2014年に開業したnicoe(ニコエ)、浜北工場の竣工につづくプロジェクトとして浜松市中区神田町にある「春華堂の本社プロジェクト」をスタートしました。その第一弾として現存の神田売店の取り壊しに伴う仮設店舗が「春華堂 POP UP STORE KANDA」です。
●春華堂 POP UP STORE KANDAに込められた温故創新
今回、「春華堂 POP UP STORE KANDA」の建築を考えるうえで、会社の軌跡を象徴するものを再生=リノベーションして使用したいという想いがありました。そのうえで、当社の歴史と切っても切り離せないのが鉄道との関係です。創業者は今の静岡県藤枝市と静岡市の間にある「宇津ノ谷峠」で江戸より茶屋を稼業とした家に産まれましたが、明治になり参勤交代の撤廃と伴に新しい商売を求めて、明治20年にSLの駅が設けられる浜松で商売をはじめたのが春華堂の誕生です。また「うなぎパイ」は、高度経済成長期の昭和36年に誕生し、直後に浜松駅での土産としての取扱いにはじまり、経済成長とその象徴のひとつでもある新幹線開通が現在の礎となっています。
バームクーヘン断面の模様が木の年輪のように見えることから、「繁栄」や「長寿」、「幸せ重ねる」などを連想させる縁起の良い菓子として、慶事の贈り物として好まれています。春華堂は古くからバームクーヘンも製造販売していましたが、従来のレシピにオリジナリティを加え、さらに地域の繁栄と伴に愛される店舗を目指す「春華堂 POP UP STORE KANDA」にふさわしいお菓子として誕生。限定商品として販売します。