株式会社MUGENUP(以下、MUGENUP)は、『ポケットモンスター』シリーズや『妖怪ウォッチ』シリーズなど、国民的な大ヒットアニメの制作で知られる株式会社オー・エル・エム(以下、OLM)において、アニメ制作の業務効率化を支援するクラウド型プロジェクト管理ツール「Save Point for アニメ」が導入されたことを発表します。OLMは、アニメ制作に「Save Point for アニメ」を活用することで業務フローのデジタル化を推し進め、自社だけではなく日本アニメ業界のDXに貢献することを目指します。
■OLMにおける「Save Point for アニメ」導入の背景と狙い - 日本のアニメ産業の成長は続き、広義のアニメ産業市場は2002年の約1兆968億円に対して2019年は約2兆5,112億円と10年連続の続伸かつ7年連続で最高値を更新しました。(※1) 世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけた2020年においても、制作本数こそ減少しつつも『鬼滅の刃』効果もあり、映画興行収入は暫定で史上3位を記録(※2)。さらに巣ごもり需要にこたえるネット配信も普及し、市場の拡大傾向は今後も続いていくと考えられます。
- そこでOLMでは、クラウド型プロジェクト管理ツール「Save Point for アニメ」を導入することによって、アニメ制作の効率化と生産性の向上を図り、サステナブルなアニメ制作環境の実現を目指します。さらにアニメ作品の企画から制作までを手掛ける元請制作会社の立場から業務フローのデジタル化を推し進めることで、日本のアニメ業界全体のDX化への貢献を目指します。
「Save Point for アニメ」はMUGENUPが開発、サービスを展開するアニメの制作進行に特化したクラウド型プロジェクト管理ツールです。絵コンテや原画などの素材の納品や、監修や修正指示、スケジュールや進捗状況の管理をデジタル化し、アニメ制作管理の効率化を実現します。現在は数々の大ヒットアニメを制作してきたOLMと共に、実際のアニメ制作現場が求める機能拡張を検証。より一層、アニメ制作の生産性向上に寄与する管理ツールとして開発を進めています。
■株式会社オー・エル・エム 吉岡 大輔 アニメーションプロデューサー コメント OLMでは2022年3月までに社員は「フルデジタル化」(作画、業務フローのデジタル化)を行うことを目標にしています。また業務委託スタッフにもデジタル作画用のIT機材の貸与・レクチャーを積極的に進めております。2021年4月頃より「Save Point for アニメ」を使って業務フローのデジタル化の検証を開始しました。MUGENUP様とは隔週で定例ミーティングを実施しております。すべてオンラインミーティングではありますが、毎回深い議論を交わし、アニメ制作に必要な機能拡張のリクエストなど意見交換を行わせていただきました。現在は、要望した機能が追加された「Save Point for アニメ」プロトタイプを使い、設定制作の業務フローや進行表の管理を実際の作品で運用できるよう準備中です。
■「Save Point for アニメ」とは 「Save Point」は、ゲーム開発企業を中心に200社以上に採用され1,600件以上のプロジェクトに導入された、クラウド型プロジェクト管理ツールです。 その「Save Point」をベースとして開発、アニメ業界の制作フローに最適化することでアニメ制作管理の効率化を実現できるのが「Save Point for アニメ」です。 紙のスキャンデータや、近年のデジタル作画の普及によって頻繁に発生するデジタル素材の受け渡しを、カット袋による従来の管理方法を踏襲した形で実現、カット袋のデジタル化を目指します。 また、紙で印刷して配布するなどの制作管理をデジタル化、Excel等による進捗の管理や属人化傾向にある業務の見える化を実現します。