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GfK Japan は、世界主要約60ヶ国における小売店販売実績データ等をもとに、世界市場規模相当に拡大推計した2024年1-3月のスマートフォン及びAIスマートフォンの販売動向を公表した。
【概要】
・2024年1‐3月の世界スマートフォン販売数量は前年比4%増と改善。
・高価格帯・プレミアム価格帯ではAI機能搭載スマートフォンの発売が本価格化。
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【スマートフォン販売動向】
2024年1‐3月の世界スマートフォン販売数量は前年比4%増で、2023年の前年比下落の推移から改善した。前年同期の落ち込みが大きかった反動で地域全般的に改善が見られ、特に弱かった新興市場を中心に複数の地域で前年比増の販売となった。価格帯別では低価格帯(USD-250)が伸びを牽引した。低価格帯が主体の新興市場の販売増が貢献したほか、物価高によって中価格帯(USD250-500)から需要がシフトしている側面もありそうだ。高価格帯(USD500+)も市場全体並みの前年比増で、消費が弱いなかでも堅調な販売をしめした。
【AIスマートフォン販売動向】
2024年1‐3月期はAI機能搭載をうたったスマートフォンの発売が本格化した。アプリを利用せずとも高度な画像編集や文章の要約・翻訳・通訳などが可能で、2023年10‐12月期から市場に出始め、2024年1‐3月期には10モデル以上が発売された。ほとんどがプレミアム価格帯(USD800+)だが高価格帯(USD500-800)でも数モデルが発売されており、今後も高価格帯以上でAI機能を搭載したスマートフォンの発売が続くことが想定される。現在のところ販売数量の押し上げ効果は限定的だが、スマートフォンの性能が成熟化しているなかでAI機能は消費者に対する重要な訴求要素であり、他社との競争力にも影響する。特にプレミアム価格帯では必須の機能となっていきそうだ。
GfKのPOSパネルは世界最大規模であり、約60カ国・1,700万点以上の製品と10万社以上の販売店のデータを収集しています。GfK SIMAではGfKのPOSパネルに加え、マクロ経済などの外部要因を考慮した販売動向分析・予測を行っており、POSパネルにより最新の月次・週次販売速報をもとにした毎月のアップデートのご提案が可能です。市場全体に加えて主要部品の動向についても分析・予測を行い、半導体やディスプレイ関連などサプライチェーンの部材産業向けに情報提供をしております。UWBといった切り口も検討可能です。対象製品はスマートフォン・テレビ・PC/タブレット・完全ワイヤレスイヤフォン・ウェアラブルデバイスとなります。