ダイキン工業株式会社は、業界トップクラス(※1)の省エネ性と冷媒充填量の削減により環境負荷の大幅低減を実現した空冷モジュールチラー『HEXAGON GX(ヘキサゴン・ジーエックス)』シリーズの冷却専用モデルを2024年3月より順次発売します。なお、同シリーズの冷暖切替ヒートポンプモデルも開発中で、2024年秋から順次発売予定です。


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カーボンニュートラル実現に向けた温室効果ガス排出量の削減や、高騰するエネルギーコストの削減が社会課題となる中、大規模なビル・商業施設の空調や工場での冷却工程などに必要な大量の冷水を作り出すチラーには省エネ性のさらなる向上が求められています。また、大気への漏えいによって地球温暖化に影響を与える冷媒の充填量削減の取り組みも重要となっています。
本商品は、エネルギー効率に優れた低温暖化冷媒HFC-32(以下「R32」)に適した高効率圧縮機とマイクロチャネル熱交換器を搭載し、低負荷時の運転効率を従来機と比べて最大8%向上(※2)させ、業界トップクラスの冷却IPLV(※3)を実現しました。また、冷媒充填量を従来機と比べて約57%削減(※4)し、環境負荷も大幅に低減します。
さらに、クラウド型空調コントロールサービス『DK-CONNECT(ディーケーコネクト)』に接続できるため、エアハンドリングユニットやビル用マルチエアコンなどと組み合わせた一元的なコントロールにより、潜熱と顕熱を別々に処理して快適性と省エネ性を向上させる空調システムの構築が可能です。
より省エネ性を高めるための『アプライドシステム診断サービス』も新たに用意しました。日頃の機器の使用状況や機器への負荷をダイキンのサービス担当者が現地で診断し、診断結果に応じた効率的な稼働を継続的にサポートします。当社は今後も、社会課題に対応した商品やサービスの開発や普及を通じて、環境負荷低減とお客様満足の両立を目指します。
なお、2024年1月30日(火)から2月2日(金)まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される日本冷凍空調工業会主催の『HVAC&R JAPAN 2024』において、本商品を参考出展します。


商品の特長


1.業界トップクラスの冷却性能と冷却IPLV(期間成績係数)を達成


・R32に適したマイクロチャネル熱交換器と圧縮機を搭載し、業界トップクラスの冷却IPLVを実現。
・待機電力の削減やポンプ動力も低減し、冷却IPLVの値には表れない省エネ性も向上。


2.冷却専用モデルに適した熱交換器を新たに採用し、冷媒充填量を従来機比で約57%削減


・冷媒が通る伝熱管を細径化したマイクロチャネル熱交換器を採用し、冷媒充填量を削減。
・冷媒にR410Aを用いたモデルとの比較では、総合的な地球温暖化影響を87%削減(※5)。


3.空調集中制御による潜熱顕熱分離空調システム構築や、新サービスでのさらなる効率化も可能


・『DK-CONNECT』により、空調システムのトータル管理や潜熱顕熱分離空調システムの構築が可能。
・新サービス『アプライドシステム診断サービス』で、効率的なシステム稼働を継続的にサポート。


特長詳細


■ 業界トップクラスの冷却性能と冷却IPLV(期間成績係数)を達成


R32に適したマイクロチャネル熱交換器や、空冷モジュールチラーにおいて業界初(※6)となる「高効率集中巻モーター」を組み込む※7とともに冷媒を圧縮するスクロールの渦巻形状を見直した新型の高効率圧縮機を搭載し、業界トップクラスの冷却IPLVを実現しました。年間の運転期間のうち約90%を占める低負荷時の運転効率を高めたことで実省エネ性を向上させ、エネルギー消費に伴うCO2排出量の削減やエネルギーコストの削減に貢献します。


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さらに従来は圧縮機停止時に常時通電しているクランクケースヒータを目標油温に合わせて温度制御することにより、待機電力を抑制しました。さらに水圧損失の小さい新型の水熱交換機の採用によるポンプ動力の低減などにより、冷却IPLVに表れない部分でも、チラー本体の省エネ性も向上させました。


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■ 従来機から冷媒充填量を57%削減し、R410Aを用いた機種比では環境負荷を約87%軽減


当社は、2018年に業界で初めてR410Aと比べてGWP(※8)が約1/3の低温暖化冷媒R32を空冷ヒートポンプ式モジュールチラーに採用しました。新モデルではさらなる環境負荷低減のため、冷媒充填量の削減に取り組みました。冷媒が通る伝熱管が細いマイクロチャネル熱交換器を採用することで、冷媒充填量を従来機と比べて約57%に削減しました。また、冷媒にR410Aを用いたモデルとの比較では約60%の充填量削減(※9)を実現し、冷媒のGWPと充填量を掛け合わせた総合的な温暖化影響においては約87%削減しています。


