算額奉納式の様子 1


算額奉納式の様子 2


奉納した算額その1


奉納した算額その2

公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、2018年1月23日(火)に数学の額「算額」を、華厳宗大本山「東大寺」(奈良県奈良市)に奉納いたしました。奉納した算額は、大仏様に向かって右手側脇侍像の下に設置されています。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/148183/LL_img_148183_1.jpg

算額奉納式の様子 1



「算額1・2・3」公式ホームページ: https://www.sangaku123.jp/





■東大寺別当・狹川普文師「自ら考えることのきっかけに」

中国や欧米をはじめ海外からの参拝者が多く訪れるなか、大仏殿で厳かに執り行われた奉納式では、以下のとおり、狹川管長からありがたいお言葉を頂戴しました。



・狹川普文師(華厳宗管長・東大寺別当)

「たくさんの方々がお参りにきておりますが、なかには海外から来た方も興味深くご覧になっています。仏教は、たくさんの人たちが同じように、大きな船に乗って目的地に向かってともに進んでいくという大きな意義がございます。日本でさまざまな悲しいこと、厳しいことが起こっておりますが、算額の奉納を通じて、自ら考えること、自ら行うこと、そして仲間とともに歩むこと、このことを今一度見直していただくきっかけになるのではないかと思います。」



なお、当協会の会長・甘利 俊一の挨拶は以下のとおり。



・甘利 俊一(日本数学検定協会 会長)

「江戸時代の日本の数学の特徴は、一部の文化人だけが数学を独占するのではなくて、庶民が数学を楽しむというスタイルにあります。庶民が自ら考えることを楽しんでいたから、それを算額として神社仏閣に掲げるという習慣が始まりました。さて、現代は今やAIの時代。いろいろな仕事をAIがやればやるほど、人間は逆に自分で考え、考えることの喜びを味わわなければいけません。人々が考える、考えることの喜び、そういう文化をぜひ復活させたいと思っています。」





■2018年の問題は「大仏様がお風呂に入るには?」と「大鐘の音はどこまで届くか」

今回奉納した問題は、昨年2017年までと同様2問で、1問めは「大仏様が肩まで浸かってお風呂に入るとしたら、何リットルのお湯が入る湯船が必要になるか」という問題です。東大寺には、現存するなかでは日本最古の浴場である「大湯屋」があることから、この問題を考案し奉納しました。2問めは、「大鐘の音はどこまで届くか」。東大寺の大きな釣鐘は「大鐘」と呼ばれ、除夜の鐘の際には8人でつきます。今回はその除夜の鐘の音が、半径何キロまで届くか考える問題を作成し奉納しました。問題を解く際の条件は必要最小限にとどめており、それ以外の条件は自由に取り入れながらユニークな解答を作ってもらうことがねらいです。





■今回から「団体賞」を新設、アクティブラーニングの題材に

昨年2017年は、子どもから大人まで、幅広い年齢層から応募がありました。また、教育団体が数学のグループ学習として取り組んだ例もあり、「算額」という日本の文化を知るとともに、数学の学習テーマとして大いに活用されています。このことから、今回から「団体による応募」の受け付けを開始し、団体での取り組みを評価する「団体賞」をあらたに設けました。児童・生徒が主体的に参加し、仲間と深く考えながら課題を解決する力を養う学習方法「アクティブラーニング」での題材としてもご活用になれます。





■奉納した算額の問題の解答を9月7日(金)まで募集

算額に掲載した問題の解答は、2018年9月7日(金)まで広く募集いたします。今回から、夏休みの自由研究課題などとしても取り組めるように募集期間を延長しました。優秀な解答は、2018年11月上旬に「算額1・2・3」公式ホームページで公開いたします。



当協会は、主たる公益事業である「実用数学技能検定(算数検定・数学検定)」「ビジネス数学検定」の実施のほかに、今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させていく所存です。





