を促す機能「Pep Up スリープ」を2025年7月7日にリリースいたしました。 近年、働く世代における睡眠の質の低下は、うつ病や高血圧などの慢性疾患リスクを上げ、医療費の増加にも影響する重要な健康課題となっています。 「Pep Up スリープ」は、ウェアラブルデバイスから取得した睡眠データに加え、健診問診票を活用することで、主観的休養感に基づく睡眠スコアと行動改善アドバイスを提供いたします。
■Pep Up スリープの主な特長 1) JMDC独自の主観評価連動睡眠スコア Pep Upユーザーのうち約2万人、100万日分の睡眠データと、健康診断のデータを用いて機械学習モデルを構築し、総睡眠時間、深い睡眠時間、レム睡眠の割合などを指標に、睡眠休養感との相関をスコア化しました。これにより、睡眠の長さや深さに限らず、ユーザーが「実際に休養できた」と感じる睡眠を目指す行動を具体的に提示できるのが特長です。 ※2023年9月までの、健康診断受診前28日間に14日以上のウェアラブルデバイスによる睡眠データの連携があるユーザーを対象に学習データを構築
3) 医療費との相関が確認された、信頼性の高い睡眠スコア Pep Up スリープが提供するスコアは、単なる独自ロジックではなく、医療費との相関関係が検証されたスコアです。JMDCが2025年2月に行った「Pep Upリサーチ※」の回答者のうち、926名を対象に実施した分析では、全体の傾向として睡眠休養感スケールが高いほど睡眠スコアも高く、平均医療費が下がる傾向が見られ、最大で約27%低い(月平均:9,990円→7,327円)結果でした。また、睡眠スコアと相関のあるもう一つの主観指標である「日中の眠気頻度」に関しても、スコアが高く、眠気が少ない層では、医療費が約20%低減していることが示されました。今回提供する睡眠スコアそのものが、医療費や健康アウトカムと強い相関を持つことが示されています。 ※Pep Upリサーチとは、Pep Upユーザーの皆様のご協力を元に、健康や病気に関しての研究を行う機能です。
■今後の展開 Pep Up スリープは今後も段階的な機能拡張、具体的には、日中の活動量やストレススコア(心拍変動など)と連動し生活リズム全体を最適化する仕組みや、将来的には、睡眠スコアと医療費の関係を可視化する機能の開発も進めていく予定です。 今後も引き続き、JMDCが有する国内最大級の医療ビッグデータを活用した新たな機能やサービスをPep Upを通じて順次展開し「社会課題に対しデータとICTの力で解決に取り組むことで、持続可能なヘルスケアシステムの実現」というJMDCの描く未来の実現と、「データの社会実装」に資する取組を推進してまいります。