図1:世界初の21インチプラズマテレビ(左)および仕様(右)


図2:42インチプラズマテレビ(左)および仕様(右)

株式会社紫光技研(本社:兵庫県淡路市、代表取締役社長:平山 真帆)は、1993年に富士通株式会社(本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長:時田 隆仁 ※「隆」は「生」の上に「一」)および当時同社で開発を主導した篠田 傳(しのだ・つたえ)博士(現・紫光技研 顧問)によって開発・商品化された世界初の「21インチカラープラズマテレビ」が、電気電子工学の国際的学会であるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)より、歴史的技術業績を称える「IEEEマイルストーン」として正式に認定されたことを発表いたします。


【21インチカラープラズマテレビの技術的意義とその波及効果】
1993年に富士通が開発・発売したこの21インチカラープラズマテレビは、壁掛け可能な薄型・大画面テレビの先駆けとして、テレビ技術における革新的な転換点を築きました。開発リーダーであった篠田博士は、反射型三電極構造による面放電技術や、アドレス・ディスプレイ分離方式など、フルカラー化・薄型化を可能にする一連のプラズマテレビの技術革新を実現し、商品化に貢献しました。これらは大画面・薄型プラズマテレビの基盤技術として普及し、大画面市場の創成・拡大に貢献しました。

富士通はこの21インチ機を皮切りに、1996年には42インチプラズマテレビの開発に成功。専用工場の建設や量産体制の構築に取り組み、大画面薄型テレビ市場の創成と拡大を先導しました。

その後、この技術基盤の上に、他社も相次いで40~150インチのプラズマテレビを開発・製品化。これにより、従来のブラウン管に代わる新時代のテレビとして、大画面・薄型テレビの普及が世界的に加速されました。さらに、この事業的成果は、液晶(LCD)や有機EL(OLED)など、他の映像表示技術の市場参入を招き、現在の壁掛けテレビを可能にした大画面薄型テレビ普及の礎を築いたと高く評価されています。


【IEEEマイルストーンとは】
IEEEマイルストーン(IEEE Milestones)は、25年以上にわたり人類社会に顕著な影響を与えた技術業績を顕彰する国際的な制度です。今回の認定は、当時の技術的課題に対する挑戦と、それを克服した革新性、ならびに今日に至るまで持続してきた本技術の意義と影響力が、技術史の観点から極めて高く評価されたことを意味しています。

これまでに世界で260件以上、日本では50件超の技術が認定されており、いずれも技術史上の重要なマイルストーンと位置づけられています。

【記念銘板の設置および贈呈式典について】
今回のIEEEマイルストーン認定を記念する銘板は、以下の3カ所に設置予定です。

・富士通株式会社 明石システムセンター(兵庫県明石市)
・Fujitsu Technology Park(神奈川県川崎市)
・株式会社紫光技研 本社(兵庫県淡路市)

銘板は一般公開され、技術史における本件の意義を広く社会に伝える場となります。あわせて、富士通株式会社および株式会社紫光技研の共同主催による贈呈式典の開催を予定しており、詳細は後日発表いたします。


【篠田博士と紫光技研の取り組み】
現在、篠田博士は当社・紫光技研の技術顧問を務めており、当社ではこのプラズマ技術の知見を活かし、紫外線から可視光まで自在に発光可能な薄型光源デバイス技術の研究開発・製造・販売を行っています。今後も、先端光技術のイノベーションを通じて、社会への貢献を目指してまいります。


【参考資料】
・IEEEマイルストーン申請書:
https://ieeemilestones.ethw.org/Milestone-Proposal:Color_Plasma_Display
・IEEEマイルストーン認定一覧(日本語):
https://ieee-jp.org/activity/jchc/milestone_jusho.html
・IEEEマイルストーン公式ページ:
https://ieeemilestones.ethw.org/Main_Page


図1は、1993年に富士通が商品化した世界初の21インチカラープラズマテレビの写真です。この21インチモデルの成功により、カラープラズマテレビの基盤技術がすべて確立され、21インチを超える大画面・薄型テレビの市場が初めて開拓されました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/439711/LL_img_439711_1.jpg
図1:世界初の21インチプラズマテレビ(左)および仕様(右)

図2は、1996年に富士通が開発した42インチプラズマテレビです。このテレビは、後に大画面ワイドテレビとして商品化されました。この構造は、製造性に優れ、大画面化や高解像度化に適していることを実証しました。富士通は、この技術の成功を受けて量産工場への投資を決断し、大画面壁掛けテレビ市場の創成に大きく貢献しました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/439711/LL_img_439711_2.jpg
図2:42インチプラズマテレビ(左)および仕様(右)

【株式会社紫光技研】
代表者: 代表取締役社長 平山 真帆(ひらやま まほ)
所在地: 〒656-2304 兵庫県淡路市浜1-81
URL : https://shiko-tec.co.jp/
情報提供元: @Press