A. 黄ばみの原因のひとつは「洗濯しても落としきれずに蓄積した身体から出た皮脂汚れ」です。皮脂汚れは、時間の経過とともに酸化することで変質し、黄色みを帯びていきます。黄ばみ予防のためには、衣類をしまう前に、蓄積汚れをできるだけ落としておくことが必要です。家庭洗濯のできるおしゃれ着の場合には、汗のつきやすいエリや袖、ワキが当たる箇所に、おしゃれ着用洗剤を直接塗布してからお洗濯をすると、皮脂汚れをしっかり落とすことができます。衣類に付いた汚れは、時間が経つほどに落ちにくくなります。衣替え前線の頃になったら、できるだけ早く夏物のしまい洗いをするとよいでしょう。
(2) しわ対策
Q. 衣替えで出した衣類がしわしわでした。お洗濯や収納のときにできるしわの対策はありませんか?
A. しまい洗いのときに、できるだけしわを作らない方法でお洗濯をします。しわのつきやすい麻のシャツは、型崩れ防止効果のあるおしゃれ着用洗剤を使い、洗濯機の弱水流コースでやさしく洗います。そのときに30cm×33cm程度の洗濯ネットに、シャツを丁寧にたたんで入れて(図4)から洗うと、よりしわは少なく洗いあがります。収納の際には重ねずに、立てて収納をすると、しわの抑制になります。
A. 機能性肌着の素材である極細の化学繊維は、皮脂汚れに含まれるオレイン酸が繊維のすき間に入り込みやすく、ニオイが発生しやすいという特徴があります。弱水流で洗う洗濯表示の付いた機能性肌着は、おしゃれ着用洗剤と液体酸素系漂白剤でつけ置きをしてから(図5)、弱水流のコースで洗うと、ニオイの元となる汚れがよく落ちます。
(4) 色あせ対策
Q. ポロシャツやTシャツの色があせています。対策はあるのでしょうか?
A. 色あせは、普段のお洗濯や外干しをしているときに起こる可能性があります。一度色あせすると元には戻りませんので、色を守りたい衣類は、普段のお洗濯・しまい洗いにかかわらず、水道水の塩素による色あせを防止する効果のあるおしゃれ着用洗剤でお洗濯をします。また、日光による色あせを防ぐためには、「陰干し」もしくは「部屋干し」をして、直接日光が当たらないようにしましょう。どうしても日光が当たってしまう場合は、シャツを裏返しにして干しましょう。収納時に直射日光が当たらないようにすることも大切です。
A. ウールやシルクなどの動物由来の繊維と違い、そのほかの素材ではあまり虫食いのイメージがないかもしれません。しかし、綿のTシャツでも、食べこぼしや汗などの汚れがついているとそれが衣類を食べる害虫のエサになり食べられてしまうことがあります。何度も着た衣類はもちろんですが、一度しか着ていない衣類でも、必ず「しまい洗い」をしてから収納します。