国連のグテレス事務総長は15日(日本時間16日午前)に発表した声明で、中東情勢は「奈落の底に突き落とされようとしている劇的な瞬間」にあると強調。戦闘中のイスラム組織ハマスとイスラエルに対し、それぞれ無条件での人質解放と、パレスチナ自治区ガザ地区の市民への迅速な人道支援に協力するよう求め、これらを「交渉材料にすべきではない」と訴えた。

 声明は「ガザは水や電気、その他の必要な物資が底を突きつつある」とし、国連が備蓄する水は隣接するエジプトやイスラエルなどにあり、食料や医薬品なども「数時間以内に発送できる」状況にあると説明。非政府組織(NGO)などと協力しながら、安全かつ支障なくガザで必要とする人々に届ける必要があるとした。【ニューヨーク八田浩輔】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 人質解放と人道支援は「交渉材料にするな」 国連事務総長が声明