京都市下京区で2020年10月、アルバイト女性を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた東京都葛飾区の無職、戸塚那生(なおき)被告(23)の裁判員裁判で、京都地裁(川上宏裁判長)は8日、懲役18年(求刑・懲役20年)の判決を言い渡した。

 判決によると、戸塚被告は20年10月6~7日、下京区の市営住宅で、SNS(ネット交流サービス)を通じて知り合った住人の山村留美乃さん(当時24歳)の顔や首などを折りたたみナイフで刺し、殺害した。

 判決で川上裁判長は、刺し傷が19カ所に上り、傷も深いことなどから「人が死ぬ危険性が高い行為と認識していた」と認定。「態様は相当に執拗(しつよう)で悪質。強固な殺意に基づいた犯行だ」と断じた。

 戸塚被告は「山村さんがナイフを持って襲いかかってきた」などと殺意を否認し、正当防衛による無罪を主張していたが、川上裁判長は「被告の供述は不自然、不合理で信用できない」と退けた。【久保聡】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 SNSで知り合った女性刺殺 傷19カ所、被告に懲役18年 京都地裁