<図表1>「アルコールあり」食機会数・客単価の推移(夕食、夜の間食)


<図表2>居酒屋「アルコールあり」食機会数の客単価別成長率(夕食、夜の間食)


<図表3>アルコール杯数増減率 ― 1,999円以下「アルコールあり」食機会、夕食+夜の間食、外食、全業態 ―

外食・中食市場情報サービス『CREST(R) *1』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:トーマス・リンチ)は、この度、「ちょい飲み」市場の分析を紹介します。



2016年5月までに吉野家が「吉呑み(よしのみ)」サービスを全店に拡大しました。すき家も「呑みすき」、ケンタッキーフライドチキン(KFC)も「ケンタ呑み」を開始。スターバックスコーヒー、タリーズコーヒーなどは、アルコール販売を強化した新店をだしたり、ファミレスもアルコール類のメニュー数を拡大するなど、各業態が「ちょい飲み」サービスを拡大させています。



需要の争奪戦が激しくなる「ちょい飲み」市場について、エヌピーディー・ジャパン株式会社が提供する外食・中食市場情報サービス『CREST(R)』から分析を紹介します。





■客数獲得に成功している業態は、ラーメン・餃子店とファミリーレストラン

外食・中食市場全体における夕食と夜の間食におけるアルコールを含む食機会数 *2をみると(図表1)、直近1年間(2015年9月~2016年8月)で2%減少(前年同月比)しています。アルコールを外食・中食で飲む機会が減っているということです。



<図表1>「アルコールあり」食機会数・客単価の推移(夕食、夜の間食)

https://www.atpress.ne.jp/releases/113778/img_113778_1.png



かつてお酒を飲む場所といえば居酒屋でしたが、その食機会数は年々減っており、直近1年間でも-8%と大きく減少しています。一方で、「ちょい飲み」需要をうまく取り込んで客数を伸ばしている業態もあります。ラーメン・餃子店は、生ビール中ジョッキ310円という低価格で「ちょい飲み」を定番づけた先駆者「日高屋」が最高益を更新するなど、図表1でも+37%と大幅増となっています。ただ、客単価は300円近く減少しており、より低価格の「ちょい飲み」客が多くなっていることが分かります。大きくファミリーレストランも+3%とアルコール食機会を増やすことに成功しています。

クイックサービスレストランは、現段階ではまだサービスを導入し始めたばかりで、この1年ではまだ食機会増とはなっていません。今後の成長が注目されます。





■居酒屋の客単価は、4,000-5,999円の層が激減。

次に、他業態の「ちょい飲み」サービスの拡充によって、居酒屋の利用状況はどのように変化したのか、客単価別の食機会数成長率からみてみます。図表2をみると、居酒屋全体では8.4%食機会数が減っているのに対し、1,999円以下の客単価層は6.6%減と居酒屋全体と比べると減少幅が小さいことが分かります。居酒屋でも「ちょい飲み」需要を取り込めているといえるのが、この客単価の層といえそうです。



一方で、4,000-5,999円は-16.1%と大幅に減少しています。4,000-5,999円は20%近くのシェア(特典データ)を占めており、“ちょっと高め”層の居酒屋離れは深刻といえます。

6,000円以上の減少幅は-1.0%と非常に低いことから、“価値”があれば高い金額でも出す層は減っていないということも分かります。



<図表2>居酒屋「アルコールあり」食機会数の客単価別成長率(夕食、夜の間食)

https://www.atpress.ne.jp/releases/113778/img_113778_2.png





■「ちょい飲み」で伸びているアルコールは「ワイン」「カクテル」

では、「ちょい飲み」のシーンで、どんなアルコールが飲まれているのでしょうか。図表3をみると、1,999円以下の外食における「ちょい飲み」では、ビールが出現率73.4%と高く、4人中3人がビールを注文する計算になります。伸び率をみると、ワイン、酎ハイ、サワー、ウィスキーやハイボールが伸びていることが分かります。1回のアルコール注文杯数は3.7と1,999円以下でも意外と多く杯を重ねていることが分かります。ビールの平均杯数を上回る種類も多く、一度に2種類以上のアルコールを飲んでいる人も多いことが分かります。



<図表3>アルコール杯数増減率 ― 1,999円以下「アルコールあり」食機会、夕食+夜の間食、外食、全業態 ―

https://www.atpress.ne.jp/releases/113778/img_113778_3.png



ビール以外のアルコールの品ぞろえも強化することで、より「ちょい飲み」の需要獲得が期待できそうです。また、ビールだけではなく、カクテルやワインでの集客するサービス(タイムセールなど)も有効といえそうです。





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*1.CREST(R)

外食・中食市場において「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。(海外各国版もご用意)

詳細URL: http://www.npdjapan.com/service/food.html



*2.食機会数

外食・中食を利用した延べ食機会(朝/午前間食/昼/午後間食/夕/夜間食)数。
情報提供元: @Press