図1、図2

株式会社ブルボン(本社:新潟県柏崎市、代表取締役社長:吉田 康)健康科学研究所は、新潟大学大学院医歯学総合研究科・南野 徹教授(循環器内科学)、清水 逸平特任准教授(先進老化制御学講座)らと共同で、ボイセンベリー果汁由来のポリフェノール(BP)成分が肥満によって引き起こされる血管の老化を抑制する可能性を明らかにしました。

この研究成果は、2018年8月14日に国際学術雑誌PLOS ONEに掲載されました。

(PLOS ONE, 2018, 13(8), e020205;https://doi.org/10.1371/journal.pone.0202051 )





【論文内容】

◆タイトル

Boysenberry polyphenol inhibits endothelial dysfunction and improves vascular health

(ボイセンベリーポリフェノールは血管内皮機能不全を抑制し血管の健康を改善する)



◆概要

血管内皮は血管の内側を構成する細胞の層で、血管の恒常性を保つ重要な役割を担っています。血管内皮は高カロリー食や加齢により機能不全をきたし老化します。血管内皮の老化は将来的な動脈硬化や心血管疾患のリスクとなることが知られています。本研究では、高脂肪食を継続投与した肥満マウスに対し、BPを投与することで血管内皮に対する効果を評価しました。その結果、以下の3点を見いだしました。



(1) 血管を拡張し血流を促進する一酸化窒素の産生能がBP摂取により改善する。

(2) 高脂肪食負荷による血管拡張機能の低下がBP摂取で抑制される(図1)。

(3) 血管内皮の老化度を示すマーカーp53の発現が、BP摂取により抑制される(図2)。



これらの結果から、ボイセンベリー果汁由来ポリフェノールの摂取は、生活習慣により障害される血管内皮を保護することで老化を抑制し、血管の健康を正常に保つ機能があることが示唆されました。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/164459/LL_img_164459_1.png

図1、図2



【ボイセンベリー研究について】

株式会社ブルボン 健康科学研究所では、多様なポリフェノール成分を含むベリー類として知られるボイセンベリーの機能性研究を継続しています。これまでにボイセンベリーのポリフェノール成分が、血管弛緩作用や血圧降下作用を有すことを動物試験により明らかにしてきました。また、予備的な臨床試験から、ボイセンベリー果汁摂取が、ヒトにおける血管内皮機能の改善作用および血圧降下作用を有すことも明らかにしています。今回の成果は、当社が新潟大学大学院医歯学総合研究科内に設置した寄附講座(先進老化制御学講座)との共同研究で確認されたものです。

今後もボイセンベリーの有用性探索研究を継続し、科学的根拠の蓄積と適切な情報発信を行い、人々の健康維持増進に役立つ素材開発やボイセンベリー果汁を利用した製品の開発を進めてまいります。

情報提供元: @Press