和歌山県沖の紀伊水道で貨物船同士が衝突し、日本船籍の「いずみ丸」が転覆した事故で、第5管区海上保安本部(神戸市)は28日、行方不明になっていた男性乗組員2人のうち1等航海士(67)=長崎県佐世保市=の遺体を発見したと発表した。船長(58)は今も行方が分かっておらず、5管は捜索を続けるとともに事故原因を調べている。

 5管や和歌山県警などによると、27日午前10時35分ごろ、和歌山県有田市の沖合にある沖ノ島の海岸で、釣り客がうつぶせの状態で打ち上げられている男性の遺体を見つけ、110番した。遺体の身元確認を進めた結果、いずみ丸1等航海士の坂井大助さんと特定した。

 この海岸から南西約20キロの海域で24日夜、いずみ丸とリベリア船籍の大型貨物船が衝突。いずみ丸は転覆し、海に投げ出された坂井さんと船長が行方不明になっていた。【澤俊太郎、安西李姫】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 和歌山県沖の遺体、貨物船「いずみ丸」の1等航海士 衝突・転覆事故