■背景 札幌ハートセンターは、心疾患治療の専門病院として北海道全域の患者様に高いレベルの医療を提供し、電子カルテシステムや医療会計システム、調剤支援システムなどの多数システムや医療機器を導入しています。しかし、その多くが独立稼働しているため、医療スタッフは必要な患者情報の確認のために当該システムのある部門まで移動し、手書きで転記を行う必要があるなど、業務の効率性に課題がありました。 そこで札幌ハートセンターは、医療スタッフが治療に専念できる働きやすい環境を作ることを目的に、2020年1月にDX(デジタルトランスフォーメーション)基本計画を策定しました。計画には、院内システムを柔軟に連携、拡張することに加えて、将来的には地域医療データを連携することも含まれていました。それらを実現するため、インターシステムズの「InterSystems IRIS for Health(TM)」および「InterSystems HealthShare(R) Health Connect」を用いてインテックが「医療データ連携プラットフォーム」を構築し、2020年10月より運用を開始しました。
■札幌ハートセンター臨床研究/University of Hawaii Cancer Center、Cancer Epidemiology Program岡田 悠偉人先生からの「医療データ連携プラットフォーム」導入へのコメント 「今回のプロジェクトで一番の効果は文化の更新でした。『DX=システム+組織改革+文化』、つまりDXは文化のマネジメントで、私たちはDXを行った結果コミュニケーションがよくなり、組織の透明性が高くなりました。その結果、10か月で院内システムのインフラ、データセンター、基盤を構築し、18の部門システム、スマホベースの電子カルテを導入することができました。日本における医療DXはまだモデルが少ない中、同じ思いを共有してくれたインテック、インターシステムズのメンバーがワンチームで共に考え、悩み、対応してくれたことが成功につながったと考えています。 将来的にはInterSystems HealthShareを活用して、道内の病院と検査値や薬などの医療情報を連携できるようにしたいと考えており、インテックとインターシステムズにはさらなる協力を期待しています」