株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント(所在地:東京都新宿区、代表取締役:松田 武久)は、全国の18~69歳の女性を対象に、毎日夕食のメニューを聴取する「ディナーサーベイ」を実施しています。今回はその中から外食率の変化について分析を行いました。

新型コロナウイルスの影響により、日本人の生活は変化を余儀なくされております。感染予防のために強く外出自粛を要請されている中、果たして夕食の外食率はどう変化したのでしょうか。



調査結果



●全国では3月になり外食率は低下。1~3月で最も低下したのは北海道。首都圏、福岡は下がったものの低下割合は全国平均より少ない。(図1)



1~3月における全国の夕食時外食率(世帯ベース)をみると、1~2月は昨年と大きな差はなく、3月に入り4ポイント(前年比66%)低下した。地域別には、独自に緊急事態宣言(2月28~3月19日)を発令した北海道は1~3月の夕食時外食率が前年比75%と低下が顕著。4月7日の緊急事態宣言対象地域の首都圏と福岡は、前年比87~88%と低下割合は少ない。



●首都圏週末の外食率は、3月末週で6%。それ以前はイベント自粛要請中でも10~15%の高水準。(図2)



週次の夕食時外食率は、小池都知事の3月25日の会見以前は9~10%程度の高水準で推移。休日も3月前半は若干低下し、3月20日からの3連休とその前週末は13%に上昇。知事会見後の3月最終週は、週末も含め5~6%と大きく低下した。





●北海道では、独自の緊急事態宣言中の週末外食率は下がったものの、解除後は2週間で宣言前の水準に戻る。(図3)



北海道の3月1~3週は4%台まで外食率が低下。特に緊急事態宣言後最初の週末(2月29、3月1日)の外食率は2%と非常に低かった。宣言解除後は、外食率が徐々に高まり、3月最終週の週末(28、29日)は12%と宣言が出される前の水準に戻っている。



R&D's View



◇外食行動自粛のきっかけは、政府や自治体の強い自粛要請



●生活者の外食行動が変化したタイミングには、日本政府や自治体トップから、明確なイベントや外出自粛要請が発信されていました。生活者にとって、緩やかな警戒レベルのアラートはあまり意味がなく、対象範囲や期間などを明らかにした自粛要請が出される方が行動を抑制するきっかけとなるようです。

●一方で、当初の自粛期間が終了し要請レベルが緩やかになると、生活者は自然と通常時の行動レベルに戻る傾向がみられます。期間を明確にするとともに、期間終了時に、その後どんな行動を求めるか、明確なトップからのメッセージが必要と考えられます。



◇自粛疲れが顕在化しやすい自粛4週目は、大型連休の気の緩みに最大の注意が必要



●3月20日からの3連休の外出増加が、感染拡大の要因と言われています。ディナーサーベイの結果でも、多くの地域で、3月のそれ以前の休日に比べて3連休の外食率が高く、人々の外出が増えていた様子がうかがえます。

●3月第1週からの外食行動に低下がみられたのは、大阪・兵庫、北海道、愛知でしたが、いずれも第4週はそれ以前の3週に比べて外食率が高まっています。第4週の頭に3連休があったためでもありますが、自粛を始めて3週間程度経過すると、自粛疲れや気の緩みが外出行動として顕在化しやすくなるということではないでしょうか。

●緊急事態宣言の期間は1か月。ちょうどGWにあたる4週目をどう乗り越えるかが、大きな課題だといえます。



調査結果グラフ



画像 : https://newscast.jp/attachments/EzRHhN0VWC4Vfg6qNIrh.png



画像 : https://newscast.jp/attachments/koS1xs3Y4nLIJCRAMZwA.png



画像 : https://newscast.jp/attachments/YV0KlL4ZIe7StKyT6Xjl.png



その他の調査データも含め、無料ダウンロードデータ集『新型コロナウイルスによる夕食時外食率の変化』には、以下の内容を掲載しています。(全13ページ)

(弊社ホームページ https://www.rad.co.jp/report_list/20200422/

 よりダウンロードいただけます)

●夕食時外食率の変化(全国)

●夕食時外食率の変化(全国:日ごとの推移)

●夕食時外食率の年次変化/週次・休日の実施率(首都圏:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)

●夕食時外食率の年次変化/週次・休日の実施率(大阪府・兵庫県)

●夕食時外食率の年次変化/週次・休日の実施率(福岡県)

●夕食時外食率の年次変化/週次・休日の実施率(北海道)

●夕食時外食率の年次変化/週次・休日の実施率(愛知県)



※今回、分析で使用した「ディナーサーベイ」365日夕食メニュー調査の詳細は、弊社ホームページ https://www.rad.co.jp/service/dinner_survey/ をご覧ください。



■「ディナーサーベイ」365日夕食メニュー調査概要■

調査地域  :全国

調査対象  :18~69歳女性

サンプル数 :1日 1,000世帯 (年間 約36万世帯)

調査手法  :インターネット調査

調査実施時期:2009年4月~(毎日調査実施)

■本分析調査設計■

調査目的 :新型コロナウイルスの感染予防のために強く自粛を要請されている、夜の外出状況の変化を

探るために、人々の夕食時外食率の時系列推移を分析した。

サンプル数:2019年90,134世帯 2020年89,172世帯



画像 : https://newscast.jp/attachments/jKaZu1jzL8dJgE3O5UTy.png



調査実施機関:株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント



■会社概要■

会社名: 株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント

所在地: 〒163-1424 東京都新宿区西新宿3-20-2

代表者: 代表取締役社長 松田 武久

資本金: 30,000千円

設立 : 1968年1月17日

URL: https://www.rad.co.jp

事業内容:マーケティング・リサーチの企画設計、実施及びコンサルテーション

     経営・マーケティング活動の評価及びコンサルテーション

≪引用・転載時のクレジット表記のお願い≫

本リリースの引用・転載時には、必ず当社クレジットを明記いただけますようお願い申し上げます。

<例>「(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査によると・・・」



■お問い合わせ先■

●本分析担当:

  株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント カスタマーサービス本部(山本)

●本資料に関するお問い合わせ:

  株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント カスタマーサービス本部(栗原)

  TEL:03-6859-2281   e-mail:radnews@rad.co.jp



情報提供元: @Press