腸内フローラ判定(全体)


腸内フローラ判定(性別)


腸内フローラ判定(年代別)


松井 輝明教授

人体の腸内細菌叢(そう)をDNA解析によって評価することで、健康状態や生活習慣レベルを検査し、セルフケアに貢献するサービスを開発・提供している株式会社サイキンソー(本社:東京都渋谷区、代表取締役:沢井 悠、以下「サイキンソー」)は、現代人の腸内フローラの実態を探るべく、20~60代の男女約1,500名分の腸内細菌叢データを集計し、その傾向を分析いたしました。また、腸疾患の中で大腸がんは2003年以降、女性の部位別死亡率で第1位になるなど、大腸は最も病気になりやすい臓器の1つともいわれていることから、『大腸』にまつわる情報を数回に分けてレポート展開していきます。



第1弾のレポートテーマは『日本人の大腸劣化問題』です。大腸劣化とは、偏った食生活や睡眠不足・ストレスなどで腸内細菌の構成バランスが崩れ、大腸本来の機能が衰えてしまった状態のことを言います。

過度な糖質制限ブームや食の欧米化が進む日本において、『大腸劣化』に直面している人はどのくらい存在するのか、2015年~2018年までに蓄積された腸内細菌叢データの情報をもとに分析しました。





■4人に1人が大腸劣化!?女性より男性、年代は20代と40代以降が危ない傾向に

腸内フローラの状態をスコア化してみると、最も良い「A」~最も悪い「E」のうち、腸内フローラのバランスが乱れている傾向にあるD、E判定をあわせると、約4人に1人で大腸劣化の可能性が疑われました。また、男女別では、女性よりも男性、年代別では意外にも20歳代の若年層、そして40歳代以降になるにつれて、大腸劣化が進む傾向がわかりました。20歳代は、社会人として自立し自由な時間が多いがゆえに、食生活や生活習慣が乱れる傾向にあることが伺えます。30歳代になると、健康意識が高まる傾向にありますが、40歳代以降は健康意識が高まっていても、年齢と共に臓器の衰えが生じてしまいます。

自ら検査キットを使用する意識の高い人でさえこのような結果であることから、実際にはさらに多くの人が大腸劣化の危機に直面しているかもしれません。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_1.jpg

腸内フローラ判定(全体)



画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_2.jpg

腸内フローラ判定(性別)



画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_3.jpg

腸内フローラ判定(年代別)





■オピニオンコメント / 大腸をケアすることが健康寿命につながる

帝京平成大学 健康メディカル学部 健康栄養学科

松井 輝明(まつい てるあき)教授



画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_4.jpg

松井 輝明教授



医学博士。日本消化吸収学会理事。日本消化器病学会専門医・指導医。日本内視鏡学会専門医、日本大学医学部卒業後、同大学板橋病院消化器外来医長、医学部准教授などを経て、2013年より現職。消化器一般、機能性食品の臨床応用を専門に研究する。



近年、腸内フローラの研究が進み、大腸の健康が全身の健康に影響していると言われており、今大腸に大きな注目が集まっています。そんな大腸ですが、大腸がんをはじめ、潰瘍性大腸炎などの大腸の炎症が年々増加するなど、近年大腸に関する病気が急増しています。このことから、腸内フローラのバランスが崩れ、大腸の機能が低下している状態=大腸劣化を起こしている可能性がある人が多くなっていると考えられています。



大腸というと、便をつくる器官というイメージを持たれる人が多いと思いますが、10年ほどの間に研究が進み、脳、肌、免疫力、生活習慣系、神経系、消化器系などの様々な臓器や機能と疾患に密接な関りを持つなど、全身の健康に大きく関わってくることが分かってきています。大腸劣化は、加齢や食生活の乱れ、ストレスなどで悪玉菌が優勢になると、大腸の中の老廃物を腐敗させ、毒素や炎症を発生させ、発がん性物質をつくり出したり、有害物質は血液にのって全身を回り、様々な不調や病気の引き金になります。



大腸は、消化器官の奥にあるため、劣化しやすいと言われています。その原因は、私たち人間に有益な影響をもたらす善玉菌のエサになる食物繊維が届きにくいことが要因の一つと考えられています。また、現代の日本人の食生活の特徴が大腸を劣化させる要因になっています。1つ目は、過度な糖質制限による炭水化物抜き、2つ目はたんぱく質過多の食事、3つ目は食の欧米化による脂質の増加です。いずれの食生活も悪玉菌が優勢な腸内環境になる要因となります。



大腸劣化を改善するためには善玉菌を増やして、腸内環境のバランスを整えることが大事ですが、善玉菌を新しく外から摂取するだけでは、なかなか定着しません。そこで大腸の劣化を予防・改善する鍵を握る物質として今注目を集めているのが、腸内細菌がつくりだす「短鎖脂肪酸」です。



短鎖脂肪酸は、大腸のエネルギー源になるだけでなく、全身の細胞のエネルギー源にもなります。そのほかに、大腸内を酸性に保つことから悪玉菌の働きを抑えたり、抗炎症作用などもあります。また脂肪が過剰に蓄積されるのを防ぐことから、ヤセ体質に導く天然のサプリとも呼ばれ、まさにスーパー物質です。短鎖脂肪酸は、ビフィズス菌や酪酸菌などの善玉菌が水溶性食物繊維をエサにしてつくりだされます。健康を考える上で、善玉菌が元気に働く状態を保てるように短鎖脂肪酸をつくる環境にすることが重要です。



日本人に忍びよる大腸劣化という健康課題を解決するためにも、大腸をケアする「大腸活」が必要です。人生100年時代と呼ばれるようになって久しいですが、健康寿命を伸ばすためには、全身の健康に密接にかかわる大腸を大切にすることが、健康長寿にとって重要になってくるのです。





■まずは自分の腸内細菌叢を把握する、腸内フローラ検査キット『MyKinso(マイキンソー)』

腸の健康への関心の高まりを背景に、自宅にいながら腸内フローラ検査が受けられるキットが登場しています。「Mykinso」は、当社が提供している検査キット。少量の便を採取して送るだけで、DNA解析による腸内フローラ分析が受けられます。検査キットは個人で購入して、web上のマイページから結果を確認できる「Mykinso Personal」と、導入医療機関を通して受ける「Mykinso Pro」の2種類があります。



医療機関を通して受ける「Mykinso Pro」では、腸内フローラの状態をスコア化した腸内フローラ判定(A, B, C, D, Eの5段階評価)を知ることができます。Dは大腸劣化の予備軍、E判定は腸内フローラのバランス崩壊が起きている大腸劣化が疑われます。



画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_5.jpg

「Mykinso」検査キット





■「Mykinso」利用者、導入医療機関が拡大中

2015年のサービス開始より利用者は伸び続け、2019年は対前年比約1.7倍に達する見込みです。「Mykinso Pro」を導入する医療機関も増えており、全国400を超える施設で導入されています。消化器内科専門病院では、疾患の再発率低下等の効果が得られた施設もあります。



画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/201492/LL_img_201492_6.jpg

検体数推移グラフ





■株式会社サイキンソー概要

会社設立 : 2014年11月19日

事業内容 : 人体の腸内細菌叢をDNA解析・評価してセルフケアに貢献するサービス提供

所在地 : 東京都渋谷区代々木1-36-1 オダカビル2階

代表取締役 : 沢井 悠(さわい ゆう)

共同研究先 : 理化学研究所、大阪大学微生物病研究所

URL : https://cykinso.co.jp/

情報提供元: @Press