「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」×「ネイチャーラボ社:ブラックリバースペプチド1」
図1.「ボタンピエキス」によるMITOL発現上昇(色素細胞)
図2.「ボタンピエキス」による毛包メラニン量の変化
図3.「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」による成長期の延長
大正製薬株式会社(本社:東京都豊島区、社長:上原 茂、以下 当社)は、柳 茂教授(学習院大学理学部)と共同で、ミトコンドリアユビキチンリガーゼ「MITOL*1」が毛髪や皮膚のアンチエイジングにおいて重要な働きを有することをこれまでに解明してきました。
このたび新たに、若返りの鍵であるMITOLの発現を高めるボタンピエキスが、毛髪のメラニンを維持すること(研究成果(1)-1)、毛髪の成長期を延長すること(研究成果(1)-2)、つまり、ボタンピエキスが白髪や薄毛といった毛髪のエイジングに有用な可能性を見出しました。当該研究成果を、2021年6月25日~27日に開催された第21回日本抗加齢医学会総会(京都府京都市 国立京都国際会館)にて発表致しました。
さらに毛髪アンチエイジングにおいて共同研究をしている株式会社ネイチャーラボ(本社:東京都渋谷区、社長:安田 昌夫、以下 ネイチャーラボ社)のブラックリバースペプチド1 *2が、ボタンピエキスの毛髪メラニンへの作用をさらに増強すること(研究成果(2))を確認しました。
ネイチャーラボ社との協業で見出した「ボタンピエキス」×「ブラックリバースペプチド1」のシナジー効果による毛髪アンチエイジングの新たな発見を、毛髪最新研究発表会(当社主催)にて発表しました。
*1 MITOL(マイトル):柳 茂教授(学習院大学)が2006年に発見したミトコンドリアの形態制御や品質管理などに関わる分子。Mitochondrial Ubiquitin Ligaseの略称。
*2 ブラックリバースペプチド1:ブラックリバース中のペプチドの1つ
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_1.jpg
「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」×「ネイチャーラボ社:ブラックリバースペプチド1」
以下に、研究の詳細をご説明します。
<研究成果(1)-1>
「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」の白髪に作用する可能性
当社では、これまでにMITOLの発現が低下すると白髪などの髪の老化につながる可能性を発表しておりました。この度、皮膚上皮系細胞でMITOL発現を高める素材である「ボタンピエキス」を色素細胞に添加したところ、色素細胞においてもMITOLの発現を高めることを確認しました(図1)。
さらにこの色素細胞でMITOL発現を高めるボタンピエキスを培養毛包に添加したところ、ボタンピエキス添加群において対照群と比べ、培養後のメラニン量が多いことを確認しました(図2)。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_2.jpg
図1.「ボタンピエキス」によるMITOL発現上昇(色素細胞)
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_3.jpg
図2.「ボタンピエキス」による毛包メラニン量の変化
<研究成果(1)-2>
「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」の薄毛に作用する可能性
髪は常に成長しているのではなく、一定の寿命があります。成長したあと自然に抜け、再び同じ毛穴から新しい髪が生まれる、この繰り返しをヘアサイクルといいます。ヘアサイクルは「成長期(2~6年)」「退行期(2~3週間)」「休止期(3~4ヶ月)」に分かれ、成長期が長ければ長いほど、髪はその分長く成長し、また太くなります。つまり、髪の成長においては「成長期」が最も重要な役割を果たします。
今回の研究で「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」を培養毛包に添加したところ、「ボタンピエキス」がヘアサイクルの「成長期」を延長させることを新たに見出しました(図3、4)。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_4.jpg
図3.「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」による成長期の延長
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_5.jpg
図4.「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」の成長期延長作用の概念図
<研究成果(2)>
「ボタンピエキス」の白髪への作用を「ブラックリバースペプチド1」が増強する可能性
―ネイチャーラボ社との協業で実現―
従来、当社は「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」の毛髪に対するアンチエイジング作用を研究してまいりましたが、この度、ネイチャーラボ社の「ブラックリバースペプチド1」を組み合わせることで、さらなる白髪への作用の可能性を見出しました。
今回、「ボタンピエキス」の色素細胞でのMITOL発現上昇(図1)を、「ブラックリバースペプチド1」がさらに高めること(図5)、「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」と「ブラックリバースペプチド1」を組み合わせることにより、毛包中でのメラニン含量(図2)が対照群と比較して有意に増加することを新たに見出しました(図6)。
画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_6.jpg
図5.「ボタンピエキス」×「ブラックリバースペプチド1」によるMITOL発現上昇
画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_7.jpg
図6.毛包におけるメラニン含量の増加
これらの細胞や培養組織で得られた知見を活用し、ホームユーステスト*3において生活者に「ボタンピエキス」×「ブラックリバースペプチド1」を使用いただいたところ、約40%の方に白髪が減少したように感じていただき、さらに、髪の毛の量が増えたように感じた方においては、約70%の方に白髪が減少したように感じていただけました(図7)。
*3 実際に生活者が使用して評価する試験
画像8: https://www.atpress.ne.jp/releases/267349/LL_img_267349_8.jpg
図7.ホームユーステスト結果 「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」×「ブラックリバースペプチド1」
<本知見の活用及び今後の展望>
「MITOL活性化成分:ボタンピエキス」とネイチャーラボ社の「ブラックリバースペプチド1」の組み合わせは、白髪や薄毛といった毛髪のエイジングに有用である可能性が示唆されました。当社は今後も、MITOLの新たな機能やMITOL発現を促進させる素材の作用について、さらなる研究を進めてまいります。
情報提供元: @Press