A Cat in a Pen, Walkingでは、かわいいネコが、A Man in a Pen, Walkingでは人がペンの中で歩いているように見えます。原理は、「錯視アニメーションの歴史」で触れたシマシマの裏側に特殊な画像をスライドさせることで生じる「バリアグリッドアニメーション」というしくみが使われています。
特殊な画像とは、たとえばネコが歩いている6コマのアニメーション図形を縦に細かく切り刻んで、シマシマの幅にあわせて隙間から順番に見えるようにしたものです。A Man in a Pen, Walkingは、人間が歩いているビデオ映像を切り出してアニメ化したものです。
A Cat in a Pen, 8-bit version(b)とA Cat in a Pen, 8-bit version(w)は、Type Aと同じくシマシマを使いますが、全く異なる「フットステップイリュージョン」と呼ばれている錯視を利用しています。ペンの中を移動するネコのイラストは足や頭の形がシマシマの幅にあわせて調整されています。
クリエイター/編集者/リサーチャー A Project for Making a Floating Pen at least Once in my Lifeは、個人的なプロジェクトで、アイデアとコンセプト、データシミュレーションと全体のディレクションを担当。子供の頃にフローティングペンに出会ったときにすでに「自分もフローティングペンを作りたい」と思い、それを形にしたのがアニメーションフローティングペン。1983年にサブカル雑誌『東京おとなクラブ』を創刊。1990年より日本を代表するIT専門誌『月刊アスキー』の編集長をつとめる。雑誌編集のかたわらミリオンセラーとなった『マーフィーの法則』や『「超」整理手帳』などを手掛ける。大学ノート「Thinking Power Note」のプロジェクトのメンバーでもあり、その収益による視覚障碍者支援のノートPC寄贈は2017年末までに100台に達した。
耳栓コレクターとして「マツコの知らない世界」(TBS)に出演。
◯さとうたく
グラフィックデザイナー/皮革・金属・陶芸のクラフトアーチスト A Project for Making a Floating Pen at least Once in my Lifeでは、バリアグリッドアニメーションのためのビデオと各フレームのイラストレーションに加えて、ペン本体とパッケージのアートディレクションを担当。ポスター、CD、企業ロゴ、布製品のプリント作品のほか、エディトリアルデザイナーとして『月刊アスキー』をはじめとする雑誌、国立科学博物館「テレビゲームとデジタル科学展」公式図録のアートディレクションなど書籍多数。
■Spec(スペック・製品仕様)
ペン軸は、Type A、Bがマットブラック、
Type Cはカラー軸。クリップは、Type A、Cがメタリック、Type Bはマットブラックです。