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中山間地域の道路沿いには、斜面崩壊・落石の危険性がある斜面が数多く存在します。豪雨時には道路が通行止めになることもあり、被災や人流や物流が一時的に停止するリスクがあります。道路管理者は、こうした危険性の高い場所を対象に、定期的に点検を行っています。しかし、点検すべき箇所が膨大で、維持管理には多くの時間と費用がかかっています。
この課題を解決するため、岡山理科大学 生物地球学科 地球・災害科学コースの佐藤丈晴教授らの研究グループは、既往の崩壊事例は地形によってリスクが変わることから、詳細な地形分析結果を画像にして、それらを重ね合わせた画像をAIに学習させ、土石流の発生リスクや落石の発生地点、土砂氾濫の危険性などを予測できる新しいシステムを開発しました。
実際の活用事例として、豪雨災害で土砂災害が発生した斜面データをAIに学習させ、他地域でリスク評価を実施。その結果、AIによる予測は当地における過去の被災事例とほぼ一致し、地図上でリスクの高い場所を特定することができました。これにより、点検者は重点的に調査すべき場所を事前に把握でき、安全性と効率性の向上が期待されます。さらに、他の地域でも同様の成果が確認され、地域を問わず広範囲での活用が見込まれています。
崩壊リスク予測結果資料.pdf
: https://newscast.jp/attachments/uivQFnF5si0B8DFDFaA6.pdf
問い合わせ先
●研究内容●
生物地球学科 地球・災害科学コース 佐藤丈晴教授(086-256-9592 sato@ous.ac.jp)
●報 道●
岡山理科大学企画広報課(086-256-8508 kikaku-koho@ous.ac.jp)