沖永良部島の銀水洞
洞窟を探しに行ったオマーンでたまたま通りかかった洞窟
『洞窟ばか』表紙画像
株式会社 扶桑社は、当社より発売した洞窟探検家・吉田勝次氏による体験談『洞窟ばか すきあらば、前人未踏の洞窟探検』において、このたび辺境作家 高野秀行氏やノンフィクション作家・探検家である角幡唯介氏、俳優 石丸謙二郎氏からコメントを寄せていただきました。
■高野秀行氏のコメント
「昨年TBSの『クレイジージャーニー』から出演依頼が来たとき、どんな番組か、いくつか見たのだけど、ダントツに凄かったのは洞窟探検家の吉田勝次さんという人だった。『こんなすごい人がいるんか!』と思った。
その吉田さんの著書を読んだ。テレビで見たとき以上に凄い。ちなみに私も学生時代は洞窟をよくやっていて、50mの縦穴に下りたことがあるし、熊本県のある町では町おこしのために洞窟調査を依頼され、新しいホールを発見したこともあるのだけど、吉田さんのキャリアからすれば初級程度だなあ。
日本にはそれこそ、『未知の探検家』がいるのだ」
高野秀行氏Twitterより
■角幡唯介氏のコメント
「著者の吉田さんとは面識がある。印象に残っているのは洞窟のことよりも、吉田勝次の強烈なキャラクター。もういいオッサンだったが天真爛漫、自由奔放、面白くて魅力的な野生児、というか野人、というか言葉をしゃべる類人猿みたいだった。
この本を読めば、ケイビングの面白さが誰にでもわかる。洞窟探検のどこに魅せられ、一生続けるためにどんな生き方をしてきたか。
吉田さんの人生そのものが洞窟探検に捧げられており、彼の半生を読むことがすなわちケイビングを知ることになっていく、という他の誰にもまねできない稀有な奇書である」
角幡唯介ブログ「ホトケの顔も三度まで」より
■石丸謙二郎氏のコメント
「ドキュメント本というのは、作者を知っている人が読むのと、知らない人が読むのとでは、感慨が違うハズだ。ところが、この本に関しては、その差がない。と、作者を知っている私が、言う。
作者・吉田勝次には、普段から、作戦だの、取引だの、偽装だのという考えがない。ただ素直に生きているだけだ。やりたいことを懸命に努力しているだけだ。もっとも死に近い探検をしているので、『死にたくない』研究をしているに過ぎない」
石丸謙二郎ブログ「Off time」より
■本書 内容紹介
17cmの隙間があれば身体を押し込み、泥にまみれ、ロープに吊り下がり、落石で肩を砕かれたこともある。そこに現れるのは、荘厳な鍾乳石のホールであり、何十メートルもそびえ立つ氷の柱であり、水の張った美しい棚田のプールであり……。地下には想像を絶する素晴らしい世界が広がっています。
しかしそれ以上に吉田を駆り立てるのは「未踏」です。人類で初めて自分が足を踏み入れる空間。その興奮が吉田を洞窟のとりこにしました。
ロープ1本で400メートルの縦穴(東京タワーがすっぽり入る)を下りる恐怖や最長では11日に及ぶという洞窟内での過ごし方(排泄物は持ち帰る!)、ベトナムで見つけた火山洞窟があとから大発見だと判明したりなど、洞窟探検譚はもちろん、洞窟内で遺体を発見した仰天エピソードから、真剣に取り組む洞窟ガイド育成まで、「洞窟のおかげで人生が豊かになった」という洞窟愛がこれでもかと詰まった1冊です。
探検談としても、読者を居ながらにして未知の世界へ連れて行ってくれますが、本人のキャラクターも個性的。人なつっこくて怖がりで、ロマンチストで、たまにアホ。破天荒な行動と憎めない人柄、何よりも、洞窟にかける情熱とときめきに、こちらまで胸が熱くなります。
巻頭には、著者のこれまで探検してきた美しい洞窟の写真が満載です。テレビでも「クレイジージャーニー」(TBS系)では、あまりの壮絶さに松本人志さんが絶句!そして、2017年6月にはあの有名な密着ルポのドキュメンタリー番組にも出演が決定しました。
<本書より抜粋>
「オレは洞窟に出会うためにこれまで生きてきた。もし洞窟に出会えなかったら、どんなダメな大人になっていただろう」
「そして、人生の全エネルギーを洞窟探検に注いでいる」
■『洞窟ばか すきあらば、前人未踏の洞窟探検』概要
著者 : 吉田勝次
発売日: 2017年1月31日
定価 : 1,400円+税
発売元: 扶桑社
サイズ: 四六判 256ページ(巻頭口絵カラー 16ページ)
ISBN : 978-4-594-07625-2
URL : http://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594076252 情報提供元: @Press