鈴木俊一財務相は26日の閣議後記者会見で、外国為替市場で進む円安について「(市場の)行き過ぎた動きに対してあらゆる手段を排除せず、適切に対応していきたい」とけん制した。26日午前の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=151円台前半で推移している。

 鈴木氏は円相場について「ファンダメンタルズ(経済・金融の基礎的条件)を反映して安定的に推移することが重要。過度な変動は企業活動の不確実性を高め、経済に悪影響を及ぼすものであり、望ましくない」との認識を示した。為替介入の判断について問われると「具体的な答えは控えますけど、政府としては高い緊張感を持って注視している」と述べた。

 日銀が19日に利上げを決めたが、円安は進行。円買い介入した2022年10月の水準近くまで下落している。25日には財務省の神田真人財務官も足元の円安をけん制する発言をしており、政府として円相場の動きに対する警戒感を高めているとみられる。【杉山雄飛】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 「あらゆる手段を排除せず」 財務相が円安けん制