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■ 冷却運転範囲と使用用途の拡大


新型の高効率圧縮機やマイクロチャネル熱交換器の採用により、高外気温度条件での冷却運転範囲が広がりました。モジュールチラーが設置される建物の屋上などは、真夏になると日差しの影響などにより、モジュールチラー周辺の温度が上昇し、運転効率が低下する場合があります。
本商品は外気温度52℃に対応(※10)し、設置条件が厳しい中においても、工場やデータセンターをはじめ、継続的な冷却が重要な用途での安定した冷却運転が可能です。
また、ブライン改装機においては従来機の-10℃よりも低い-15℃のブライン出口温度にまで対応し、より幅広いプロセス用途での冷却を実現します。


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■ 「停電復帰時高速起動」のさらなる高速化(オプション対応)


近年増加するデータセンターなどでは、停電復帰後の素早い立ち上げが求められています。停電復帰後の立ち上げにかかる時間を従来機よりも25%短縮(※11)し、停電復帰後3分で運転が始まる急速立ち上げを実現しました。


■ クラウド型空調コントロールサービス『DK-CONNECT』(※12)に接続対応


本商品は、建物全体の空調機器を集中管理できるクラウド型空調コントロールサービス『DK-CONNECT』への接続に対応しています。『HEXAGON GX』および『モジュールコントローラー』(※13)を『DK-CONNECT』に接続することで、チラーやチラー内蔵ポンプをPCやスマートフォンで遠隔から簡単に操作できます。また、『DK-CONNECT』にはダイキン製のファンコイルユニットやコンパクトエアハンドリングユニットも接続できるため、熱源から2次側までのアプライド空調システム全体のトータルな管理と操作が可能になります。
さらに『DK-CONNECT』はビル用マルチエアコン『VRV』の管理も可能なため、様々な空調機を一元的にコントロールし、外気処理と湿度管理を『HEXAGON GX』とコンパクトエアハンドリングユニットが担い、室温調整を『VRV』が担う潜熱顕熱分離システムの構築も可能です。


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■ 定期的な診断で効率的な運転をサポートする『アプライドシステム診断サービス』(※14)を提供


日頃の機器の使用状況や機器への負荷をダイキンのサービス担当者が現地で診断し、診断結果に応じた効率的な稼働を継続的にサポートする『アプライドシステム診断サービス』も新たに用意しました。
『HEXAGON GX』や『モジュールコントローラー』に蓄積されたデータをもとに、稼働状況を見える化し、機器の運転日数や機器への負荷などを診断します。冷水設備の劣化具合のお知らせや、お客様のシステムや稼働状況に適した無駄を抑えた使い方の提案など、長期にわたり効率的に機器を使用するためのシステム稼働をサポートします。


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ラインアップと発売時期


■ 冷却専用モデル 2024年3月より順次発売予定(※15)


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■ 冷暖切替ヒートポンプモデル 2024年秋より順次発売予定(※15)


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【注釈】
※1:空冷式ヒートポンプモジュールチラーにおいて。2024年1月現在 当社調べ。
※2:R32冷媒採用機(UWXA-FB形)との比較。60馬力、冷却専用モデル同士の比較。
※3:期間成績係数(Integrated Part Load Value)。年間を通じての冷却負荷・外気温度の変動から、簡易的に年間を通した冷却効率の判断ができるように定められた指標。定格条件時の省エネ性の指標であるCOPと比べ、年間を通した実省エネ性を反映しています。
※4:R32冷媒採用機(UWXA-FB形)との比較。60馬力、冷却専用モデル同士の比較。
※5:R410A冷媒採用機(UWXA-F形)との比較。60馬力、冷却専用モデル同士の比較。
※6:空冷式ヒートポンプモジュールチラーにおいて。2024年1月現在 当社調べ。
※7:60馬力、70馬力クラスの機種において。
※8:GWP(Global Warming Potential、地球温暖化係数):温室効果ガスについて、どの程度の温室効果があるかをCO2基準で表した値。一定期間での温暖化影響を積分値で計算しています。
※9:R410A冷媒採用機(UWXA-F形)との比較。60馬力、冷却専用モデル同士の比較。
※10:7.5kWインバーターポンプ内蔵機を除く。
※11:R32冷媒採用機(UWXA-FB形)との比較。60馬力、冷却専用モデル同士の比較。
※12:『DK-CONNECT』の利用には、別途サービス契約(有償)が必要です。
※13:モジュールチラー『HEXAGON GX』専用コントローラー(オプション)。複数台連結設置したモジュールチラーの統合制御やモジュールチラー内蔵ポンプの変流量制御などを行います。
※14:『アプライドシステム診断サービス』の利用には、別途サービス契約(有償)が必要です。
※15:本機は開発中のため、記載の内容は予告なしに変更する場合があります。予めご了承ください。

情報提供元: @Press