Magica 速乾+(プラス)
図1:食器の拭き作業前の鼻部皮膚温度と作業後の温度の差
図2:拭き作業中の上半身の関節位置のばらつき
図3:拭き作業中の上半身の関節位置の移動量(cm)
ライオン株式会社(代表取締役社長・濱 逸夫)リビングケア研究所は、青山学院大学理工学部 野澤 昭雄教授と共同で、食器用洗剤が食器洗い工程の生理状態および行動に与える影響を科学的に解析しました。
その結果、食器の水切れが速い食器用洗剤『Magica 速乾+(プラス)』を使用した食器洗い行動では、水切れ機能のない対照洗剤を使用した場合と比較して(1) 食器を拭く作業のストレスを低減する(2) 食器を拭く作業の身体的負担を低減することが分かりました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/171128/LL_img_171128_1.jpg
Magica 速乾+(プラス)
1. 研究の背景
当社リビングケア研究所では、食器洗い時の行動による身体的・心理的影響を、感性工学の手法を用いて評価する研究を行っています。
2017年9月に発売した食器用洗剤『Magica 速乾+(プラス)』は、植物繊維由来の水切れ向上成分を配合し、すすいだ後の食器の水がすばやく切れ、食器を手早く片づけられる食器用洗剤です。従来品の『Magica』と比較して、大幅に水切れ速度が速くなる(※1)ことから、さっとひと拭きで食器がしまえます。
この度、こうした『Magica 速乾+(プラス)』の特長が、食器洗い時の心理的・身体的な状態にどのような影響を及ぼすかについて、感性計測実験により評価しました。
(※1) 表面が親水性の食器(陶器、ガラス等)における水切れ速度が速い。
2. 研究結果
20~50歳代の成人女性13名の実験協力者に対して感性計測実験を実施しました。試料は『Magica 速乾+(プラス)』と『Magica 速乾+(プラス)』から水切れ向上成分を抜いた洗剤を使用しました(以下、『Magica 速乾+』「対照洗剤」と表記)。各試料を用いた食器洗い行動に関して、様々な生理指標・行動指標を計測しました
(1) 水切れが速い特長が、洗った後の食器を拭く作業のストレスを低減する。
食器を拭く作業のストレスを評価するために鼻部皮膚温度(※2)の変動量を解析しました。その結果、『Magica 速乾+』で食器を洗った場合は、「対照洗剤」を使った時と比べ、食器の拭き始めから拭き終わりにかけて交感神経系の活動が抑制され、ストレスが軽減されていることが示唆されました。
(※2) 鼻部皮膚温度を用いたストレス評価
鼻部周辺は、交感神経支配下にある皮膚血流の変化を皮膚温変動によって観測しやすい部位です。ストレスは交感神経系を亢進させ鼻部皮膚温が低下します。
図1:食器の拭き作業前の鼻部皮膚温度と作業後の温度の差
https://www.atpress.ne.jp/releases/171128/img_171128_2.jpg
(2) 洗った食器を拭く作業の身体的負担を低減する
同様に、「対照洗剤」および『Magica 速乾+』を使って洗った食器を拭く作業についてそれぞれ行動解析を行いました。その結果、『Magica 速乾+』を使った時は、食器を拭く作業における上半身の動きがコンパクトになると共に、食器拭き時間が短くなる傾向が得られました。このことから、「対照洗剤」よりも『Magica 速乾+』の方が食器を楽に手早く拭けている状態であることがわかり、身体的作業負担が少なくなることがわかりました。
図2:拭き作業中の上半身の関節位置のばらつき
円が大きいと各関節が大きく動いていることを表す
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図3:拭き作業中の上半身の関節位置の移動量(cm)
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図4:洗い、すすぎ、食器拭き各工程の所要時間(s)
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以上、本研究により、水切れが速い食器用洗剤『Magica 速乾+(プラス)』は、すすいだ後の拭く作業で心理的・身体的負担が低減されていることが確認されました。家事を家族でシェアしたいと考えている家庭では、家族が取り組みやすいように、家事の負担低減効果のある洗剤を使うことをお勧めします。
