石破首相、責任は「今後適切に判断」 森山幹事長は8月辞任を示唆
自民党は28日、石破茂首相(党総裁)ら執行部が党所属国会議員と意見を交わす両院議員懇談会を党本部で開いた。首相は参院選での大敗を陳謝した上で、日米関税交渉などの対応を挙げて当面は続投することへの理解を求めた。森山裕幹事長は8月中に参院選の敗因分析などを総括し、結果を公表すると説明。「報告書がまとまった段階で幹事長としての自らの責任は明らかにしたい」と述べ、辞任を示唆した。
首相は冒頭で「多くの同志の議席を失うことになりました。深く心からおわびを申し上げます」と述べ、頭を下げた。一方、日米関税交渉について「合意の着実な実行に全力を尽くし、万全を期したい。決して政治空白を生むことがないよう責任を果たしてまいりたい」と強調した。
8月は1日召集の臨時国会に加え、広島・長崎の原爆の日や終戦の日、横浜市で開かれるアフリカ開発会議(TICAD)などの政治日程が立て込んでいる。
政権の屋台骨である森山氏が辞任すれば、石破政権が立ちゆかなくなるのは必至だ。森山氏は参院選総括後の辞任を示唆することで、首相が8月の日程をこなす猶予を確保することへの理解を得たい考えだ。
首相は参院選の「必達目標」に掲げた与党で過半数を確保できず、党内では早期の退陣表明を求める圧力が強まっている。
両院議員懇談会は冒頭を除き非公開だったが、出席議員によると60人以上が発言。首相に退陣を求める意見が大半で、続投すべきだとの意見は一部にとどまったという。懇談会は予定の2時間を大幅に超え、約4時間半に及んだ。
星北斗参院議員は記者団に「一つのけじめとして石破さんには一定の時期をもって辞めていただくのがいい、というのが大半の発言だった」と語った。
終了後、首相は記者団に自身の責任の取り方について「いろんな意見があった。よく踏まえて、今後適切に判断していきたい」と述べた。当面は続投する方針に変わりないかを問われると「ございません。果たすべき責任を果たしていきたい」と語った。
懇談会は非公式扱いで、党の方針決定などに関する議決権はない。党内では早期退陣を求めるため、有志議員が議決権のある「両院議員総会」の開催を求めて署名集めを実施し、既に開催要件を満たす党所属国会議員の3分の1以上を集めたとしている。森山氏は総会についても開催する方向で29日の役員会で協議する方針だ。【東久保逸夫、神山恵】