【図表1】外食・中食市場 成長率


【図表2】業態シェアと食機会数成長率


【図表3】食機会別 食機会数成長率

外食・中食市場情報サービス『CREST(R) *1』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:トーマス・リンチ)は、この度、外食・中食市場のトレンドについて調査・分析しました。





2016年第1四半期のGDPは年率換算で1.7%増となり、個人消費や輸出が伸び、2四半期ぶりのプラス成長に転換。ただ、うるう年で2月が例年より1日多いことから、数値がかさ上げされており、この影響を除くと成長率の伸びは小幅で、景気は足踏み状態との見方が強いです。消費者物価指数は食料品、外食ともに1-3月すべての月で前年同月を上回り、値上がりが続いています。可処分所得は2期連続でマイナス。平均消費性向(可処分所得のうち、消費にあてる割合)は前年同期を下回っており、実質所得が伸び悩む中で節約志向となっています。このような経済環境の中、外食・中食市場はどのように動いたのか、エヌピーディー・ジャパン(株)が提供する外食・中食市場情報サービス『CREST(R) *1 マーケットトレンドレポート *2 2016Q1 vs. 2015Q1』から分析を紹介します。





■外食・中食市場全体の売上は微増

外食・中食市場全体の2016年第1四半期の成長率(図表1)をみると、売上は対前年同期比+1%と微増。ただし、うるう年効果を考慮すると横ばい。2015年第1四半期では食機会数、売上ともに微減でしたが、今期は、食機会数が増加したことが売上増につながりました。



【図表1】外食・中食市場 成長率

https://www.atpress.ne.jp/releases/104518/img_104518_1.png





■食機会数 *3はFRで減少

業態別の食機会数の成長率(図表2)をみてみると、ここ数年売上が前年を上回る好調が続いていたFR(ファミリーレストラン)が今期は微減。売上を支えていた支払金額の伸びが、昨年の2~3%から1%に鈍化し、高客単価層が流出したためです(特典データ)。FF(ファストフード)は、異物混入問題以降初めて食機会数がプラスになりました。CVS(コンビニエンスストア)とスーパーは、引き続き好調です。



【図表2】業態シェアと食機会数成長率

https://www.atpress.ne.jp/releases/104518/img_104518_2.png





■食事機会はすべて減少、間食機会が伸びる

食機会別の成長率(図表3)を見ると、2015年第4四半期まで4期連続でマイナス成長だった間食機会(各午前間食、午後間食、夜間食)が伸長しました。これは、FF、CVSとスーパーの間食機会の伸びが影響しています。CVSでの間食では、淹れたてコーヒーの出現がUPしており、集客の一因と考えられます。

この間食機会数は、2年前の2014年第1四半期と比較すると、ほぼ同じとなっており、2015年のマイナスが前水準に戻ったと考えられます。2014年の第1四半期は、消費税増税の直前期であり、増税・節約で間食を控えていた人たちが、疲れたり慣れたりしてまた間食を購入し始めたと考えられます。安倍晋三首相は6月1日午後の自民党代議士会で、2017年4月に予定していた消費税率の10%への引き上げについて「2年半延期するという決断をした」と表明しました。これを受けて消費動向がまたどう動くのか、注視していく必要があるでしょう。



【図表3】食機会別 食機会数成長率

https://www.atpress.ne.jp/releases/104518/img_104518_3.png





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*1:CREST(R)

外食・中食市場において「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。(海外各国版もご用意)

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*2:CREST(R)マーケットトレンドレポート

日本の外食・中食市場全体及び主要業態(FF+セルフサービスカフェ、FR、居酒屋、CVS、スーパー)について、基本指標を四半期ごとにトラックし、その変化を捉えるための定型レポート。業態別の伸び及びその変化がどのセグメントで生じているのかを四半期毎に捉えることで、経営戦略策定やマーケティング活動の基礎資料としてお役立て頂けます。レポート(PDF形式)を年4回発刊します。



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*3:食機会数

外食・中食を利用した延べ食機会(朝/午前間食/昼/午後間食/夕/夜間食)数
情報提供元: @Press