MED ITALY株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:近藤 晋一郎)が運営するイタリア医学部予備校では、昨今人気が高まる「海外医学部」についての最新情報を発信するため各国の入試情報や入学の難易度、そして費用などをまとめた最新記事を2025年2月8日にリリースします。本記事は、「海外医学部の特徴」や「アメリカ、イギリス、中国、イタリア、ドイツ、ハンガリー、チェコなどの主要国入試情報」をまとめ、週刊日本医事新報 第5258号(2025年2月8日号)にて特集された内容に基づいて公開しております。
―――――― アメリカの医学部 アメリカの大学にはいわゆる「医学部」がなく、医学教育は大学院レベルの「メディカルスクール」で行われる。まず一般の大学を卒業し、その後メディカルスクールに進学する必要があるが、メディカルスクールには多額の税金が投入されており、卒業後にアメリカに貢献する人材を優先的に育成することが基本方針であること、一部の州立大学が外国人の入学を制限していることなどから、アメリカ国籍を持たない外国人が入学するのは非常に困難と言える上、試験では大学時代の成績やエッセイ、推薦状、課外活動、テスト、面接など多面的な審査が行われる。学費は非常に高額で、大学とメディカルスクールを合わせると約3,000~5,000万円程度に上る。 メディカルスクール卒業後はUSMLE(United States Medical Licensing Examination)という3段階(Step1~3)の国家試験に合格することで医師免許が取得できる。アメリカで医師になる道のりは長く険しく、学費も高額なため、計画的な準備や情報収集、奨学金の活用など戦略的な対策が必要になる。
―――――― イギリスの医学部 イギリスの医学部の教育は主に英語で行われ、外国人が入学するためには高校卒業資格と“Aレベル”という名称の試験または同等の資格が必要となる。語学要件も厳しく、IELTS7.0以上のスコアが求められるのが一般的である。留学生の場合、授業料は国立大学で年間約500~700万円程度となる。毎年秋頃にイギリスの総合出願機関であるUCAS(Universities and CollegesAdmissions Service)を通じて最大4つの医学部への出願し、7~10月頃に受験するUCATやBMATといった試験のスコアと、志願書や推薦状、面接などによって合否が決まる。イギリスには約40の医学部があり、卒業後はイギリスで医師として働くことができるだけでなく、英語での医学教育を生かしてさまざまな国での就業が可能となる。