【研究レポート】ノロウイルス感染マウスの糞便中に排泄されるウイルス量の経時的変化


手洗い

令和初の秋冬シーズンを迎えるにあたり、おかめ「納豆サイエンスラボ」Webサイトで新コラム「重症化に気を付けたいノロウイルス感染症」を公開いたしました。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/192223/LL_img_192223_1.png

【研究レポート】ノロウイルス感染マウスの糞便中に排泄されるウイルス量の経時的変化



▼9月コラム【重症化に気を付けたいノロウイルス感染症】

http://www.natto-science.jp/column15.html



冬の感染症として猛威をふるうことで知られるノロウイルス感染症は、例年10月頃から増え始め、12月~1月に流行のピークをむかえ、感染性胃腸炎の原因になるなど感染力がとても強い病原体と知られています。そこで、感染症研究のスペシャリストである、中部大学大学院工学研究科客員教授の林 京子先生が実際に研究されたノロウイルス感染症予防効果について、研究レポートをご紹介します。







◆ノロウイルス感染症の基本的な対策は「手洗い」

ノロウイルス感染症は乳幼児から高齢者に至るまでの幅広い年齢層に、激しいおう吐・下痢などの胃腸炎症状を起こすウイルスで、特に、小さな子どもや高齢の方の場合は、脱水症状などになりやすかったり、おう吐などによる窒息も注意が必要です。学校や病院、老人保健施設など施設内集団発生事例の原因としても、社会に与える影響など極めて大きいものとなっています。



ノロウイルス感染症予防の基本的な対策は、「手洗い」です。同じく秋冬シーズンを脅かす「インフルエンザウイルス」とは異なり、アルコール消毒剤だけではノロウイルスは完全に死滅しないことが報告されており、「手洗い」をきちんと行いつつ、発症抑制効果のある免疫力を高めるための栄養を十分に摂る食生活を心がけることも大切です。





◆【研究レポート】ノロウイルス感染症の予防効果が期待される「S-903 納豆菌」

数々の食品で感染症予防効果を研究されてきた林先生が着目したのが、誰もが身近に食べられる「納豆」。

中でも注目したのが、納豆の健康作用を高めることが期待されている「S-903 納豆菌」です。



実際に林先生が行った研究結果を見てみますと、「S-903 納豆菌」でつくられた納豆および「S-903 納豆菌」を摂取したマウスは、水だけ摂った(納豆・納豆菌非摂取の)マウスに比べて、ノロウイルスの量が大きく抑えられていることがはっきりとわかり、特にノロウイルス接種後の1日目・2日目のウイルス量は1/3程度にまで抑えられていることがわかります。





◆林 京子先生プロフィール

中部大学大学院工学研究科 客員教授、薬学博士

1976年3月京都大学薬学研究科博士課程修了。富山大学大学院医学薬学研究部の講師を経て2017年4月から現職。主な研究内容は、植物由来の天然成分や合成化学物質のウイルス増殖阻害作用の解明による抗ウイルス薬の開発。感染防御機能に着目したウイルス感染症対策の検討、など。



◆おかめ「納豆サイエンスラボ」

http://www.natto-science.jp/

おかめ「納豆サイエンスラボ」では、様々な専門家へ納豆についての独自インタビューによるコラムや納豆の歴史、さらには、期待されている健康効果や最新の納豆研究レポートなど、様々な角度から納豆の魅力をお届けしています。

情報提供元: @Press