長野3人殺傷 黙秘の容疑者を再逮捕 重傷男性への殺人未遂疑い
長野市のJR長野駅前で男女3人が殺傷された事件で、長野県警は15日、3人のうち重傷を負った男性1人に対する殺人未遂容疑で無職、矢口雄資(ゆうすけ)容疑者(46)=長野市西尾張部=を再逮捕した。
事件は1月22日午後8時過ぎ、長野駅善光寺口のバスロータリー付近で発生。3人が次々と刃物で襲われ、胸などを刺された会社員の丸山浩由さん(49)が死亡したほか、男性会社員(37)が全治2カ月の重傷、女性会社員(46)が軽傷を負った。
県警はこれまでに、女性に対する殺人未遂容疑で矢口容疑者を逮捕。3人を無差別に狙ったとみて捜査している。
捜査関係者によると、矢口容疑者は調べに対し「分からない」と黙秘している。県警は、事件当時の精神状態や刑事責任能力の有無などを調べる鑑定留置を検討しているという。
県警によると、防犯カメラなどの映像を分析して足取りをたどる「リレー捜査」で矢口容疑者を特定。自宅から包丁2本と、犯行着衣とみられるジャンパーや手袋、タオルなどを押収した。手袋は裁断され焼け焦げており、証拠隠滅を図った可能性もあるという。【鈴木英世】