パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏は10日、息子3人と数人の孫がイスラエル軍の空爆で死亡したと明らかにした。ハニヤ氏は声明で「この苦痛や血とともに、我々は希望や未来、自由、そして我々の国家を作っていく」と述べた。

 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、息子らが乗った車が10日、ガザ市のシャティ難民キャンプ付近でイスラエル軍の無人機に空爆された。ラマダン(イスラム教の断食月)明けの祝祭に合わせ、キャンプに住む親族を訪ねるところだったという。ハニヤ氏はカタールを拠点としているが、息子たちはガザ地区にとどまっていた。

 ハニヤ氏はアルジャジーラに対し、「(イスラエルが)私の息子たちを殺害することでハマスが(停戦交渉での)立場を変えると考えているとしたら、それは妄想だ」と語り、妥協しない姿勢を改めて示した。ハニヤ氏は昨年10月の戦闘開始以来、すでに親族60人を失っているという。【カイロ金子淳】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ハマス指導者ハニヤ氏の息子3人 イスラエル軍の空爆を受け死亡