まず2025年5月、日本人少年・レア君(13)が所属する「TiA and Sakura Japanese Choir」が、アメリカ・ニューヨークで開催された全米ゴスペル大会『マクドナルドゴスペルフェスト2025』で堂々の優勝を果たした。 黒人文化の根幹とも言えるゴスペル音楽の本場で、日本人チームが優勝するという“前代未聞の快挙”に、会場はスタンディングオベーションと感動の拍手に包まれた。 彼らのパフォーマンスは、「神から贈られたギフト」と称され、ゴスペル音楽界に新たな伝説を刻み、全米のみならず日本のメディアでも特集が組まれ、テレビ放送で大々的に報じられた。 日本での優勝凱旋コンサートは、2025年10月10日にTOKYO FMホールで開催される予定となっている。
【セントラルパークウェストを“ハイジャック”した、レア君の存在感──。】 実は歴史的優勝劇の数時間前、マンハッタンの象徴ともいえるセントラルパークウェストが封鎖され、ジャパンパレードという名のもとに日本人によるスペシャルパフォーマンスが披露されていた。その中心でひときわ輝いていたのも、AST KIDs(世界の才能ある子どもたちの集まり)を創設し、リーダーを務めるレア君だった。 レア君と共にMusic for SDGsのメンバーとして参加していたのは、世界で活躍するアーティストをはじめとする慈善活動家達。レッドカーペットでダンスを踊るレア君の笑顔に、歓声を贈る観客からは、次々と笑顔の連鎖が巻き起こっていた。 彼はすでに世界的に注目されており、10歳の時には2023年のG7(先進国首脳会議)公式雑誌で「アートでウクライナに愛と支援を届けた少年」として特集されている。
Music for SDGsのディレクターであるMack氏(本名・大久保 亮)もレア君の応援団の一人だ。 APECにおける官民協働プラットフォーム「APFF(アジア太平洋金融フォーラム)」で、保険、年金、サステナブル投資、デジタル・イノベーション分野の座長も務めるMack氏。 これまで国連や世界銀行、OECD、APECなどでも、音楽を使ったSDGsの推進を提唱してきた。
【“クローゼットから世界を変える”スピーチに、外交官も涙──。】 レア君は、5月25日に開催された大阪万博での「Africa 子どもサミット EXPO’2025 With UN KIDs」でも、日本代表の子どもとして登壇。 彼の代表スピーチは、来場していたアフリカ諸国の公用語として使われるフランス語で始まり、「クローゼットの中からでも、世界は変えられる。」と日本の人気歌手Ado氏の具体的なエピソードを交えて日本の引きこもり問題の糸口となるメッセージを発信した。 一瞬で会場の雰囲気を変えたこのスピーチは、次のように締めくくられた。
【新たな挑戦へ──。】 TiA and Sakura Japanese Choirの一員として、全米ゴスペル大会で優勝という歴史的快挙を果たした13歳の少年レア君。その歓喜の瞬間の余韻が冷めやらぬ中、彼はすでに次なる未来へと歩みを進めている。 いま、レア君がMack氏(Music for SDGs ディレクター)と共に挑もうとしているのは、世界の子どもたちの声をつなぐ壮大なプロジェクト──「国連子ども合唱団(United Nations Children’s Choir)」の創設である。
【ゴスペルの奇跡がくれた「気づき」──。】 その発想の原点には、もちろん全米ゴスペル大会での体験がある。 「TiA and Sakura Japanese Choir」での合唱は、レア君にとって“ただの舞台”ではなかった。それは、生涯忘れられない心と声がひとつになった瞬間だった。 「チームを率いてくれたTiAさん、そして見本になってくれた素晴らしいチームの皆さんのおかげで、もっと、もっと歌うことが大好きになりました。」 そう無邪気に笑う彼の姿は、まだ中学1年生のあどけなさを残している。けれど、その胸には確かに、世界の子どもたちと繋がりたいという夢が息づいていた。
【世界中の君へ】 国連子ども合唱団、第一期メンバー募集開始! 「言葉が違っても、歌声はひとつになれる。」「未来を変える“ハーモニー”を、君と一緒に。」 United Nations Children’s Choir(国連子ども合唱団)は今、命の尊さや、幸せの連鎖を「歌声」で世界へ届けることを目的に、いよいよ第一期メンバーの募集をスタートしました。