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GfK Japan(東京:中野区)は、全国のコンタクトレンズ・眼鏡専門店の販売実績データ等を基に、2022年におけるコンタクトレンズ市場ならびにケア用品市場の販売動向について発表した。
・2022年のコンタクトレンズ小売市場は、販売金額前年比10%増の3,486億円
・店頭の金額前年比は5%増、インターネットは15%増で市場の回復に貢献
・2022年のコンタクトレンズケア用品市場は、販売金額前年比2%減
・インターネットの販売金額構成比は48%で前年から3%ポイント増
2022年のコンタクトレンズ小売市場*1の販売金額は、前年比10%増の3,486億円となった(図1)。2021年は前年からほぼ横ばいで推移したが、2022年は大きく伸長した。大型連休がある月では前年比が特に高くなる動きも見られ、外出制限が解除されたことが市場にとってプラスに働いたと考えられる。
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これ以降はGfK集計対象チャネル内*2でのデータを利用して詳細を確認する。
販売チャネル別で見ると、インターネットは金額前年比15%増となった(図2)。2年連続の二桁成長で、市場の成長を下支えしている。一方、店頭も前年比5%増とプラス成長となった。店頭販売は新型コロナウィルス感染症の拡大以降減少が続いたが、2022年は外出による需要拡大に加え、実店舗を利用する機会が増加したと思われる。店頭とインターネットともにプラス成長となったことが市場回復の好材料になったと言える。
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レンズタイプ別の状況を確認すると、1日使い捨てレンズの伸長が顕著で、金額前年比は11%増と好調だった。1日使い捨てレンズの平均価格は前年とほぼ同水準のため、二桁成長は需要回復による影響が大きいとみられる。
高付加価値商品となるシリコンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは好調を維持し、販売金額は前年比14%増となった。金額ベースの構成比ではシリコンハイドロゲル素材が50%を超えて従来素材を上回り、前年から逆転している。理由の一つに、価格差が拡大したことが挙げられる。1日使い捨てレンズの30枚パックでは1,000円以上、90枚パックでは2,500円以上の差でシリコンハイドロゲル素材の方が高く、従来素材の構成比が押される要因となっていることが伺える。
2022年のコンタクトレンズケア用品市場*2の販売金額は、前年比2%減となった。2021年に引き続き、前年の販売金額を下回った。
チャネル別の構成比を見ると、インターネットが前年の45%から48%と3%ポイント上昇した。一方、店頭販売はいずれのチャネルも構成比を下げている。過去からの推移をみると、2020年の構成比はコンタクトレンズチェーンが一位で、2021年に順位が変わってインターネットが一位となり、2022年はさらにインターネットが構成比を伸ばした (図3) 。コンタクトレンズチェーン以外の店頭チャネルである眼鏡専門店やコンタクトレンズ単独店でも販売金額の減少が続いている。店頭チャネルではケア用品が必要ない1日使い捨てレンズの金額構成比が伸びていることもあり、ケア用品販売への重視度が変化した可能性がある。直近3年間で増加となったのはインターネットのみで、さらに存在感を強めている。
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ケア用品の主要タイプの一つであるソフトレンズ用MPSは金額前年比10%増で、2021年のマイナス成長からプラスに転じた。これには、価格の安いインターネット販売で大きく伸びたことが影響している。コンタクトレンズ装用時に使用する装着液も好調で、上昇傾向にある。店頭とインターネット販売ともに販売金額が前年を上回り、前年比6%増となっている。ケア用品市場では規模がまだそれほど大きくはないものの、装着液は1日使い捨てレンズも使用対象となるため、幅広いユーザーが使用できるケア用品として今後の伸長が期待される。
*1. コンタクトレンズ専門店および眼鏡専門店からPOS データ等を収集し、統計的な手法に基づき全国市場規模相当に拡大推計した
*2. コンタクトレンズ・ケア用品小売市場のうち、コンタクトレンズ専門店および眼鏡専門店(インターネット販売を含む)が集計対象
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