以上の研究結果は、「第20回日本感性工学会秋季大会(2018年9月)」で発表しています。
研究タイトル:食器用洗剤の特性が心理生理状態及び行動に及ぼす影響の評価(ポスター発表)
発表者 :ライオン株式会社 宮島 正樹、大野 龍、上村 慎一郎
青山学院大学 瀬尾 真大、大岩 孝輔、野澤 昭雄
<コラム:食器洗いは「ながら家事」にお勧め?!>
青山学院大学 理工学部電気電子工学科 野澤 昭雄教授の研究室では、食器洗いをしながら暗算(精神的負荷を与える)をするという実験(※3)を行いました。その結果、並行タスク(暗算)による行動・生理・心理状態の変化は特に確認されませんでした。つまり、暗算をしながら食器を洗っても、負担感が増すことはなく、通常と同じように作業ができたということです。野澤教授は、一般的にスポーツを行っている時などにも発揮される心的予備能力(スペア・キャパシティ(※4))が、食器洗いにおいても同様に表れたのではないかと考えています。
スペア・キャパシティが発揮される作業は、負担感が増えることなく他のタスクも並行して実施できるので、食器洗いは「ながら家事」に適している家事と考えられるそうです。食器洗いをしながらお子さんの宿題を聞く、ご夫婦で会話をするなどをして家族とのコミュニケーションをとる時間にあててみるのはいかがでしょうか?
図5:食器洗いにおけるスペア・キャパシティの構造(イメージ)
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(※3) 瀬尾 真大、大岩 孝輔、野澤 昭雄:「副次課題を伴う家事行動のストレス構造分析」、第19回日本感性工学会春季大会
(※4) 須田 和也、平井 敏幸、西条 修光:「運動学習過程におけるスペア・キャパシティの変化に関する研究」, 日本体育大学紀要, 2, 22, pp.103-108, 1993.
■添付資料
【食器洗いを家族でシェアすると、家族の絆が深まる?!
食器用洗剤『Magica』が家事シェアを応援するイベントを実施】
ライオン株式会社の油汚れが水のように“サラサラ落ちる”食器用洗剤『Magica』は、お皿洗いの体験を通して家族とのコミュニケーションを深め、家事シェアのきっかけを創出するイベント「お父さんのエプロン Magicafe with 100本のスプーン」を9月に開催しました。コース料理を楽しみながら、お父さんが主役になって、料理の仕上げ~テーブルコーディネート~お皿洗いを担当し、家族をもてなす限定レストランの設定で実施しました。参加者からは「家庭での家事シェアに繋がった」とのご意見をいただきました。
「お父さんのエプロン Magicafe with 100本のスプーン」
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お父さんにエプロンを付けてもらい、飲み物のサーブやテーブルに運ばれてくるコース料理の仕上げを担当。食事の後は、テラスの特設シンクで家族そろってお皿洗いを実施していただきました。
<参加者の声>
■主人も率先してお皿洗いをしてくれるようになり、私も気持ちに余裕が出てきて、家族の空気も良くなりました。(30代女性)
■自宅でごくたまーに食器洗いをしてくれても洗い残しがあったりすることが多く、そうなると口出ししてしまっていてこちらからお願いすることもなくなってしまったのですが、今回のイベントで子供たちと一緒に「パパ綺麗に洗えてるね~!」など楽しくお皿洗いができたからか、最近は率先して食器を洗ってくれるようになりました。(30代女性)
■主人もおしゃれなエプロンをプレゼントされ、お皿洗いのときや家事手伝いをするときには嬉しそうに使ってます!(20代女性)
■家族をもてなし、さらには皿洗いなどを通して家族の絆を深めるというテーマはとても需要があると思います。(20代女性)
本イベントでは、食器を洗いながら家族との会話を楽しんでもらうことができました。楽しく家事をする体験は家事シェアのきっかけになると考えています。
情報提供元: @Press