9日午前11時40分ごろ、京都市東山区泉涌寺山内町の泉涌寺から「(国重要文化財の)大門に油様のしみがある」と京都府警東山署に通報があった。

 同署によると、同11時半ごろ同寺職員が大門右側の柱の台座から下部にかけ、縦約20センチ、横約70センチにわたりしみがあるのを見つけたという。同署は故意に何らかの液体がかけられた可能性があるとみて、成分の鑑定を進めるとともに、文化財保護法違反の疑いで捜査している。大門にしみがないことが最後に確認されたのは2日の午後5時ごろだったという。

 同寺は皇室の菩提(ぼだい)寺として知られる。境内の大門近くにある塔頭(たっちゅう)でも、来迎院で4日、善能寺で5日に、油のような液体がかけられたと通報があり、同署が器物損壊の疑いで捜査していた。泉涌寺大門の事案との関連を調べている。【矢倉健次】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 京都・泉涌寺の大門に油のようなしみ 他の寺院でも似た被害