ハッブル宇宙望遠鏡で観測されたクェーサー3C273(左図)[1][2]。極めて明るいため、望遠鏡内で散乱した光が放射状に漏れています。右下部分には、中心核から放出されている高エネルギーのジェットが見えています。 アルマ望遠鏡で観測された3C273の電波画像(右図)。ただし中心の明るい部分は差し引かれています。今回発見された3C273付近の淡く広がった電波放射は、右下に伸びているジェットに比べてもとても弱いです。 Credit:Komugi et al., NASA/ESA Hubble Space Telescope
■論文詳細 論文名 Detection of extended millimeter emission in the host galaxy of 3C273 and its implications for QSO feedback via high dynamic range ALMA imaging
この研究は、日本学術振興会科学研究費JP20K04015, JP21K13968, JP19K14759の助成を受けて行われました。 アルマ望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計、Atacama Large Millimeter/submillimeter Array:ALMA)は、欧州南天天文台(ESO)、米国国立科学財団(NSF)、日本の自然科学研究機構(NINS)がチリ共和国と協力して運用する国際的な天文観測施設です。アルマ望遠鏡の建設・運用費は、ESOと、NSFおよびその協力機関であるカナダ国家研究会議(NRC)および台湾行政院科技部(MoST)、NINSおよびその協力機関である台湾中央研究院(AS)と韓国天文宙科学研究院(KASI)によって分担されます。アルマ望遠鏡の建設と運用は、ESOがその構成国を代表して、米国北東部大学連合(AUI)が管理する米国国立電波天文台が北米を代表して、日本の国立天文台が東アジアを代表して実施します。 合同アルマ観測所(JAO)は、アルマ望遠鏡の建設、試験観測、運用の統一的な執行および管理を行なうことを目的とします。
注釈 [1] Based on observations made with the NASA/ESA Hubble Space Telescope, and obtained from the Hubble Legacy Archive, which is a collaboration between the Space Telescope Science Institute (STScI/NASA), the Space Telescope European Coordinating Facility (ST-ECF/ESA) and the Canadian Astronomy Data Centre (CADC/NRC/CSA). [2] これらの画像は、Lupton et al. (2004), "Preparing Red-Green-Blue Images from CCD Data", in the Publication of the Astronomical Society of the Pacific (DOI: 10.1086/382245)に記述されている方法を使用して作成した三色合成図です。