ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏が、反乱を起こす直前、ロシア国防省からウクライナでの「特別軍事作戦」への参加打ち切りを通告されていたことが判明した。タス通信が29日、ロシア下院カルタポロフ国防委員長の話として伝えた。同省と契約してワグネルの部隊をロシア軍に編入することを拒否したことがきっかけという。武装蜂起に至る背景の一端が明らかになった。

 タス通信が報じたカルタポロフ氏の発言によると、武装蜂起の数日前、国防省は「戦闘任務を遂行するすべての部隊は国防省と契約を結ばなければならない」と告知した。プリゴジン氏が拒否したところ、資金や物資の支給を打ち切り、作戦に参加させないという通告があったという。

 ロシアのショイグ国防相は6月10日、ウクライナ侵攻への志願兵の部隊に対し、国防省と契約するよう求める命令を発表した。ワグネルを支配下に収める狙いがあったとみられるが、プリゴジン氏は反発していた。【ベルリン念佛明奈】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ロシア国防省、「作戦に加えない」とワグネルに通告 蜂起の背景に