和歌山県みなべ町千里浜海岸は、IUCN Red Listで絶滅危惧種に指定される「アカウミガメ」の本州最大の産卵地です。大阪府堺市で洗剤等を製造するライオン大阪工場では、2000年代後半にウミガメの卵や子ガメが野生のタヌキに襲われる食害が深刻化していたことをきっかけに、2010年から「NPO法人日本ウミガメ協議会」や「みなべウミガメ研究班」と連携し、ウミガメの保護・調査活動を開始しました。工場の技術・資材を用いて、防護柵や竹網の製作、設置方法も含めて年々改良を重ね、2016年には食害ゼロを達成し、ウミガメの直接的な保護に貢献しています。また同海岸では、ゴミの回収も行い、海浜生態系の保全に努めています。10年間での活動回数は128回となり、延べ1,853人の社員が参加しています。