e-Nose型ニオイセンサーデバイスのセンサー素子とセラミックパッケージ内部(左)とセンサーデバイス(右)

※1 e-Nose型ニオイ可視化センサーとして。2024年6月 アロマビット調べ
※2 アロマビット従来製品との面積比

小型ニオイセンサーを用いた革新的サービスを企画・開発する株式会社アロマビット(代表取締役社長:黒木 俊一郎、本社:東京都中央区、以下:アロマビット)は、このたび、世界最小※1 高機能CMOS半導体型ニオイ可視化センサーデバイス「e-Nose型ニオイ可視化センサー」の試作品の製造に成功しましたのでお知らせします。
本試作品では、京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫、本社:京都府京都市、以下:京セラ)の持つ超小型セラミックパッケージ技術を採用し、ニオイセンサーデバイスとして世界最小※1サイズを実現しました。これはアロマビット従来品と比べ、製品面積が1/10以下のサイズ※2となります。これにより、さまざまな機器への実装が可能となることから、アロマビットは本試作品をもって、今後、家電やIoT、モバイル機器など量産時の低コスト、多数量が必要な用途向けに市場を開拓していきたいと考えます。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/396980/LL_img_396980_1.png
e-Nose型ニオイセンサーデバイスのセンサー素子とセラミックパッケージ内部(左)とセンサーデバイス(右)

■e-Nose型ニオイ可視化センサーデバイス仕様概要
ダイサイズ 3.2ミリ x 3.4ミリ
センサーエリアサイズ 1ミリ x 1ミリ
有効センサー素子数 240 x 240素子
(約56,000素子)
その他 センサードライバ回路、AD変換回路内蔵
半導体パッケージサイズ 6.0ミリ x 6.0ミリ


■e-Nose型ニオイセンサーとは
従来のガスセンサーでは、ニオイ自体の相違を判断することはできませんでした。e-Nose型ニオイセンサーでは、生物の嗅覚のように、主観的で曖昧なニオイを可視化できるため、例えば、食品・農業の製品開発支援や品質管理、遠隔地にある機械の故障や異常検知、建物内の焦げ臭による早期火災の検知、体臭による疾患や健康状態の管理などを検知ができることが期待されています。
アロマビットでは、多数のセンサー素子上に異なる化学親和性を有するニオイ吸着膜を多数実装することで、人の鼻がニオイを判断するのと同じ原理でニオイをデジタルパターン化がすることができるようにするe-Nose型ニオイセンサーを2タイプ(水晶振動子型とCMOS半導体型)、製造・販売してきました。そして今回、そのCMOS半導体型のニオイ可視化センサーデバイスのさらなる小型化を実現しました。


■世界最小サイズ※1「e-Nose型ニオイ可視化センサーデバイス」の特長
1. 小型化の実現
本試作品では、アロマビットの従来品と比べ、製品面積を1/10※2以下に小型化することができました。
この小型化では、センサーチップ単体におけるセンサーエリア1.2ミリ×1.2ミリの世界最小サイズ※1となる小型チップの開発※3に加え、京セラの超小型セラミックパッケージ技術によるチップのシングルパッケージ化を採用したことで実現しました。
その結果、センサーデバイス単体でも用途に応じてさまざまな機器への組み込みが容易となります。

2. ニオイ感知性能の向上に寄与する小型ハウジング構造
本試作品では、京セラの有するパッケージの構造技術により、ハウジング構造(ニオイの流路)を維持しながらもさらなる小型化を実現しています。ハウジング部分自体が小さくなったことで、ニオイが希釈されずに効率よくセンシングできるため、ニオイ感知性能の向上に寄与することができました。


■今後の展開
本試作品は機械学習機能を搭載したニオイ識別アプリScentifAI(TM)との同時使用で、教師データーと判定モデルを組み合わせた高精度なニオイ識別機能の実装や、その他デジタルニオイデーターの活用が可能となります。
ScentifAI(TM)サービス概要: https://aromabit.com/products_datasolution/scentifai/

今後は、今回開発のe-Nose型ニオイ可視化センサーの量産化を目指し、市場の開拓を行っていく予定です。


■「ものづくりワールド東京」出展予定
本試作品は、2024年6月19日(水)~21日(金)に開催予定の「ものづくりワールド東京 第6回 計測・検査・センサー展」にて展示予定です。

<展示会概要>
展示会名: ものづくりワールド東京 第6回 計測・検査・センサー展
開催日 : 2024年6月19日(水)~21日(金)
場所 : 東京ビッグサイト 東1ホール E9-9
URL : https://www.manufacturing-world.jp/tokyo/ja-jp.html


■各社概要
【アロマビット】
会社名 株式会社アロマビット
所在地 東京都中央区銀座7-13-6 サガミビル2階
代表者 代表取締役社長 黒木 俊一郎
設立 2014年2月
事業内容 センサーを用いた製品ならびに革新的なニオイサービスの
企画、開発、販売。以上を含む付帯事業
ホームページ https://aromabit.com

【京セラ】
会社名 京セラ株式会社
所在地 〒612-8501 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地
代表者 代表取締役社長 谷本 秀夫
設立 1959年4月
事業内容 ファインセラミックスのリーディングカンパニーとして、
産業機器から情報通信、モビリティ、環境・エネルギー、
医療・ヘルスケアの分野まで幅広く製品を供給するとともに、
その独創的な発想と技術を強みに、広範な事業を世界で展開
ホームページ https://www.kyocera.co.jp

※3 e-Nose型ニオイ可視化センサーの小型化実現においては、チップの小型化技術を有する豊橋技術科学大学に協力いただきました。今後は、アロマビットと共同研究元である豊橋技術科学大学からCMOS半導体型ニオイセンサー素子のサンプル提供を受ける予定です。
情報提供元: @Press