現在83歳の畑村洋太郎先生(左)は、大武美保子(右)の東京大学在学中の恩師でもある


失敗学の提唱者・東大名誉教授の畑村洋太郎先生


会話支援AIロボット「ぼのちゃん」と大武


ほのぼの研究所の市民研究員たち。コロナ禍には、在宅で共想法支援システムに参加できる手順を確立した。

理化学研究所・革新知能統合研究センター認知行動支援技術チーム(チームリーダー:大武 美保子)は、「認知症を防ぐ社会」を目指すNPO法人ほのぼの研究所の協力を得て、東京大学名誉教授で「失敗学」の提唱者・畑村 洋太郎先生(以下、畑村先生)を招いて、「創造的に老いる」講演会・交流会を2024年8月20日理化学研究所(日本橋)にて開催します。内閣府が公表している「令和4年版高齢社会白書」によると、2025年には国民の約3人に1人が65歳以上、約5人に1人が75歳以上となる計算です。超高齢社会が進み、誰にとっても不可避である「老い」について、失敗学の知見を活かし、実践されている畑村先生の話を伺い、共に考え、日常に役立てていただく対談イベントです。


■失敗学の知見を「老い」に活かす工夫
畑村先生は、生きていれば、「失敗」も「老い」も避けられないが、「リカバリーできる」という共通点を見出し、『老いの失敗学』(朝日新聞出版)を執筆されました。認知症予防の研究をする大武が、この書籍を読み、畑村先生の考え方や姿勢に感銘を受け、今回の対談に至りました。
ご自身の落ちている認知機能(注意や記憶など)に気づかれ、落ちにくい認知機能(推論や言語能力など、考える力の土台)を使い、補う工夫をされている話は、とても理にかなっています。まさしく「創造的に老いる」を実践され、これは認知症予防にもつながります。
今回の対談では、どうすれば、老いに伴う変化をポジティブに乗り越えるか、常に創意工夫をめざすことは、よりよい老いにつながると同時に、認知症予防にもつながることなどをお伝えします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/405685/LL_img_405685_1.jpeg
現在83歳の畑村洋太郎先生(左)は、大武美保子(右)の東京大学在学中の恩師でもある

【イベント内容】
■タイトル:「講演会・交流会 創造的に老いる」
●日時 :2024年8月20日(火)13:00~15:00(開場12:30)
●会場 :理化学研究所(日本橋)オープンスペース
(〒103-0027 東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング 15階)

●プログラム(予定):
13:00 開会挨拶
13:10~13:50 「創造的に老いる」対談ビデオをはさみ対談
<畑村 洋太郎先生×大武 美保子>
対談内容:失敗学と老いの関係、よい老いと悪い老い、
悪い老いを避けるヒントなど
13:50~14:00 休憩(交流会の会場設営)
14:00~15:00 ミニワークショップ及び交流会
(参加者に「老いを感じたこと」「老いに対しての工夫」などを
ポストイットに記入してもらい壁に貼る予定)

●参加者 :70名程度(参加費:無料)
●参加方法:フォームにご入力ください。 https://forms.gle/msKDuE5wxEyQo5Q3A
*ライブでのオンライン参加はございませんが、後日動画をご覧になれます。
*「創造的に老いる」に関するミニワークショップも予定しています。参加者と共に「老い」の捉え方や工夫を探っていきます。


■畑村 洋太郎先生プロフィール
東京大学名誉教授・工学博士。株式会社畑村創造工学研究所 代表。1964年東京大学工学部機械工学科卒業、1966年同大学院修士課程修了、株式会社日立製作所入社。1968年東京大学工学部助手、1983年同教授、2001年定年退官、工学院大学教授を経て、現職。
(政府)東電福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員長、消費者庁消費者安全調査委員会委員長を務める等、多方面で失敗知識活用の活動を展開。
2001年畑村創造工学研究所開設、主宰。2002年 NPO法人失敗学会設立 理事会長。2021年瑞宝中綬章(教育研究功労)受章。

【著書】『失敗学のすすめ』、『技術の創造と設計』、『老いの失敗学』等多数。
【専門】創造学、失敗学・危険学、医学支援工学

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/405685/LL_img_405685_2.png
失敗学の提唱者・東大名誉教授の畑村洋太郎先生

■大武(おおたけ) 美保子プロフィール
理化学研究所 革新知能統合研究センター 認知行動支援技術チーム チームリーダー
NPO法人ほのぼの研究所 代表理事・所長
東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学研究科修了、博士(工学)。東京大学准教授、千葉大学准教授を経て、2017年4月より現職。2006年、認知症をもつ祖母との会話をヒントに、「共想法」を考案。高齢者を支援する実用的な技術を高齢者と共に創るため、「ほのぼの研究所」を設立。自治体、福祉・介護・医療機関との協働事業を展開。

【著書】『介護に役立つ共想法』(中央法規出版)等。
【専門】ロボット工学、人工知能、認知症予防

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会話支援AIロボット「ぼのちゃん」と大武

■NPO法人ほのぼの研究所について
超高齢社会の課題である「認知症」を、高齢者を中心に全世代と共に考え、解決方法を提案する新しい学問を創り、「認知症を防ぐ社会」を実現することを目的として2008年に千葉県柏市で発足し、今年設立17年目を迎えた。認知症予防のための会話支援AIロボット「ぼのちゃん」を使った共想法を実践し、認知機能を向上するなどの効果をあげている。「共想法」実践研究の運営中心メンバーの年齢は40代から70代の市民研究員で、20代から90代の賛助会員が参加している。

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ほのぼの研究所の市民研究員たち。コロナ禍には、在宅で共想法支援システムに参加できる手順を確立した。

Instagramでも認知症予防の情報を発信中
●Instagram: https://www.instagram.com/brain.robot/
●HP : https://aip.riken.jp/labs/goalorient_tech/cogn_behav_assist_tech/?lang=ja
情報提供元: @Press