【奉納式典概要】

名称 :東大寺 算額奉納式典

主催 :公益財団法人 日本数学検定協会

協力 :華厳宗大本山 東大寺

算額制作:株式会社アストラカン、天法株式会社

開催日 :2018年1月23日(火) 9:30~10:10

開催場所:華厳宗大本山 東大寺 大仏殿(奈良県奈良市雑司町406-1)





【応募概要】

1つの問題を1人で解いても2人以上で協力して解いても構いません。また、解く問題は「問題一」「問題二」の両方、またはいずれか1問だけでも構いません。解法は1つではありません。問題をどう解いたのか、考え方がポイントです。



個人による応募:1つの問題を1人で解いて、解答した本人が応募する方法です。

WEBまたは郵送で応募することができます。

団体による応募:学校・学習塾・企業などの担当の方が解答を

一括して取りまとめて、1つの団体として応募する方法です。

応募した団体は団体賞の受賞対象にもなります。

「団体による応募」には、団体登録用紙の提出が必要です。

また、応募方法は郵送のみです。

※「団体による応募」の受付は2018年2月1日(木)からです。

応募締切 :2018年9月7日(金)

※郵送の場合は、当日消印有効。

発表 :優秀な解答は、2018年11月上旬に

「算額1・2・3」公式ホームページで公開。

※くわしくは、「算額1・2・3」公式ホームページ

( https://www.sangaku123.jp/ )をご覧ください。





【表彰】

最優秀解答賞:各問題それぞれ1解答

個人・団体で応募したすべての解答のなかから、

もっとも優れていた解答を表彰します。

賞状、数検オリジナル図書カード5,000円を贈呈。

優秀解答賞 :各問題それぞれ2解答

個人・団体で応募したすべての解答のなかから、

とくに優れていた解答を表彰します。

賞状、数検オリジナル図書カード3,000円を贈呈。

団体賞 :2団体

応募のあった団体のなかから、解答を導くにあたって

特色あるユニークな取り組みなどをされた団体を表彰します。

賞状、記念楯、数検オリジナルボールペン(応募人数分)を贈呈。



※受賞については、団体の担当の方に通知いたします。



<算額とは>

算額とは、江戸時代の日本で、数学者や一般庶民の数学愛好家たちが額や絵馬に数学の問題や解法を記して、神社や仏閣に奉納しあった歴史あるものです。この試みは、当協会の理念でもある「算数・数学への興味喚起」を広く国民のみなさまに促すための活動の一環として、算額という古来先人たちが取り組んだ「数学の学びの文化」を現代に復興し、日本の数学文化推進の礎にしたいという想いから企画立案いたしました。また本企画は「算数・数学に興味をもっていただく機会の増進」「算数・数学を通じた人々の交流の活性化」などを目的としています。古来の算額は、解けた喜びに感謝するために、問題だけでなくその解法も記して奉納していました。

しかし当協会は、自分で解きたくなるように、あえて問題のみを記した「出題形式」の算額を奉納しています。



<1月23日は「算額文化を広める日」>

公益財団法人日本数学検定協会が制定。「算額」を現代に復興して「数学の学びの文化」を広めるのが目的です。日付は1・2・3の数字の並びはだれもが最初に接する数学文化のひとつであることから1月23日になりました。





【実用数学技能検定について】

「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2006年以降は30万人を超え、実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は500万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。

日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(過去5年間でのべ20,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。

※志願者数・実施校数はのべ数です。





【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)

「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。





【法人概要】

法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会

所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階

理事長 : 清水 静海(帝京大学教育学部教授、

公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)

会長 : 甘利 俊一(理化学研究所脳科学総合研究センター 特別顧問、

東京大学名誉教授)

設立 : 1999年7月15日

事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行

(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施

(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供

(4)数学の普及啓発に関する事業

(5)その他この法人の目的を達成するために必要な事業

URL : http://www.su-gaku.net/





※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。

※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。

情報提供元: @Press