GMOインターネットグループが運営する外国為替証拠金取引(FX)関連のサービスが不正アクセスを受けた問題で、熊谷正寿会長兼社長は26日、攻撃側から5000万ドル(約79億円)の支払いを要求されたと自身のブログで明らかにした。要求額を開示するのは初めてで、熊谷氏は「当社は、これらの要求に応じておらず、支払いも一切行っていない」と強調した。

 攻撃者側の脅迫文だとする文面も公表した。文面では日本時間の21日午後5時までに仮想通貨(暗号資産)で支払うよう求めていた。

 熊谷氏は25日に自身のブログで、社内で指摘のあった課題を突かれた点を認め、不正取引で利用者に生じた損失は傘下のGMOインターネットが確認した上で補償する方針も説明した。同グループは、サイバー攻撃に先手を打って被害を防ぐ「能動的サイバー防御」の適用を政府に緊急要請している。

 熊谷氏は「攻撃者はもはや個別の標的ではなく、インターネット全体に襲いかかっている」と強調。「私たちは電力やガスのような従来のインフラ事業者ではありません。しかし、国民の大切な資産とデータが国境を越えた脅威にさらされている今、実質的な国民生活への影響に照らし、適用可能性を検討していただきたい」と書き込み、「能動的サイバー防御」適用の必要性を訴えた。

 GMOは21日にFXの自動売買をする利用者向けに提供するクラウドサービスで不正アクセスがあったと発表。2万6739件のサーバーが被害を受けた可能性があり、利用者から取引口座で身に覚えのない操作があったとの報告を受けたことを公表していた。【池田一生】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 79億円要求されたGMO 「能動的サイバー防御」求める理由 」