内閣府が15日発表した2023年の名目国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、591兆4820億円だった。ドル換算は4兆2106億ドルとなり、ドイツの4兆4561億ドルを下回って日本は世界4位に転落した。名目GDPの実額でドイツの後じんを拝するのは、1968年に当時の西ドイツを上回って以来55年ぶり。

 日本は長らく、資本主義国としては米国に続く「世界第2位の経済大国」だったが、90年代以降は低迷が続き、中国の台頭を受けて10年にその座を明け渡した。

 日本とドイツのGDPは00年代には約2・5倍の開きがあったが、ドイツが欧州の経済統合を経て着実に成長する一方、日本は長期低迷から抜け出せていない。加えて23年は歴史的な円安を記録し、ドル換算の数値が縮小。これがダメ押しになり、半世紀ぶりの逆転となった。【中島昭浩】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 GDP591兆4820億円 世界4位に転落 55年ぶりドイツ下回る 23年